タイトル。夜空に赤いタイトルが映える。
布達拉宮と呼ばれる寺院にて、ストレッチマンの影響を受けたかのような眾喇嘛が経を唱えている。
僧たちの中心には、見慣れないものがある。
北インドの王朝グプタ朝で使われていたグプタ文字。いずれにせよキョンシー映画には出てこない代物が目白押しである。
幼い子もお祈りをしている。因みに、シャドウ・リュウさんの父方の実の従姉弟だそう。
干摩地仁波切も祈り続ける。
ところどころで寺院内のカットが入る。
目の見えない干摩地だが、何かを察知し周りを見回す。
それにつられるかのように眾喇嘛もキョロキョロ。
先程の見慣れないものに天から光が降り注ぎ、珠が出て来た。
一連の出来事にお口あんぐりの幼い子。
子どもの名前は「康楚」、彼の主人がここに出現する事を干摩地は分かっていたようだ。
珠に近づいて祈りを奉げる康楚。
夜空に犬の星座が輝く。康楚は十二支の犬 (狗肖)だった。
場面が切り替わり一瞬魔界のカット。ここから魔界と布達拉宮での様子がしばらく交互になる。
右手にでんでん太鼓のような楽器、左手で鈴を操りながら祈りを奉げる干摩地。
ボロボロの悪魔?のカット。
珠に全力で祈りを奉げる眾喇嘛たち。
徐々に石が崩れ、遂に両腕が自由になった悪魔。
今度は法輪を回す干摩地。
完全復活の様子の悪魔。済んだ瞳をしている。
その澄んだ瞳から出た怪光線で、別の悪魔が甦った。
臣下の礼をする甦ったばかりの悪魔たち。元からいた悪魔がデカい。
元からいた悪魔は復活した魔王でした。
その頃布達拉宮では蓮の花の使者が生まれていた。
魔王も蓮の花の使者が生まれていた事は察知しているようだ。
魔界に仇なす者の存在を聞き、お怒り気味の悪魔。
蓮花の使者を滅ぼせという雑な命令に従う。
街で過ごす女性の顔に緊張が走る。
悪魔が来た!と絶望の表情の女性。何故か顔がテカテカだ。
悪魔の騎馬隊が襲い掛かって来た。大軍隊だ。手には松明を持ち、火を放っている。
松明どころではない爆発が起きている。旗には劉筐舗(劉かご屋)の文字。
逃げ惑う人々。
同時に誕生した蓮花の使者と、復活した魔王が重なってこのシーンは終わりを迎える。
桎梏…日本語では桎梏(しっこく)。古代に犯罪者に使われた刑具。桎は足枷、梏は手枷の事。
干瑪地の後ろの「仁波切」はチベット語の「རིན་པོ་ཆེ་,」(ラテン文字表記:Rinpoche・片仮名表記:リンポチェ)の音を中国語表記したもので、意味を残してはいない。本来は「如意宝珠」の意味であるが、壮絶な修行の後に試練を越えたものにのみ与えられる尊称としても使われる。転生が出来、甦る事が出来、大衆に利をもたらすとされる存在の事。
※読み飛ばし可※
日本未公開の為、見た事のない方や見たものの中国語と英語のみでよく分からなかったという方にも分かりやすいよう紹介画像と説明が多くなります。セリフの少ないところほど多くの紹介画像が必要となり、幽幻道士(キョンシーズ)と同じペースで進めていくと多い部分で1トピックあたり100枚を超える画像と説明になる可能性が高い為、トピックはセリフの量で見ると細切れになると思います。
また日本語字幕は存在せず日本語吹き替え版も石川県で上映された物が倉庫に眠っているだけで文字起こし出来ません。その為、別作品の翻訳のように字幕や音声と中国語からの訳を見比べるという事が出来ず非常に味気ないと感じられる方がいるかもしれません。それでもこのまま埋もれさせてしまうのはあまりに惜しい名作です。是非紹介したい為、下手をすると幽幻道士よりも遅い歩みになってしまうかもしれませんが、(失踪しなければ)最後までお付き合いいただけると幸いです。