恥ずかしさを押し殺し顔を向ける。
龍種に代わって謝罪。
自分で十八歳と発言しながら驚いてしまっている。
十八歳発言に口あんぐりの龍種と寄り目気味になってしまう貝瑪。
貝瑪は嘘と分かり笑うが、龍種は可哀想なものを見る目で上から下までジっと眺める。
この羊咩咩の表情を見て、龍種も少し遅れて嘘と分かり微笑む。
羊咩咩の嘘に二人が笑ったことで、グッと空気が良くなる。
龍種を突き飛ばし貝瑪に近づく。
三人の目的地南瞻洲魔鬼島を知っているという。
希望の光が見え、貝瑪にも笑みがこぼれる。
「謝謝、謝謝」の言い方がとても可愛い。
上機嫌で地図を持ってくる。
地図の端を貝瑪に持たせ、どんどん地図を広げていく。
長っ。
そのまま竹林の奥に行き、見えなくなってしまった。
姿は見えないが、見つけたと声がした。
見つけたは見つけたものの、汚れていて読めない様子。
確認にとても長い時間をかけた結果、「こっちだよ」で案内が終わる。
丁寧にお礼を言う。
龍種が通り過ぎる際に「フンっ!」とイキってしまう羊咩咩。
汚れを訝しむ。
ブツブツ小言を言いながら地図を体に巻き付け回収しつつ、元来た道を戻る。
南瞻洲…正しくは南贍部洲で、別名閻浮提(えんぶだい、サンスクリット語: जम्बुद्वीप、Jambūdvīpa)。古代インド(バラモン教・ジャイナ教・仏教等)の世界観における人間が住む大陸の1つで、インドの地をモデルにしたもの。バラモン教・ジャイナ教では世界の中心に位置する円形の大陸のことで、仏教では須弥山の周囲にある4つの大陸(四大洲)の1つ。他には後述の東勝身洲、西牛貨洲、北倶盧洲がある。四大洲のうち、南に位置する三角形の大陸をジャンブー・ドヴィーパ(閻浮提)と呼び、玄奘以降の新訳では贍部洲とも訳されるようになった。また南方にあることから、南閻浮提・南贍部洲ともされる。東にはヴィデーハという名前の大陸(Pūrvavidehadvīpa、弗婆提: ほつばだい、東勝身洲: とうしょうしんしゅう)、西にはゴダーニーヤという名前の大陸(Aparagodānīyadvīpa、瞿陀尼: くだに、西牛貨洲: さいごけしゅう)、北方にはクルという名前の大陸(Uttarakurudvīpa、鬱単越: うったんおつ、北倶盧洲: ほっくるしゅう)がある。