フウセンウナギ亜目
Saccopharyngoidei
ウナギ目らしからぬ特異的な形態を有するものが多い一群。鰓蓋骨、鰓条骨、肋骨、鰾を欠く。尾鰭はないか退化。舌顎骨は神経頭蓋とただ一つの関節丘で接続する。背鰭および臀鰭は長い。顎および方形骨は著しく長く、口裂末端は眼のはるか後方に位置する。咽頭は伸縮性。レプトケパルス幼生は体高が高く、筋節はV字状。
世界の深海域に生息。タンガクウナギ科,フクロウナギ科,フウセンウナギ科では性的二型がみられ,成熟雄では嗅覚器官が肥大化する一方,歯や顎のより顕著な退化が生じる。
(Nelson, 2006)は本亜目をウナギ目から独立させ,フウセンウナギ目として扱った。近年の研究ではウナギ亜目(シギウナギ科・ノコバウナギ科・ウナギ科)に近縁であるとされ,ウナギ目の中の1亜目に位置付けられている(Nelson, 2016)。