ウツボ科 Muraenidae

胸鰭はない。後鼻孔は頭部背面の眼前方から上方に存在。鰓孔は小さい円形。側線孔は鰓嚢部にある0~2個の感覚孔を除いてない。第4鰓弓は発達して咽頭顎を形成し,これにより咥えた獲物を食道へと引き込む。大きさは様々だが,大型のものが多い。体色も一様に同色なものから複雑な模様があるものまで様々。

主に浅海の岩礁やサンゴ礁に生息し,岩の間などに隠れる。潮だまりでも転石下などで見かける。一部の種は汽水域や深海域にも進出。魚類や甲殻類,頭足類などを大きな口で捕食する。基本的には臆病だが,歯が鋭い種類が多く,顎の力も強いため扱いには注意を要する。観賞魚として人気が高く,また一部の種は食用にされることもある。

鰭が尾端付近にのみ存在するキカイウツボ亜科 Uropterygiinaeと,背鰭と臀鰭が長く発達するウツボ亜科 Muraeninaeに分類される。ウナギ目の中でも種数が多い分類群の一つで,近年でも新種の記載や国内初記録の報告が多くなされている。

日本産のウツボ属はクリアファイルとしてイベントで販売。