TUWV アルプス短期組 夏合宿報告書
報告者: 廣川暉人
合宿期間:8 月 11 日~13 日
メンバー:3 年 廣川 2 年 原田 1 年 菊池 草野 駒形 関根 松田
タイム
1 日目
1507 上高地ビジターセンター
1635 徳沢キャンプ場 テント泊
2 日目
130 起床
437 徳沢キャンプ場 発
525 横尾山荘 一本 535 発
641 槍沢小屋 一本 700 発
755 水俣乗越後 一本 L 815 発
853 槍沢天狗原分岐 一本
930 水場 一本
1030 播隆窟(ばんりゅうくつ) 一本 L 1058 発
1130 殺生ヒュッテ 着 テント泊
3 日目
230 起床
515 殺生ヒュッテ発
550 槍ヶ岳山荘 一本
620 槍ヶ岳
700 槍ヶ岳山荘 725 発
825 飛騨沢の分岐 一本 835 発
935 槍平小屋 一本 L 1010 発
1100 滝谷避難小屋後 c1630 1115 発
1152 白出小屋 一本 1210 発
1340 新穂高温泉郷 着
8 月 11 日 1 日目 JR 松本駅~徳沢ロッヂ
アプローチは各々に任せ 7 時半に JR 松本駅に集合した。PL は若干遅刻したものの無事全員揃うことができた。例年アプローチでだいぶ疲労が蓄積したように感じたが各自集合したときはリフレッシュした面持ちだった。
まず全員で最寄りのスーパーに向かい買い合わせていない食料の調達に向かった。その後、各自荷物を郵送し準備完了!上高地へ一行は行く。
上高地へはまず JR 松本駅からローカル線で新島々駅へいきそこからバスの定期便に乗る。
観光シーズン真っ只中ということもありバスはほぼ満席だった。生い茂る緑に映える湖を眺めつつバスに揺られること 1 時間半、パーティーはスタート地点である上高地に立った。
一日目の行程は上高地から横尾山荘までの予定でスタートした。横尾山荘まではハイキングロードでもあるため多くの観光客と並ぶようにして進んでいった。進行方向左手には道に沿って流れる梓川(あずさがわ)と前穂高岳が激しくそびえたち、それらを眺めながら槍への期待感を膨らませつつ山荘を目指した 。
歩くこと 1 時間半、徳沢ロッヂについた。外はまだ明るかったが想像以上に観光客が多くテント場も残り少なくなっていた。そのためこのまま横尾山荘まで行くよりテント場のキャパが大きい徳沢ロッヂで一泊することにした。
この日のエッセンのメニューはステーキ丼と豪勢なものだった。 例年夏合宿の初日はエッセンで揉めるものである。今年もその例に漏れず、エッセン長菊池は焼き方やらなんやらで様々な突っ込みを入れられておりなかなか大変そうであった。 1 時間半近くの努力の末ようやくみなで豪華なステーキ丼にありつくことができた。味は文句なし!最高の初日のエッセンだった。食後デザートを食べたのだが、缶切りが必要な缶詰を買ってしまっており数名のオピネルの犠牲のもと美味しくフルーツポンチもいただいた。
12 日 2 日目 徳沢ロッヂ~殺生ヒュッテ
1 時半起床。エッセンは回鍋肉を美味しくいただいた。1 日目でのタイム 1 時間分の遅れを埋めるべくまだ暗いうちに徳沢ロッヂを発ち横尾山荘に向かった。
横尾山荘で一本を取った。横尾山荘は穂高へつながる涸沢カールへの道と槍ヶ岳へ直接つながる道の合流点である。ここから本格的な登山道が始まった。
登山道といっても横尾山荘からしばらくは平坦な道が続いた。川と樹林帯に囲まれ先へ進む。傾斜がだんだん急になっていき、つらくなったところで槍沢ロッヂに着いた。名峰槍ヶ岳はこのルートだと基本的に相当登らないとみることができない。しかしロッヂ備え付けの望遠鏡をのぞくと槍の穂先が木々の合間を縫って少しだけ見ることができる。そこで少し勇気をもらったように感じた。
槍沢ロッヂから少し進むとこのルートの難所に出くわすことになった。傾斜もだいぶきつくなり足場もがれてきた中で今まで日光を遮ってきた樹林帯が姿を消し灼熱の日光を浴びながらの登りとなったのである。今まで団子で進んでいたパーティーも間延びした状態になり皆汗だくになりながら頑張って登った。
かなりこまめに休憩を挟みつつ登ること 2 時間半、待望の水場に着く。キンキンに冷えた水で皆のテンションは上がった。やはりおいしい水に必要なのは疲労と喉の渇きであると改めて感じた。
10 時 30 分 播隆窟(ばんりゅうくつ)につく。お地蔵さんが置いてあるのだが標高にして 2700m くらいの地点だろうか。ようやく 2 日目の目的地である殺生ヒュッテと槍ヶ岳が目の前にはっきりと見えるようになった。皆くたくただったが L をとり最後のひと踏ん張りに備えた。
11 時半過ぎ殺生ヒュッテ着。目の前の小屋がこんなに遠いとは思わなかった。が、何とか 2 日目の難所を乗り越えることができた。16 時まで各々自由に過ごし疲労の回復をはかった。
エッセンはカレー。私自身 2 年前のアルプスで食べたカレーの味を忘れられず非常に楽しみにしていた。しかしエッセン班で下ごしらえをしていると何やら異臭が・・・。完全に肉が腐っていたのである。加熱処理は事前にしていたが高温のなかあまりにも時間がたちすぎていた。マイバッド。野菜カレーとなってしまったが美味しくいただいた。
因みにこの日はペルセウス座流星群が最接近する日だった。流れ星をいくつも見ることができ、本当に幸運だったと思う。
そしてこの日の大富豪はおそらくどのパーティーより熱いものになっただろう。M 氏の犠牲は忘れないよ。
3 日目 殺生ヒュッテ~槍ヶ岳~新穂高温泉郷
2 時半起床。美味しくコンビーフをいただいた。2 日目の疲労が抜けきれておらず皆だいぶ疲れていたように感じた。ただテントを片付ける最中でアルプスの朝焼けを拝むことができ気分は上々。いよいよ目的の槍ヶ岳を目指す。
殺生ヒュッテを発ち 40 分ほどで槍ヶ岳小屋に到着。山頂付近は風が少し強く若干寒かった。ザックをおき山頂までの列に並ぶ。渋滞はそんなにひどくなかった。
そしていくつかのはしごを登り山頂に到着。360 度広がる絶景を目にすることができた。
幸い天気にも恵まれガスも全くなかった。最高の条件だったと思う。そんなに混んでもいなかったので各自好きな写真を撮り満足な様子だった。
そして槍ヶ岳小屋に戻り温泉郷までの帰路が始まった。当初槍平小屋までの道は余裕があったら南岳を経由して穂高を拝むルートも考えてはいたが思いのほか 2 日目の疲れが残っており飛騨沢沿いを下るルートにした。なかなか速いペースで目的の槍平小屋まで 2 時間と少しで着いた。
予定ではここで一泊だったがこの時 9 時半でこのまま下りきるか或いはもっとゴール地点のテント場に泊まる判断をして、そのまま先へ進み最終的に温泉郷まで一気に下山する形になった。小屋からは沢沿いに進むガレ場と最後に延々と続く林道によりみな足の裏が痛かったと思うが必死に歩いてくれたと思う。
なにはともあれ無事夏合宿を成功させることができた。
温泉で疲れをいやし軽く食事をとったあと、ガチキャン△パーティーは解散した。
左 槍ヶ岳山頂にて 右 殺生ヒュッテからの展望