ttm006(Synth C)
ttm006は独自の波形合成エンジンとモジュレーション機構を搭載したデジタルシンセサイザーです。基本的な波形生成エンジンはttm002と波形生成のパラメータはttm002に準じます。
5種類の波形生成パターンから任意の種類を選択し、最大8個のパラメータを調整することによって簡単な操作で波形の生成を行うことができます。
一般的なシンセサイザーのようにフィルタによって波形を削るのではなく、生成した波形の位相を時間的に変化させることで任意の音色を得ることができます。
最終的な音色調整のために、ハイパスフィルター、ローパスフィルター、コーラスが備わっています。
最新版 Ver.01.02:KVRのサイトからダウンロード
1) 起動直後のプログラムチェンジが実行されない不具合を修正。
特徴
独自のアルゴリズムによる無からの基本波形の生成。
独自のモジュレーション機構による積極的な音色生成。
基本的な機能に絞っているので簡単な操作で実用的な音を生成。
メモリ使用量が小さく負荷が軽い。
パラメータの説明
モジュレーション
モジュレーションの調節をします。
Level:数値が大きいほどモジュレーションの効果が大きくなります。
Time:1波形当たりのモジュレーションの回数を調整します。
X:モジュレーションの時間方向の速さを調整します。
Y:モジュレーションの振幅方向の速さを調整します。
フィルター
フィルターの調節をします。
HP:ハイパスフィルタのカットオフ周波数を調節します。
LP:ローパスフィルタのカットオフ周波数を調節します。
コーラス
コーラスの調節をします。
Freq.:コーラスの周波数を調節します。
Depth:コーラスの振幅(揺れの大きさ)を調節します。
パッチの保存/読み込み
パッチデータの保存/読み込みを行います。
Save:パッチデータの保存。
Load:パッチデータの読み込み。
パッチの一時保存
現在選択中のパッチデータをプリセット番号0に一時的に保存します。
波形生成タイプ
ボタンをクリックことで波形の種類をSin/Rect/Rect2/Sin-N/Sin-Xから選択できます。波形の種類によってParam.1~Param.7の効果が異なります。使用しないParam.はグレーアウトします。
Sin:サイン波を基本波形としてParam.1とParam.2を使用して波形を変形させることができます。
Rect:矩形波を基本波形としてParam.1~Param.7を使用して波形を変形させることができます。
Rect2:矩形波を基本波形としてParam.1~Param.7を使用して波形を変形させることができます。Rectに対して角を丸めた柔らかい音色を特徴としています。
Sin-N:サイン波を基本波形としてParam.1~Param.3を使用して波形を変形させることができます。サイン波を複数回重ね合わせることによってノイズ波形を生成することができます。
Sin-X:サイン波を基本波形としてParam.1とParam.2を使用して波形を変形させることができます。サンプリング周波数を荒くすることによって金属的な音色が得られます。
ウィンドウ
基本波形の両端の丸める範囲を調整します。数字を大きくするほど音色が柔らかくなる傾向があります。上側の波形が0%、下側の波形が100%のときの画像です。
エンベロープ
エンベロープの調整を行います。
Type:予めプリセットされているエンベロープから選択します。
Attack:エンベロープのアタックからディケイまでの時間を調整します。数値がマイナスの場合は早く、プラスの場合は遅くなります。
Sustain:エンベロープのサスティン時間を調整します。数値がマイナスの場合は早く、プラスの場合は遅くなります。
ピッチ
音程を調整します。エンベロープのパターンはTypeで選択されたものが使用されます。数値がマイナスの場合は音程が低く、プラスの場合は音程が高くなります。
Start:発音直後の音程を調整します。
Attack:アタック時の音程を調整します。
End:キーを離すまでの最終的な音程を調整します。
音量ゲイン
音量を調整します。数値が大きいほど音量が大きくなります。
パッチ名
パッチ名を変更します。テキストボックスをクリックすると入力モードに切り替わります。
小技
設定の微調整を行う
Shiftキーを押しながらGUIを操作すると値の変化量が通常の1/5になって微調整が行いやすくなります。