ttm000(Organ)
ttm000は世界的に有名な某オルガンを再現したVSTiです。VSTの勉強のネタとして始めたのですが、結果的に納得いくまで何度も作り直してここまで仕上げました。
実機は持っていないので、各種音源や動画、仕組みを紹介したサイトの情報を参考にプログラムコードによって波形を生成しています。そのため、プラグインのサイズはかなり小さくなっています。また、CPU負荷やメモリ使用量にも配慮した設計になっています。
小改良を続けてついにVer.2.03になりました。
Studio Major7thさんの製品であるKewl Metal Guitar "KMG7 V"(メタルギター音源)とのコラボ動画を作成していただきました。KMG7 Vの方もよろしくお願います。
過去のバージョン:
1) ノブなどを操作中にマウスカーソルがWindow外に出ても正しく動作するように修正。
2) CPU負荷を軽減。
1) 終了時にプラグインが固まる不具合の修正。
2) 32bit版のファイル名を"ttm000.dll"からttm000_x86.dll"に変更。
3) コンプレッサーの設定を調整。
4) VST名からバージョン表記を削除。
1) マウスによる値の変更がが正しく行えない不具合を修正。
2) 起動に失敗する不具合を修正。
3) フィルタが正常に機能しない不具合を修正。
1) GUI操作の不具合修正。
2) フィルタ操作時のノイズ防止。
3) ホストへのデータの出力形式を変更。
4) プリセットデータの外部読み込みに対応。
5) プリセットの見直し。
1) パッチの保存/読み込み機能の追加。
2) リーク音の再現機能の追加。
3) プリセットの見直し。
4) ノイズの大きさを従来の2倍まで設定できるように変更。
1) GUI描画の負荷を軽減。
2) バッファが正しく確保されない不具合を修正。
Ver.01.00
ダウンロードしたファイルには2つのDLLファイルが含まれており、ttm000_x64.dllが64bit版です。お使いのホストに合わせて使用し、不要なDLLは削除してください。
特徴
独自のアルゴリズムによる無からの基本波形の生成。
キーを押す強さ(速さ)による各ドローバー間の発音時間差の再現。
基本波形をSin/Saw/Pulseから選択可能。
メモリ使用量が小さく負荷が軽い。
パラメータの説明
ドローバー
各トーンの音量を調節します。パーカッションをONにした場合は、1'でパーカッションの音量を調整します。このとき、実機と同様に1'は発音しません。
パーカッション
パーカッションを以下から選択します。
OFF:パーカッションを発音しません。1'は通常のトーンを発音します。
2nd:4'のトーンをパーカッションとして発音します。
3rd:2 2/3'のトーンをパーカッションとして発音します。
キークリックノイズ
鍵盤を押したときと離すときに発生するキークリックノイズの音量を調節します。
波形
波形の調節をします。
Wave:基本となる波形をSin/Saw/Pulseの中から選択します。
Param1:波形の変調度を調節します。
Param2:波形の倍音の個数を調節します。
ベロシティー
鍵盤を押す強さ(速さ)で音量を変える度合いを調節します。
Const:鍵盤を押す強さ(速さ)に関わらず一定の音量にします。
Linear:鍵盤を押す強さ(速さ)に比例した音量にします。
Sin:鍵盤を押す強さ(速さ)にSin波を掛けた値に比例した音量にします。
オンオフセット
本プラグインは、実機と同様に鍵盤を押す強さ(速さ)に応じて各ドローバーの発音時間の遅れ(時間差)が発生しますが、その遅れ時間の最大値を調節します。
キークリックノイズはそれぞれのトーンごとに発生するため、オンオフセットの設定に応じてキークリックノイズの発音も遅れます。
オルガンの年齢
オルガンの年齢を調節します。年齢が大きくなるほどひずみ成分が増えて濁った音になります。
全体の音量
全体の音量を調節します。音量を上げていくと内蔵のコンプレッサーの効果によりオーバードライバが掛かったような音になります。オルガンの年齢の設定と合わせてエフェクターとして利用することもできます。
フィルター
フィルターの調節をします。
HP:ハイパスフィルタのカットオフ周波数を調節します。
LP:ローパスフィルタのカットオフ周波数を調節します。
コーラス
コーラスの調節をします。
Freq.:コーラスの周波数を調節します。
Delay:コーラスのディレイ時間を調節します。
Depth:コーラスの振幅(揺れの大きさ)を調節します。
Ratio:0(原音のみ)~100(エフェクト音のみ)の間でバランスを調節します。
トレモロ
トレモロの調節をします。
Freq.:トレモロの周波数を調節します。
Depth:トレモロの振幅(揺れの大きさ)を調節します。
エコー
エコーの調節をします。
Level:エコーの大きさを調節します。
Depth:エコーの持続時間を調節します。
パッチの保存/読み込み
パッチデータの保存/読み込みを行います。
Save:パッチデータの保存。
Load:パッチデータの読み込み。
小技
GUIの大きさの変更
setting.txtにある"[VIEW],x.x"の部分を任意の数値に書き換えることでGUIの大きさを変更することができます。標準は1.5倍に設定してあります。
[例]
2倍にする:[VIEW],2.0
0.5倍にする:[VIEW],0.5
ドローバーの操作をコントロールチェンジに割り当てる
setting.txtにある"[DBCC],x,cc"の部分を任意の数値に書き換えることで各ドローバーの操作をコントロールチェンジに割り当てることができます。
[例]
16'のドローバーをコントロールチェンジの20番に割り当てる:[DBCC],0,20
1 1/3'のドローバーをコントロールチェンジの27番に割り当てる:[DBCC],7,27
プリセットのカスタマイズ(Ver.2.00以降で追加)
presetフォルダにパッチデータを保存しておけば起動時に自動的に読み込みます。
presetフォルダにパッチデータがない場合は内蔵のデフォルトデータが読み込まれます。
設定の微調整を行う(Ver.2.01以降で追加)
Shiftキーを押しながらGUIを操作すると値の変化量が通常の1/5になって微調整が行いやすくなります。