いちにち二杯のあ酒を飲み 肴は特にこだわらず
マイクがきたなら 微笑んで
十八番をひとつ歌うだけ
妻には涙をみせないで 子供に愚痴をきかせずに
男の嘆きはほろ酔いで 酒場の隅においてゆく
目立たぬように はしゃがぬように
似合わぬことは 無理をせず
人の心を 見つめ続ける
時代遅れの 男でありたい
テレビでたまたま、
大きな背を丸めるようにして
ピアノを弾きながらこの歌を歌う
河島英悟を見たのだった
不器用だけれど しらけずに
純粋だけれど 野暮じゃなく
上手なお酒を飲みながら 一年一度酔っ払う
昔の友には優しくて 変わらぬ友と信じ込み
あれこれ仕事もあるくせに 自分のことは後にする
もう亡くなって大分たつけれど
娘さんが大阪のお昼の番組で毎日出ている
ある面影の記憶として