巡検
11月1日、打越祭で高校二年生が引退し、新体制になってから初めての巡検を行いました。午前は忍城とその周辺の神社を巡り、午後は埼玉古墳群を初めてとする行田市周辺にある古墳を見ました。
忍城は映画『のぼうの城』に出てくる城で、豊臣家による小田原攻めの際に石田三成が水攻めを仕掛けた城として有名です。現在は、本丸が行田市郷土博物館として残っているのみですが、町並からはかつての城下町の雰囲気を感じ取ることもできました。 埼玉古墳群には、金錯銘鉄剣(国宝)の出土で有名な稲荷山古墳を初めとする前方後円墳があります。中の石室に入ることや上に登ることのできる古墳もあり、古墳が当時の有力者の権力の象徴であることを実感できました。印象的だった古墳の一つに、八幡山古墳があります。横穴式石室が再現されており、「関東の石舞台」(飛鳥には石舞台古墳があり、蘇我馬子が埋葬されているとも言われている)とも呼ばれています。日曜日だったこともあり、中の石室にも入ることができ、貴重な体験ができました。
今回の巡検から、事前の下調べをさらに充実させることにしました。現在、学校の図書館における本の冊数が増えてきていまして、調べ学習の際に利用できる本も増えています。「調べ→見て→考える」という能動的な学習が可能になる環境整備が学校内で進んでいます。歴史研究部としても、そのような環境を活かして、今後とも精進していきたいと思っています。
最後に、巡検の班長として皆を先導してくれた中学2年生(当時)の生徒の感想を挙げておきます。 「今回の巡検は自身初の巡検班長という役目に就きました。それと同時に同学年の中で、一番最初に班長をやることになりました。未熟な自分が巡検をうまく進められるかどうかとても不安だったのですが、そこは部長ら先輩のサポートがあり、なんとか無事に終えることができました。初めてということで部長の補佐がありました。今回は一部の仕事を部長にやってもらったほか、その他でもアドバイスをもらい、本当に助かりました。しかし、部長のサポートに頼ってしまうことが多かったと思います。また、巡検班長という大任を任されているということを、あまり意識して行動していなかったと思います。このことは先輩方にも注意を受けています。実質的に部長主導の巡検となってしまったのですが、この時の反省がまた次の機会に活かせるように、このことを忘れないようにしたいです。先輩には、「次に班長をやる巡検が勝負」というようなことを言われ、その時までに自身の部活における仕事を自分主導 で進められるようにしたいと思います。」