本ページでは、プログラム著作権の保護に極めて有効な「プログラム著作権登録制度」について、そのメリット、登録の種類、具体的な手続きの流れ、費用までを分かりやすく解説します。
本ページ及び「登録の手引き」を参照することにより、個人で著作権登録を行うことは十分可能です。しかし、登録件数が少ない場合は専門家に依頼した方が結果としては低コストになると思われます。
第三者要件を具体的例で詳しく解説
上図の事例
Aは金融業者のCから融資を受ける際に自己が所有する著作権を担保にした
資金繰りが苦しくなったAは所有する著作権をBに売却した
Aはさらに資金繰りが困難になりCへの返済ができなくなった
このときCはBが所有する著作権を担保として回収可能でしょうか?
著作権登録の効果
質権の登録(著作権の登録)がなければ担保にしたのは融資契約はAC間の契約なのでBには及びません
質権の登録があれば融資の当事者以外の者に譲渡された著作権にも質権が及びます
著作権に質権が設定されているかどうかは大問題ですが、譲受人は登録原簿により確認が可能です
この事例では、Cは踏んだり蹴ったりの憂き目を見る可能性があります
Aは、6月1日に翻訳プログラムの著作権をCに100万円で売却した
その後、Bから200万円で買いたいとの申出があったので、Aは7月1日にBにも200万円で売却した
Bはこの翻訳ソフトを販売したが、先に著作権を取得したCはBに販売中止を請求できるでしょうか?
著作権登録の効果
AC間の譲渡契約について見るとBは第三者なので、登録がなければCはBに対して差止等の請求はできません
逆に、Bが著作権登録をすれば先に譲渡を受けていたCが差止を受ける立場に追い込まれます
(補足)
これは、著作権が無体物であることが理由ではなく、不動産登記の法理がそのまま適用されたものです
この場合、先に登録した方が対抗要件を具備することとなり、「先に譲渡を受けた」という主張は通用しません
プログラム著作物の特殊性
一般的な著作物(絵画や小説)の場合、著作権を譲渡することは少ないのですが、プログラムの場合、開発業者等に委託して開発が行われることが多く、この場合プログラムの著作権は委託先で発生することになります
そのため、委託契約では開発したプログラムの著作権を委託元に譲渡するのが一般的ですが、開発業者が第三者に二重譲渡した場合が問題となります
このような場合、登録がなければ、第二譲受人から差止請求や損害賠償請求を受ける可能性もあります
なお、第一譲渡から第二譲渡までの期間の制限はないので、委託元は移転の登録をしないかぎり著作権が切れるまで不安定な状態におかれることになります