小糸工業・コイト電工の前身の会社、小糸製作所が製造した角型灯器。公道で現存する三灯・二灯は絶滅済みで、一灯が兵庫県神戸市に残るのみとなっている。最後まで現存していた三灯は愛知県警本部に保管されており誰でも見ることができる。(予約必須)
日本に一番多く残る?角型灯器。三灯は'25/05/26時点で3基残っている。二灯は県にもよるがある程度残っている。一灯の片面灯器は兵庫県丹波篠山市に1基,両面灯器が山梨県西八代郡市川三郷町に1基残っている。昭和44年前後からマイナーチェンジなどありながら平成になっても製造されていた。
昭和40年代後半から50年代前半ぐらいに製造されていた、小糸工業製の古いFRP製灯器。初期のころは包丁とよばれる設置方法がなされていた。包丁未遂形状やアームの変化を経て最終的には鉄板灯器のような見た目になり、それは現在千葉県で確認することができる。
小糸工業が自社で製造した筐体と自社レンズを使った樹脂灯器。自社で筐体を製造する前は、他メーカーと同じく三協製の筐体を使用していた。また、自社製造を開始した後も少数三協筐体の物が製造されていた。三協筐体の灯器でもたまに自社レンズを組み込んでいるものがある。
昭和48年ぐらいから50年ぐらい?まで製造された筐体にアームを突き刺して設置する方式の灯器。東京都には設置されなかった。アームに刺さった灯器が包丁の様に見えることからこのように呼ばれている。現在静岡市で2基しか見られない。
包丁灯器の後継にあたり、昭和53年ぐらいまで製造された。東京都には設置されなかった。初期のころは画像の灯器の様にアーム突き刺しようの穴が開いており、偽包丁未遂と呼ばれている。少し新しくなると、穴はなくなり銘板やコード穴などが変更されていった。
昭和54年ぐらいから56年ぐらいまでの製造。レンズは先代の物と同じ、250mmなら格子レンズ,300mmならドットレンズが使用され、筐体は後代の鉄板灯器とほぼ同じものになった。斜め庇と呼ばれているのは、この濃色鉄板の初めのころは横から見たときに庇が筐体に向かって斜めに伸びている形状であったことが由来。
昭和54年ぐらいからは庇が通常のタイプになりさらに小糸鉄板に近づいた。このタイプは群馬県を除いて昭和50年代後半ぐらいまで製造されていた。群馬県は次の網目レンズを採用していなかった影響で、60年代に入っても濃色レンズを採用していた。この世代の灯器の画像は群馬県の赤だけ300㎜灯器の画像を用いている。300mmになっている赤灯のレンズはドットレンズ。
昭和50年代後半ぐらいから平成10年代前半ぐらいまで製造されていた。このころの灯器は各社に通っているが、わずかに違う点が数多くある。レンズは自社製の物を使用。初期LEDの物も群馬県警本部前に2基存在したが撤去済。
平成6年ぐらいから10年ぐらいまで製造されていた、アルミ製灯器。鉄板と製造時期がかぶっているのであまり数は多くない。分割型なので黄灯の左右にある切れ目で分割でき、作ろうと思えば四灯や五灯なども作れるかもしれない。D形との違いとして、分割型特有の切れ目が背面にあること、耳に2つのねじがあることなどがある。
A型のLED式灯器は初期LEDの物がほとんど。
平成9年ごろから12年ごろに製造されていた。平成20年代頭まで主流のタイプで、LED式のタイプも多くある。
平成16年から必要があれば現在でも?製造されている薄型灯器。電球式はない。3世代ほどに分類できて、各世代筐体の形状が変更されている。1世代目は背面にH型のプレスがあり、2世代目にはプレスが削除され丸みを帯びる。3世代目には耳が一体化する。(T型灯器の画像)
平成20年代に入るころ東京都で試験設置が始まり、その後岩手・沖縄で試験設置がされ、三重県などから本格設置が始まった。設置のない県もある程度ある。この世代からフードは廃止され、誤認防止対策を図りたい場合は特殊なフィルムを貼ることで対策する。フィルムのついたレンズは黒く見える。フラットと呼ばれるのは基本300㎜のみだが、低コスト型の250㎜の物も同じくフラットと呼ぶ人もいる。
平成29年から大阪府で設置が始まり東京以外の全国に普及。低コストと呼ばれるのはフラット型の250㎜のみ。現在もかなりのペースで増加中。
※上画像赤灯ユニットは電材面拡散に換装されています。
三協高分子の製造した樹脂分割型灯器に、小糸のLEDユニットを組み込んだ灯器。愛知県限定。
小糸銘板の450㎜灯器は三協高分子が筐体を製造していた。FRP製で長野県と群馬県の各県1交差点に残る。レンズは三協製のもの。
小糸工業が自社筐体を製造する前や製造開始後もまれに三協筐体の小糸樹脂があった。自社筐体製造前の灯器のレンズは小糸製であることがほとんど。しかし、自社筐体製造開始後の物は三協製のレンズが使用されることがほとんど。
日本信号が製造していた角形灯器。三灯は残り3基、2灯は場所によりますがある程度あります。一灯はほぼ絶滅状態で、路面電車用などで現存しているのがほとんどだと思われます。
日本信号のFRP(繊維強化プラスチック)製の丸形灯器。非常に古いものは背面に社章型のくぼみがある。すこし新しくなると鉄板灯器のような見た目になる。
日本信号製の金属製丸形灯器で、かなり古い初期の物。角型灯器と並行で製造されていた。このころは他社と筐体が全く違うものを使用していたのでNS独自などと呼ぶ人もいる。また、世代ごとに非常に細かく分類でき、分類方法もさまざまある。
京三製作所製の角型灯器。尖ったフードが特徴。昭和50年代まで製造されていた。三灯は千葉県千葉市にしか残っていない。
二灯や一灯はまだ数か所で見ることができる。
京三製作所製の初期丸形灯器。 独特な見た目から。
京三製作所製の厚型アルミ一体型灯器。
背面の出っ張りがカマボコの様に見えることから。
京三製作所製の厚型アルミ一体型灯器。
背面がカマボコよりも丸みを帯びていることから。
小糸工業製のマイナーチェンジを経ながら40年以上製造された非常にポピュラーな歩灯。
下から見た時の形状が三角形であることから。
日本信号や京三製作所の古い歩行者用灯器。
形が弁当箱にみえることから。
日本信号や京三製作所製のアルミ製灯器です。デザインはほぼ共通しており、様々なバリエーションがあります。
正面から見た時のフォルムが六角形の様になっていることから六角と呼ばれています。
京三製作所製のアルミ製歩灯。
車灯のオマルと同時期に登場したためオマル歩灯と呼ばれています。
筐体はすべて三協製で、小糸,日信,京三,松下,オムロン,住友銘板の灯器や三協純正もある。
インターレスレンズや煉瓦レンズ、LED式もある。
アメリカの3M社製の信号機。誤認を防止するために特殊な構造になっており、かなり性能が良いです。現在は日本国内に石川県と千葉県にしか残っていない激レア灯器ですが、以前は多くの県で見られたようです。また、日本の信号機に偏光灯器の一部を組み込んだものなどもあったようです。
構造
アメリカの物と日本に設置されたもので構造に差があるのかは不明ですが、同じとしてご紹介します。まず電球は150Wの特殊な電球で、反射鏡はありません。内部に特殊なレンズと光学ディフューザーがあります。特殊なレンズに専用のテープ(電球側銀色,反対側黒色)でマスキングすることで光の方向を指定できるようになっているそうです。色は外側の四角形のレンズで決定されます。詳しくは画像下部リンクから別サイトへ↓