なぜ新規就農を応援するのか

退職した会社で、送別会を開いてもらいました

簡単な自己紹介

2009年12月まで、私は会社員でした。

頭の隅で、家族経営の自営業を考えていた私は、その年の5月にある本を読んで、

「農家、いけるかも」と思い立ちました。

7月に北東北、北海道を巡り、偶然紹介された果樹園を引き継ぐことになりました。

2010年2月、雪で畑は覆われていましたが、農家としてスタートしました。

数多くの農地を比較することもなく、普通は2年の研修も経ずに、庭いじりしか経験

のないサラリーマンが、農家に転職できたのは、パートナーである妻と、受け入れて

支えてくださった地元の方々のおかげです。

新規就農は、農業をはじめようとする人と、農地を委ねようとする人との出会いだと

考え、私たちの体験を伝えたいと思いました。

就農時、誰にお世話になったのか

まだ具体的な計画もない私たちに「まず見に来ませんか」と町の便利地図をつくって

迎えてくれた農政課の課長さん

わからない時、困ったことなどを相談する、何でも受け止め、いつも「大丈夫だ」と、

畑を見に来たり、誰かを紹介してくれた農業委員さん

就農に向けて突っ走る夫の横で、本当は不安だった妻の話を聞いて励ましてくれた、

隣町のコミュニティカフェのご夫婦

就農後に初めて出席した農業講習会が終わったとき「新しく入った方ですね」と、

声を掛けてくれた先輩農家さん

定年後、遠くへ去ってしまったけれど「あの樹はどうなった」と今も便りをくれる、

農業改良普及センターの職員さん

いつもは知らん顔だけど、どこかでちらりと見守っていて、本当に困った瞬間に、

突然現れて「神の手」を差し出す隣の農家さん


移住と新規就農は、新たな出会いの連続です