当マンション(築51年)では、共用給排水管と同様に、雑排水系統の配管についても更新が行われていない可能性があり、老朽化に起因すると考えられる不具合が複数確認されています。
私の部屋(B1上)で確認された事象です。
入居後3年間、以下の清掃が実施された
1年目:高圧洗浄
2年目:トーラー清掃
3年目(今年):高圧洗浄
2年目のトーラー清掃直後から、以下の問題が発生
キッチン排水口からの異臭
浴室排水の流れが悪化
リフォーム業者および今年(2025年5月)の高圧洗浄後も改善せず
共用排水管の清掃には、主に「高圧洗浄」と「トーラー清掃」の2種類があります。
高圧洗浄
高圧の水を噴射して、管の内側に付着した汚れやぬめりを洗い流す方法です。
配管への負担が比較的少なく、日常的な維持管理として行われます。
トーラー清掃
金属製のワイヤー(回転ブラシ)を管の中に入れ、こびりついた汚れや固着物を物理的に削り落とす方法です。
老朽化した鉄管では、錆が進んでいる場合、配管への負担や破損リスクが指摘されることがあります。
一斉清掃の日に対応できなかった住戸が、後日個別対応となった場合に用いられることがあります。
清掃方法によって効果やリスクが異なるため、配管の状態に応じた判断が重要とされています。
アフターフォローとして専門業者に調査を依頼したところ、以下の指摘がありました。
築51年の鉄管内部の錆が進行している
高圧洗浄では、錆や汚れが完全に除去されず、内部が一時的に「コーティングされた状態」になっていた可能性がある
トーラー清掃によって汚れが除去された結果、鉄管内の錆による凹凸が露出し、サイホン現象が起きやすくなり、封水切れによる異臭が発生している
錆が進行した鉄管に対する過度なトーラー清掃は、亀裂や漏水のリスクがあるため限界がある
同様の訴えは、毎年アフターフォローの中で複数発生している
また、以下の可能性も指摘されています。
鉄管の経年劣化により、排水管の勾配が緩んでいる可能性
個別住戸での対処には限界があり、マンション全体で対応すべきインフラ課題
これらの状況から、本件は単なる個別住戸のトラブルではなく、
築50年以上経過したマンションにおける
給排水管インフラ全体の老朽化に起因する問題
応急処置的な清掃(高圧洗浄・トーラー清掃)では根本的な解決が困難な段階に入っている可能性
があると考えられます。
現状では「使えるうちは使わざるを得ない」状況にあると考えられますが、初めてトラブルに遭遇した住民が戸惑わないよう想定される症状、原因、対処の限界について住民への情報周知が不可欠です。
今後、配管の現状調査や更新計画の検討が必要になる可能性があり、本件はマンション全体で共有すべき進行中の課題として掲載します。
本件については、個別住戸の問題ではなく、マンション全体のインフラ課題であるとの認識から、当時の理事会(50期)に対し、
発生している具体的な事象
専門業者による見立て
住民への情報周知の必要性
次期理事会への確実な申し送りの要請
を文書にて報告しました。
ただし、その後、理事会内でどのように共有され、記録や申し送りが行われたのかについては、現在のところ分かっていません。
私は、問題が起きていることや専門業者の見立てについて、住民の一人として必要な報告と情報提供は行ったと考えています。
今後は、これをマンション全体の問題としてどのように受け止め、どう対応していくのかが、組合として問われている段階だと思っています。