関係的契約の経済学：
長期継続的関係が支える自己規律のメカニズム
第９回
二者間契約と他者間契約
石原章史・伊藤秀史
『経済セミナー』2022年2・3月号掲載
ご案内
このウェブサイトは、『経済セミナー』（日本評論社刊）2020年8・9月号からスタートした連載＝石原章史・伊藤秀史「関係的契約の経済学：長期継続的関係が支える自己規律のメカニズム」のサポートページです。
ここでは、連載第９回の補足説明と、参考文献等を紹介しています。ぜひご活用ください！
■第2節、第3節の補足説明
第９回ウェブ付録は、
A：2.3.2項「成功したサプライヤーへの優遇」で考察した二者間契約におけるサプライヤーを優遇する関係的契約で議論された、エージェントの期待利得の割引現在価値の導出について解説しています。
B：3.3項「二者間契約」で解説された二者間契約における昇進決定についての補足説明を提供しています。
■参考文献一覧
【2節＝サプライヤーの優先配分で展開されたモデル分析がもとにしている研究】
Barron, D. and Powell, M. (2019) “Policies in Relational Contracts,” American Economic Journal: Microeconomics, 11(2): 228–249.
【3節＝昇進競争で展開されたモデル分析がもとにしている研究】
Andrews, I. and Barron, D. (2016) “The Allocation of Future Business: Dynamic Relational Contracts with Multiple Agents,” American Economic Review, 106(9): 2742–2759.
【3節＝昇進競争に関連して、メーカーが行うサプライヤーのランク付けについて指摘した文献】
浅沼萬里（1997）『日本の企業組織 革新的適応のメカニズム――長期取引関係の構造と機能』東洋経済新報社。