関係的契約の経済学:
長期継続的関係が支える自己規律のメカニズム
第7回
関係性の構築
石原章史・伊藤秀史
『経済セミナー』2021年10・11月号掲載
ご案内
このウェブサイトは、『経済セミナー』(日本評論社刊)2020年8・9月号からスタートした連載=石原章史・伊藤秀史「関係的契約の経済学:長期継続的関係が支える自己規律のメカニズム」のサポートページです。
ここでは、連載第7回の補足説明と、参考文献等を紹介しています。ぜひご活用ください!
■第2節、第3節の補足説明
第7回ウェブ付録は、
A:2.4項「時間を通じた権限の移転」の図2(102ページ)で仮定されていた p>1/2 の場合に加えて、p=1/2、p<1/2 の場合について説明しています。
B:3.3項「生産的な活動が非対称情報の場合」で解説された、生産的な活動が非対称情報の場合に T 期間の試用期間を伴う関係的契約をに関する補足説明を提供しています。
■参考文献一覧
【2節=「権限の移転」のモデルの元となっている研究】
Li, J., Matouschek, N. and Powell, M. (2017) "Power Dynamics in Organizations," American Economic Journal: Microeconomics, 9(1): 217-241.
【3節=「業務の学習と確率」のモデルの元となっている研究】
Chassang, S. (2010) "Building Routines: Learning, Cooperation, and the Dynamics of Incomplete Relational Contracts," American Economic Review, 100(1): 448-465.
【4節=「企業間の業績の異質性」に関するサーベイ】
Syverson, C. (2011) "What Determines Productivity?" Journal of Economic Literature, 49(2): 326-365.
Gibbons, R. and Henderson, R. (2013) "What Do Managers Do? Exploring Persistent Performance Differences among Seemingly Similar Enterprises," R. Gibbons and J. Roberts (eds.), The Handbook of Organizational Economics, Princeton University Press, 680-731.
【4節=「企業間の業績の異質性」で言及された、聞き取り調査に基づく「経営慣行」のスコアが生産性に与える重要性を指摘した研究】
Bloom, N., Lemos, R., Sadun, R., Scur, D. and Van Reenen, J. (2014) "The New Empirical Economics of Management," Journal of the European Economic Association, 12(4): 835-876.
Bloom, N. and Van Reenen, J. (2007) "Measuring and Explaining Management Practices Across Firms and Countries," Quarterly Journal of Economics, 122(4): 1351-1408.