今年度の学校運営の概要
はじめに
今年度は、コロナウィルス感染症の感染拡大に伴い、日曜参観、学校説明会を実施することができませんでした。本来なら、その場において、保護者の皆様に学校運営や教育活動について、今年度の取組の概要をお知らせ、説明する機会として大変重要な行事となるはずでした。しかし、残念ながら開催は厳しい現状が続いており、今後も実施の見通しが立たないことから、今年度は、学校ホームページを通して、『学校説明会』の内容をお伝えする運びとなりました。
つきましては、保護者の皆様のご理解を頂けるよう、心よりお願い致します。そして、本校の教育活動へのご支援を頂けるよう、重ねてお願い申し上げます。
学校長 金城通彦
『学校説明会』OPENING動画 制作:佐渡山安尚
学校経営について
学校長:金城通彦
勝連小学校 学校経営の重点について
本校へ赴任し2年目となりました学校長の金城通彦と申します。
本年度の学校経営の重点について述べさせていただきます。
4つの柱
まず教育目標の総括目標は「心豊かでたくましく、主体的に行動する子」です。その下に具体目標として「健康で明るい子」、「よく考える子」、「礼儀正しい子」、「ねばり強い子」の4つの柱があります。
今年度の指導の重点
4つの具体目標を達成するために、それぞれに具体的な指標と方策を示してあります。
その中でも今年は以下のことを重点としています。
「健康で明るい子」
①褒める、励ます、認める教育
②望ましい生活習慣の確立
「よく考える子」
②主体的・対話的で深い学びのある授業実践
③思考力・判断力・表現力の育成
「礼儀正しい子」
②ていねいな言葉遣いの徹底
③④道徳教育、特別活動、特別支援教育の充実
「ねばり強い子」
①目標・目的意識の向上
⑤勤労の精神と「もの」を大切にする精神
今年度の一事徹底
本年度は、次のことを徹底させていきます。
「丁寧で思いやりのある言葉を使おう」
言葉遣いが丁寧だと自然と思いやりの心が生まれてくるものです。(友達には「さん」づけ、目上の人へは「です」「ます」を使いましょう。)
また、先生方へも学級等で、子どもの良いところを、たくさん見つけて、褒めてあげて下さいとお願いしてあります。
どうぞ、ご家庭や地域でも、子ども達の良い行いがあったら、どんどん褒めてあげて下さい。
3つの力、3つの心
また小学校を卒業するまでに身につけて欲しい「3つの力」と「3つの心」を左のように設定してあります。
ご家庭、地域でも身につけられるように、ご協力よろしくお願いします。
学校・家庭・地域が三位一体となって、未来を切り開く「勝連わしの子」を育んで参りましょう。
学力向上推進について
学力向上推進担当:知念道代
学力向上推進の目指すところ
本校では、学校教育目標である「心豊かでたくましく、主体的に行動するわしの子の育成」、を目ざし、『確かな学力』『豊かな心』『健やかな体』の3つの柱に沿って、教育活動に取り組んでいきます。その教育活動の一つ一つが、子どもたちの『生きる力』のを育むことにつながっていきます。
本校の実態:学力調査
学力向上を図るには、児童の各学力調査の結果を基に、児童の学力の定着状況を把握し、授業改善につなげていく必要があります。
ここでは、令和2年12月に実施された県の学力定着度調査の結果をもとに、子どもたちの学力についてみてみましょう。
本調査における、各学年の結果から、国語、算数ともに、4年生以外の学年で県平均を下回っています。
特に、国語の力が低いことが、課題となっています。
本校の実態:意識調査
また、児童の意識調査からも、子どもたちの姿が見えてきます。
12月に実施された「県児童質問紙調査」の結果です。
「自分にはよいところがあると思いますか」という質問に対し、『当てはまる』と自信をもって回答した児童が、県平均に比べかなり低い結果となりました。
子どもたちの学習意欲につながる、「自己有用感」「自己肯定感」を高めていく取組の工夫が必要だという課題が見えてきました。
本校の実態:家庭学習調査
学力を高めていくには、学校と家庭が連動し、家庭学習の質の向上が重要であるといわれています
家庭学習についての調査結果からは、「家庭学習提出率」からは、どの学年においても8割から9割の児童が、しっかり家庭学習を行っていおり、生活習慣の中で、定着してきていることが分かります。
しかし、「家庭学習目標時間達成率」の調査からは、目標時間を達成できている児童の割合が少なく家庭学習に取り組む内容(質)の充実が課題となっています。
今年度の学力向上推進の取組
先述した課題解決に向け、今年度も全職員、一丸となって子どもたちの成長に向け取り組んでいきます。
今年度、重点的に取り組んでいく実践について紹介致します。
朝の活動:朝読書
朝の活動に朝読書を取り入れています。
昨年度の学校評価アンケートでは、家庭読書をする子の割合が少ないという課題が見えてきました。
そこで、今年度、「月・火・金」の週3回の朝の活動の時間帯に読書の時間を設けています。
読書に親しむことで、読書の楽しさに触れ、読書の習慣を身に付けていきます。
ご家庭でも、読書の時間を設定するなど、読書の環境づくりへのご協力をお願い致します。
授業改善:表現力
日々の授業実践では、「子どもたちが生き生きと学びに向かうための工夫」を行っていきます。
自分の考えを明確にする時間を確保したり、自分の思いや考えを表現するための指導の工夫に努めています。
また、「書くこと」に関して、指導の重点を置き、文章で表現する力の育成にも取り組んでいます。
授業改善:対話的な活動の充実①
また、「主体的・対話的で深い学び」を実現するために、他者との考えの場を設定し、考えが広がったり、深まったりするような指導の工夫に努めています。
子どもたちは、ペアやグループなど、様々な場において、仲間と協働し、お互いの考えを伝え合ったり、考えを広げ深め合ったりしています。
授業改善:対話的な活動の充実➁
また、対話的な活動を積極的に授業に取り入れることで、子どもたちに、他人を尊重する態度や、互いの良さを生かして協働する力、学びに向かう人間性なども高めていけるような授業づくりを目指し、日々の授業実践に取り組んでいます。
ICTの効果的な活用:GIGAスクール
今年度から、GIGAスクール構想に基づき、児童一人ひとりにタブレット端末が導入されました。
これまでの授業では、実現できなかったことが、ICTを活用することで、可能となり、子どもたちの学びの幅が一層広がりました。
今年度は、校内研修のテーマにも『ICTの効果的な活用』を掲げ、全職員一丸となって「子どもたちが、主体的に学習に参加し、可能性を引き出す授業の工夫改善」に努めていきます。
基礎基本の定着を図る:補習の時間
本校では、清掃時間終了後の10分間を「基礎学力の定着」を目的とした補習の時間(ぐんぐんタイム)を設定しています。
その時間を活用し、計算力や漢字力等、『基礎基本の課題』に取り組んでいます。どの学年も、10分間集中して取り組む姿が見られます。
家庭学習:家庭へのお願い①
授業で学んだことを定着させていくには、日々の家庭学習が重要になります。
本校では、家庭学習の質と量の向上を目指し、家庭学習を充実させるために、年に3回の『家庭学習推進週間』を設けています。
ご家庭でも、子どもたちの家庭学習の時間をしっかり確保するとともに、内容に充実に向けた励ましや支援へのご協力をお願い致します。
家庭学習:家庭へのお願い➁
家庭学習で頑張った子、質の高い学習をしてきた子などのノートを掲示したり、紹介したりしています。よいお手本として示す(価値づける)ことで、意欲向上につなげています。また、よい例として具体的な目標が可視化されることで、質の向上も図られています。
ご家庭では、家庭訪問で配布しました『家庭学習の手引き』を参考に、子どもたちが、主体的に学習に取り組めるように励ましの声をかけをお願い致します。
わしの子のやくそく10 ①
確かな学力の定着に向けた日常的な取り組みとして、学習規律・生活規律を遵守する態度の育成に取り組んでいます。
学習規律・生活規律を定着させることで学習へ向かう環境が整います。
本校では、「勝連スタンダード:わしの子のやくそく10」の実践を行っています。規律を意識しながら、日々の授業に臨むことで、落ち着いて学びに向かう雰囲気が高まってきています。
わしの子のやくそく10 ➁
「勝連スタンダード:わしの子のやくそく10」は、10項目のやくそくを、週ごとに実践目標として掲げ、年間を通して意識づけるように指導計画を工夫しています。
本実践をどの学級でも統一して行うことで、学習規律や生活規律の徹底が図られ、落ち着いて学習する雰囲気ができるだけではなく、安心して居心地のよい学級・学校づくりにもつながっていきます。
ご家庭でも、10のやくそくについて、お子様と確認してみてください。
ていねいで思いやりのある言葉 ①
豊な心の育成の取り組みとして、今年度特に力を入れていることは「ていねいで思いやりのある言葉を使うこと」です。
丁寧な言葉や思いやるのある言葉の具体例を示し、時と場をわきまえた言葉づかいを意識できるように、指導の工夫を行っています。
ていねいで思いやりのある言葉 ➁
うるま市の共通実践項目である『勇気づけのボイスシャワー』『人を大切にする聞くことの指導』の実践とも連動させ、教師も子どもたちも、意図的に温かな言葉をつかえるよう、日常的な指導に力を入れています。
相手を勇気づける言葉がたくさん飛び交う、勝連小学校になるように努めていきます。ご家庭でも、本実践へのご協力をお願い致します。
自治活動の推進
自己有用感を高めるための取り組みとして「一人一人に役割や活躍の場を与え、見守り、やり遂げさせ、達成感を味わわせる」「子ども同士が認め合う場を設定する」など人間関係づくりを支援する指導に取り組んでいます。
今年度は1学年から6学年までの異年齢集団での活動『たて割り活動』を計画しています。学年を越えたつながりを持つことで、6年生はリーダーとしての責任と自覚が芽生え、下級生は上級生に信頼をよせ、あこがれを抱きます。さらに、仲間意識も高まり、主体的に活動にする児童の育成にもつながることが期待できると考えています。
もくもくタイム
「ねばり強い子」を育てるために、清掃時間(もくもくタイム)の実践で心を鍛える取り組みを行っています。
「我慢する心(がまん玉)」「気づく力(気づき玉)」「親切な心(親切玉)」を磨き、心を鍛えます。
子どもたちは、「今日は〇〇玉を鍛えよう!」など、自分の清掃時間の目標を立て、真剣に清掃活動に取り組んでいます。
清掃時間の校舎内には、清掃活動に対し、真剣な眼差しで熱心に清掃に取り組む姿があちらこちらで見受けられます。
体力の向上を図る取組
健やかな体の育成の取り組みでは、「なわとび運動」「外遊び」を奨励しています。各学級では、体育の授業や休み時間等で短縄や大繩にチャレンジしています。体育委員会主催の「なわとび大会」も予定されており、それに向け、休み時間にも練習に精を出す子どもたちの姿もみられます。
また、外遊びでは、水曜日にはノーボールデーを設け、竹馬やフラフープ、一輪車、おにごっこなど校庭いっぱいに広がって遊ぶこどもたちの元気な姿と明るい笑い声がひびいています。
結びに
このような取り組みを通して、『心豊かでたくましく、いきいきと活動するわしの子の育成』のために、勝連小学校職員一丸となって頑張って参ります。
校内研修について
研究主任:大城陽子
GIGAスクール構想スタート!
子どもたちの学びを、充実させ、確かな学力を身につけさせるために、校内研修にも力を入れています。今年は、GIGAスクール構想のもと、児童一人一人にPC端末が配布されました。
本校では、その端末を活用した授業づくりについて、研究に取り組んでいます。
ICTを効果的に活用しながら、子ども一人一人が学習の主体となって学びを広げ、深める学びの実現を目指し、校内研修のテーマを「主体的・対話的で深い学びの実現 ~ICTを活用した授業づくりの工夫改善~」と設定し実践をスタートさせています。
3つの視点:主体的な学び
子どもたちの本物の学びを引き出すために、3つ視点で目指す授業をとらえています。
まず、主体的な学びの実現です。「学習を自分事としてとらえ、見通しをもって粘り強く、学習に浮かうことができるようにすること」「学習のあとに、それまでの学びを振り返って次の学習につなげることができるようにすること」を授業の中で目指します。
3つの視点:対話的な学び
次に、「先生と仲間と教材と向かい合うことで、自分だけでは気づくことが難しい気付きを得たりしながら、考えを広げたり深めたりできるようにする」対話的な学びの実現を目指します。
3つの視点:深い学び
そして、「学びが教科ごと単元ごとで区切られるのではなく、それらを関連付けることができる」「学びが発展すること、生活の中で学びが広がったりいかせたりする」深い学びの実現を目指します。
主体的・対話的で深い学びの実現を!
主体的・対話的で深い学びの実現のために、私たちは子ども一人ひとりが、本気、やる気、学びを実感する「授業づくり」を目指し、日々授業実践に取り組んでいます。その方法として、
ICTの効果的な活用
今年度配布されたタブレット端末を使い、ICTの効果的な活用を通して、目指す学びの姿にせまろうと考えています。
ICTの活用で、「一人ひとりに合わせた学習を充実させられる」「離れていても学習できる環境を作る」「自分で学習を進めることができる」「学びの蓄積ができ振り返ることができる」などを実現し、
学びの充実を・・・
子どもたちの学びの充実を図っていくことを目指します。
どうぞ、ご家庭でも、校内研修の目的と、GIGA端末の活用についてご理解いただき、ご支援をお願いいたします。
保護者へのお願い
教頭:前原博光
保護者の皆様へ
最後に、学校から、保護者の皆様へのお願いをお伝えいたします。
今年度は、子どもにも、教師にも、保護者にも、地域にも、目指す指標として『学校教育目標』中心に据え、三位一体となった取組が推進できるようにしていきたいと考えております。
地域連携の姿(目指すところ)
学校教育目標は、6年生が卒業した時の姿であるべきものです。勝連小学校から、育つわしの子一人一人が、巣立ちの時、『心豊かでたくましく、主体的に行動する子』として、健康で明るいく、よく考え、礼儀正しく、ねばり強く活動できるように育つために、三位一体となって教育活動に邁進する必要があります。
どうか、保護者・地域の皆様にも、その趣旨をご理解いただき、ご協力を頂けるようお願い致します。
与勝中学校ブロック
本校を巣立った子どもたちの大半は、与勝中学校へ進学します。そのことから、中学校ブロックでの教育活動にも留意して、取組を進めていくことが必要です。
小学校、中学校の教育活動は、別々のものではなく、子どもの発達段階に即して、系統的に確実に育てていくことが大切です。小学校段階で身につけさせるべき資質や能力は、中学校生活でも必ず必要になってきます。
そのことを踏まえて、子どもたちをしっかり育てていきたいものです。
ご家庭への10のお願い NO1
さて、先述した通り、今年度は、学校教育目標の実現を目指し、教育実践に取り組みを進めていきますが、その中から、特に家庭にお願いしたい4つを紹介します。
1つ目は、『子どものよさを見つけて褒めてあげましょう』です。先述しましたように、わしの子の『自己肯定感」を高め、学びに向かう意欲を引き出すために、必要不可欠な実践だと考えています。
ご家庭でも、子どもたちの成長やがんばりに目を向け、褒めてあげる実践をお願い致します。
ご家庭への10のお願い NO2
2つ目は、『スマホ等の使い方を子どもと考えましょう』です。
コロナ禍において、家庭時間が長くなり、スマホやタブレットを触っている時間が増えているとの調査結果があり、それに伴い、生活リズムが乱れてしまうといった課題が生じています。
お子様の様子はどうでしょうか。今一度ご家庭でも生活を見直し、子どもとスマホやタブレットの使い方について「家庭のルール」を設けて、望ましい生活リズムを整えるようにご協力をお願い致します。
ご家庭への10のお願い NO3
3つ目は、『夢や目標について話題にしましょう」です。
キャリア教育の重要性がさけばれています。「なりたい自分」をイメージさせることは、全ての教育活動の原点となるといっっても過言ではありません。
「なりたい自分」をイメージすることは、目標を持ち、努力していける力を生み出します。
ぜひ、ご家庭でも、子どもに夢や目標について話題として取り上げ、支援して頂けるようにお願い致します。
ご家庭への10のお願い NO4
4つ目は、『子どもと接する時間を持ちましょう」です。
子どもの気持ちを安定させるには、親子関係が重要だと言われています。困っていないか、悩みはないか、子どものサインにアンテナを張り、一緒に解決に向けて考えてあげましょう。
親子の積極的なかかわりが、子どもの安定につながり、ひいては、学習意欲の向上、学力の向上にもつながっていきます。
ぜひ、実践してみてください。
学校からの情報発信は…
昨年度の学校評価の課題として、学校からの情報発信が少ない、学校の様子が見えない、といった声が上がりました。
今年度は、その課題を解決するべく、学校ホームページ、学校ブログを積極的に更新し、情報発信を行っています。
また、じんじんメールやお知らせなどを通して、保護者へのお知らせも積極的に行って行きます。
情報キャッチができるよう、定期的なご確認を宜しくお願い致します。
学校教育目標を目指して!
繰り返しになりますが、今年度は、学校教育目標を実現するために、学校・家庭・地域が三位一体となって教育活動を進めて参ります。
この、三位一体ががっちりとスクラムを組んだ時、目指す子どもの姿が実現され、地域に誇れる『わしの子』が育つことを確信しています。
わしの子たちが、誇れる学校に!
4月に入学していた1年生。そのかわいいわしの子たちの巣立ちの時まで、着実な成長をみんなで支えていきましょう。
そして、子どもたち自身が、「わった―学校、最高!」「勝連小でよかった!」そう実感できるような素敵な学校づくりに、保護者の皆様、地域の皆様のお力をお貸しください。
先生の熱い情熱、温かな眼差し
先生方も、日々熱の入った指導を行っています。一人一人の子どもたちの笑顔のために、成長のために、尽力しています。
どうか、本校の教育活動へのご理解とご支援、ご協力をお願い致します。
そして、ご家庭、地域でも、勝連わしの子たちの健やかな成長を支えていけるような素敵な取り組みの輪が広がっていくことを願っております。
みんなが誇れる『勝連小学校』を目指して取り組んでいきましょう!
『学校説明会』ENDING動画 制作:佐渡山安尚