*** 抜粋 ***
【23,24 追放された人と話すことを避けた方が賢明であるのはなぜですか。】
23 …そして多年にわたる経験からわたしたちすべてが知っていることですが,「こんにちは」という簡単なあいさつがきっかけとなって会話に発展したり,場合によっては友情に発展したりすることがあるものです。わたしたちは排斥された人に対し,そのようなきっかけを作りたいと思うでしょうか。
*** 抜粋 ***
これがすべてではありません。それが,真のクリスチャン会衆に交わっている青年の場合であれば,排斥,つまり会衆から切り断たれる事態を招くおそれがあります。そのうえ,復帰を願うにしても,だれからもことばをかけられないにもかかわらず,会衆の集会に出席して,自分の誠実さを表わし,その間ずっと,悔い改めの証拠を示さねばならないのです。
このように教団は長年の間信者たちに指導をしていましたが、次の出来事がありました。分かる範囲で記載致します。
◆【2022年1月31日付海外ニュース記事にて】
ノルウェー政府はエホバの証人の排斥と忌避の取り決めが法律に反しているとして、エホバの証人に対して国からの宗教団体への助成金を交付することをやめました。
◆2022年12月21日,エホバの証人はノルウェー政府に対して訴訟を起こし,決定を取り消すことを求めました。ノルウェー政府は,排斥に関する聖書的な信条や取り決めに反対しています。(jw.orgより)
◆2022年の終わりに,オスロ・ビーケン県知事はエホバの証人の登録を取り消しました。2022年12月30日,オスロ地方裁判所は,詳しい調査が行われるまでの間,この決定を停止しました(つまり保留となりました)。ノルウェー政府は,エホバの証人が悪い行いを悔い改めない人を会衆から除くという指針を変更しない限り,エホバの証人の法的登録を今後も拒否するという立場です。(jw.orgより)
◆2023年4月26日、オスロ地方裁判所は、2022年12月30日に取得したエホバの証人の一時的差し止め命令を取り消しました。
【背景】
ノルウェーで、①未成年の若者が排斥されたときの忌避、②ペナルティ(忌避)なく辞めることができないというエホバの証人の方針がノルウェーの法律に反するとして、国の助成金交付を差し止め、団体としての登録を抹消するべきであるという訴えについて、裁判所からすでに「登録抹消」の決定が出ていたもののJW側は回避するために執行差し止めの手続きをしていましたが、その後の審査で結局登録を抹消されてしまったということのようです。
◆2024年3月4日,オスロ地方裁判所は,ノルウェーのエホバの証人の登録を抹消するという政府の決定を支持する判決を下しましたが、エホバの証人は上訴しました。
◆2025年3月14日、ノルウェー政府側に対してエホバの証人側が起こした裁判に勝訴しました。
◆2025年4月、ノルウェー政府は、エホバの証人対ノルウェーの控訴審判決を不服として、最高裁判所に上告することを決定しました。これにより最高裁の判断が下るまで、エホバの証人 の宗教団体としての再登録および公的資金の支給は復活しません。
【教団が裁判期間に行ったこと】
・「排斥」の言葉を廃止 ➡ 会衆から除く
・「審理委員会」の名称を廃止 ➡ 委員会
・忌避(信者たちによる集団無視)について理解の調整
挨拶をしてはならない ➡ 相手が「背教者」でなければ良心に基づいて判断する
・排斥された子供が辛くて電話をしても家族が出ない場面を扱ったビデオ(排斥者とは交流を持たないという教団の教え)を公式サイトから削除する。
・重大な罪(教団が決めた規則)を犯した場合は審理委員会が開かれていた。3人以上の長老男性と本人のみ。性的なことが絡んでいる場合は、女性でも自分の性経験を話すように強制される。 ※一般社会の常識では有り得ません。
➡ バプテスマを受けた18歳未満の未成年者が重大な罪を犯した場合の扱いが変更。2人の長老が本人と信者である親と話し合いをする。子供の態度が良く親がしっかり助けているなら、それ以上扱いを進める必要はないと判断する。
教団が規則をいろいろ変更しているのは、信者のことを考えてでしょうか?
助成金支給復活のため裁判で勝つ目的のために行動しているのでしょうか?
こちらの内容はおおむね、2024年3月Broadcastingの統治体の話で既に行われています。
また、この記事の内容に変更するためか発行の一時差し止めという異例の措置までとられました。
塔研24 08月号 p. 30-31 会衆から除かれた人を助ける
*** 抜粋 ***
14 この指示は,会衆から除かれた人を完全に無視するように,という意味でしょうか。いいえ,そういうわけではありません。もちろん,その人と交友を持つことはしません。でも,会衆から除かれた人を集会に招待するかどうかは,聖書によって整えられた良心に基づいて,各自で決めることができます。もしかすると,その中には親族や親しかった人が含まれるかもしれません。では,その人が集会に来た場合はどうしますか。以前はあいさつをすることはありませんでした。でもこの点に関しても,私たち一人一人は聖書によって整えられた良心に基づいて判断する必要があります。
塔研24 08月号 p. 24-25 18歳未満の未成年者が重大な罪を犯した場合
*** 抜粋 ***
18 バプテスマを受けた18歳未満の未成年者が重大な罪を犯した場合はどうでしょうか。長老団は,2人の長老が本人とクリスチャンの親と話し合うようにします。…子供の態度が良く,親が子供をしっかり助けているなら,2人の長老はそれ以上扱いを進める必要はないと判断するかもしれません。…バプテスマを受けた未成年者が悔い改めようとせずに,間違った行いを続ける場合はどうでしょうか。その場合,長老たちから成る委員会が,本人とクリスチャンの親と話し合います。
ノルウェーの裁判所 エホバの証人の申し立てを認め,登録抹消に対して仮差し止め命令 (jw.org)
・2022年12月30日,オスロ地方裁判所はノルウェー政府に対して仮差し止め命令を出し,エホバの証人の宗教団体としての登録抹消が保留となりました。
・ノルウェー政府はエホバの証人の宗教団体の登録を取り消す前に,私たちが30年以上受けてきた優遇措置を受けられなくしました。
ノルウェーのエホバの証人 憲法に反する判決に対して上訴する(jw.org)
・2024年3月4日,オスロ地方裁判所は,ノルウェーのエホバの証人の登録を抹消するという政府の決定を支持する判決を下しました。ノルウェーのエホバの 証人は上訴する予定です。
ノルウェーの控訴裁判所 憲法に反する判決を全員一致で覆す(jw.org)
・2025年3月14日,ボルガーティング控訴裁判所は,ノルウェーのエホバの証人の法的登録を抹消するというオスロ地方裁判所の判決を全員一致で覆しまし た。
参考文献(翻訳機能をご利用下さいませ)
"The Price We Pay" Trial Jehovah's Witnesses vs. Norway 2024 (avoidjw.org)
*** 抜粋 ***
・ノルウェーの憲法と法律は、宗教の自由を保護し、宗教的差別を禁止し、信仰を選択、実践、または変更する権利を保護しています。エホバの証人の組織は1985年に国の支援を受け始め、2018年に登録抹消のプロセスが始まりました。彼らは、その地位を失った最初の宗教宗派であり、今のところ、登録抹消されてからほぼ丸1年が経過しています。国は、エホバの証人が表現の自由を妨げていると主張し、エホバの証人がメンバーに教える厳格な実践を神権的に利用し、そのほとんどがグループ内の子どもの権利に有害な影響を与えていると主張しています。
・これは、エホバの証人組織と元エホバの証人だけでなく、ノルウェーにとっても深刻な問題です。2021年に施行された新しい宗教共同体法は、今回初めて施行されます。
・裁判所は、未成年者の洗礼と忌避の慣習に関する家族の状況を聞くことに関心を持っていました。
・ガブリエルセンは、組織化の厳格なルールを指摘します。ベン・エルダー(前日、01/18/24に証言したエホバの証人)によると、この組織は、ヨーロッパでいわゆる「反カルト」組織の間で活動が活発化しているのを見ている。エルダーによると、これらは宗教的少数派を攻撃する目的で作られた組織であり、彼らは二流の宗教であり、社会に有害であると主張しています。 どの国でも、同じ文言で同じレトリックが繰り返されている。- バートランドニュース
ガブリエルセンはまず、組織の忌避の慣行に対するごちゃごちゃした、絶え間なく変化する否定を引き裂くことから始め、特別な事件に関する例外が接触を許可しているからといって、忌避がないことを意味するわけではないと述べている。彼女は、宗教を離れる人々の負担が重く、自由に宗教を離れる権利がいかに侵害されているかを強調しています。
司法の懲戒処分、マーキング、排斥に基づいてこれらの教えを育てられたり教えられたりすることへの恐怖があり、組織外の誰もが「世俗的」または「悪い交際」のレッテルを貼られ、出版物やビデオなどによって彼らと関わらない方法を教えられていることを説明しています。
元エホバの証人の以前の証言を強調し、未成年者であっても、忌避/排斥のプロセスが彼らにどのような影響を与えたかについて述べています。なぜなら、地元の長老たちが懲戒処分を必要とするという見解に基づいて罪を裁く司法手続きは、未成年者や大人にとって非常にストレスがかかり、トラウマになるからです。元エホバの証人の何人かは、18歳になる前にこのことが起こったことについて話しました。法律によれば、会衆全体に情報を広めること(マーキング、厳しい判断、回避)は虐待です。
・家族とのつながりは、子どものメンタルヘルスにとって基本的なニーズです。未成年者の孤立は、安全な環境を通じて構築する必要がある精神的な発達とつながりを傷つけます。叱責されることでさえ、会衆の中であなたに起こりうる私的または公的な懲戒行為であり、バプテスマ後の年齢に関係なく、裁きの壁を作り、会衆の他のメンバーから分離します。つまり、未成年者は友人や家族から避けられたり、異なる扱いを受けたりする可能性があります。バプテスマの後、このつながりを失うという脅威は、子供の発達に深く影響する可能性があります。