「倫理学」という問題意識を共有するコミュニティを保つために

専門間対話WG とは

専門分化の壁を取り払い「倫理学」という問題意識をゆるやかに共有するため、2021年4月の評議員会で「専門間対話WG」が立ち上がりました。まずはWGメンバーを軸に、この問題に対する会員諸氏のコミットを募っていきたいと思います。

全国学会は、互いに見知らぬさまざまな人が寄り集まる方が風通しがよく自由で多様な議論が可能になると考える向きもあるかと思います。そのような集まりが、ただの寄り集まりになることなく、「倫理学」という問題意識を共有するコミュニティを保つために、現行の大会や『倫理学年報』はプラットフォームの役割を担っています。

しかし、専門分化の進行は、ややもすれば互いに挨拶するだけで実際にどんなことをしているのかはよく知らないという状況を生みかねません。そこで、専門間対話WGは、隣の住人たちと突っ込んだ話ができる場や回路のさらなる増設を提案します。

この提案は、「ひとつの同じ意識」の下での共同体の団結を強制するものではありません。むしろ、学会が模索してきた多様で緩やかなコミュニティを維持・回復することをつうじて、「個の分断」によって無力化された外圧に対する防波堤にもなると思われます。

「人文学の未来」のために、会員諸氏の積極的なご参加をお待ちしています。