継続的改善のためのIR/IEセミナー2025
今年度の継続的改善のためのIR/IEセミナーは、大学評価やIRに関する4つのセッションを用意して対面開催しました。
IR初級セッションは九州大学基幹教育院次世代型大学教育開発センター「次世代型大学教育開発拠点」の事業として開催しました。また、こちらのセッションのみならず、運営全体について九州大学基幹教育院次世代型大学教育開発センターの支援を受けて開催しました。
日時:令和7年3月10日(月)10:00~15:45
会場:JR博多シティ 10F 会議室 (福岡市)
主催:大学評価コンソーシアム、
九州大学 基幹教育院 次世代型大学教育開発センター
<概要>
IR初級のセッションでは、アセスメント(学生調査と学習成果の把握)に関連した二つの講義とグループワークを交えながら実践的な手法を学んでもらいます。
参加者には事前課題を出します。研修ではこの事前課題を前提に講義と演習を実施します。事前課題は受付締め切り後、参加者にご連絡いたします。
<内容>
趣旨説明
講義1(アセスメントや学修成果の可視化の動向についての簡潔な説明)担当:小湊 (PDF 1445KB)
講義2(アセスメントの技術的側面+設計、学修成果の可視化の手法・考え方(具体例をもって)、課題、学内で学修成果の可視化をプロジェクトとして動かすときの注意点等から取捨選択)担当:紺田(PDF 5997KB)
Q&Aとグループワーク(各グループに1名のファシリテータを配置)
[アンケート結果(PDF:434KB)]
<スタッフ>
○小湊卓夫(九州大)、上畠洋佑(新潟大)、岡部康成(帯広畜産大)、紺田広明(福岡大)、齋藤渉(東北学院大)、竹中喜一(近畿大)、田中秀典(宮崎大)
<概要>
IRだけでなく大学評価、内部質保証に関する実践事例を報告してもらうセッションです。
当日、参加者の方から寄せられた質問には原則的にすべてお答えしますので、積極的なご質問を歓迎します。
実施概要(PDF 117KB)
<プログラム>
学内の目標計画進捗管理において生成AIを活用する部分と方法の検討(PDF 590KB)
藤井都百(九州大学 インスティテューショナル・リサーチ室)
目標計画の進捗管理では達成が厳しいものを特定することが重要であるが、定性的な評価指標の場合にその実施状況の作文を読んでも進捗が判然としないものがあり、予想外の作業時間を要する一因となっている。このような状況に対応するため、生成AIを活用し、達成したかどうかの判定や、読み取れない場合の追加情報の指示について、試行した過程と結果を報告する。
学士から博士課程までの在籍番号の紐づけと名寄せの課題(PDF 5250KB)
安達剛志※(新潟大学 経営戦略本部UA室 特任専門職員)
横野大介※(新潟大学 総務部企画課 主任)
藤原宏司(山形大学 学術研究院 教授)
※当日報告者
新潟大学では、本学大学院への内部進学者の傾向を分析するため、統計ソフトRを活用して名寄せを行い、内部進学者の「学士~修士~博士課程の在籍番号」を紐づけました。本報告では、名寄せから分析へと繋げる実践事例、名寄せ過程で明らかになった課題のほか、学生の在籍番号を統一する共通IDの必要性についても報告します。
長い時間スケールで使われる研究成果や幅広い分野で使われる研究資源を評価する試み(PDF 147KB)
井上雄介(国立国語研究所)
国立国語研究所の研究成果は,中期計画期間の6年間を超え,長期間にわたり引用されるものも多い。また,言語資源も同様に長期間かつ広範囲の学術分野から引用されている。これらを評価する試みを報告する。
今あるデータを活用し教育改善のきっかけに -授業評価アンケートにおける学生の学修成果及び満足度の要因分析-(PDF 7122KB)
三宅将史(公立鳥取環境大学)
公立鳥取環境大学では、授業評価アンケートの結果を個々の教員が振り返りを行うなど、授業改善に役立てている。その一方で、大学全体としては、分析を前提に調査を設計を行っていないため、その結果を集計して公表するに留まっており、設問間の因果関係や設問の適切性を検証するに至っていない。
そこで、大学全体の授業評価アンケートのデータを活用し、教員のスキルなどと学修成果や授業満足度との因果関係の分析を行った事例について報告したい。
学生関係調査の再構築 -滋賀医科大学における教学IRの基盤整備- (PDF 2845KB)
井上一成(滋賀医科大学 医学・看護学教育センター/IR室)
石井真理子(滋賀医科大学 IR室)
滋賀医科大学では、「医学教育モデル・コア・カリキュラム」の改訂と「学修者本位の教育」の実現を主な背景として、2022年度から「三つの方針及びアウトカムの改訂」をはじめとする教学マネジメント改革を推進している。本報告では、特に入学時から卒業後までの学生関係調査の再構築に関する取り組みを共有したいと考えている。
[アンケート結果(PDF:457KB)]
<スタッフ>
○浅野茂(山形大)、江端弘樹(福井大)、関隆宏(新潟大)、橋本智也(大阪公立大)
<概要>
・ 内部質保証体制の構築と運用については、苦労している大学が多いと聞きます。夏の大学評価・IR担当者集会2024では、IR/内部質保証を機能させる体制等検討会として「Provost」をキーワードにIRや内部質保証の体制、仕組み等が機能するには何が必要なのかを整理しました。
・ 今回は、内部質保証などが円滑に機能するための人材に注目します。IRは作ったが、IRの活用方法は十分に共有できていない、ロジックモデルや指標を活用したいが、十分に使いこなせない、などの話はよく耳にします。即ち、データや情報があっても、その使い方を知らなければ、宝の持ち腐れになってしまうのではないでしょうか。
・ 学内で、経営層と現場をデータや知識・技能で繋ぎ、大学構成員が一体的に質を意識した運営ができるようにするための支援者(情報媒介者)をどのように育成するか、もしくは、自らがそのような人材になるために何をすればよいのか、ということを考えて行きたいと思います(個人ワーク、グループワークを実施予定)。
・ 学内で教育の内部質保証を実際に運用されている方の参加を想定しています。なお、ワーク中に実際の課題を提示いただいくと、具体的な解決策についてのディスカッションが可能になると思われます。
<内容>
配布資料
嶌田 (PDF 445KB)
山咲 (PDF 436KB)
[アンケート結果(PDF:458KB)]
<スタッフ>
○大野賢一(鳥取大)、荒木俊博(淑徳大)、嶌田敏行(NIAD-QE)、末次剛健志(長崎大)、鈴木拓人(筑波技術大)、土橋慶章(神戸大)、藤原将人(立命館アジア太平洋大)、山咲博昭(広島市立大)
<概要>
・大学評価コンソーシアムでは、大学評価やIRの担当者への研修を体系的に行うために「素養別・段階別能力表(ルーブリック)」を作成しており、初版は平成27年、第2版は平成30年に公表しました。このルーブリックは、本コンソーシアムの活動のよりどころとなるものと位置づけており、会員の皆様からの意見も取り入れながら決定していきたいと考えています。また、本ルーブリックの妥当性を検証するため、当時のコンソーシアム会員に対して能力調査を定期的に行っています。前回調査から3年が経過し、次回は令和7年度の調査を予定しています。
・本セッションでは、IRに従事する人材に求められる能力を現状に合わせて再検討するため、次回の能力調査に向けたプレ調査を実施するとともに、ルーブリックの見直しについて議論します。具体的には、ルーブリックの解説やこれまでの能力調査結果の説明を行い、スタッフが検討した調査内容についてWebアンケートにより回答していただきます。その後、ご自身の回答結果と本セッション参加者の回答結果を比較して、IR担当者の立ち位置を確認していただきます。
・なお、このような趣旨に賛同いただける方の参加を想定します。
実施要項(PDF 377KB)
<内容>
趣旨説明
IR担当者向けルーブリック改訂版(案)の説明
プレ調査結果の報告
ルーブリックの妥当性&まとめ
参加者用Webアンケート入力
説明資料(PDF 1903KB)
当日配布資料(プレ調査結果速報)(PDF 476KB)
【参考】ルーブリック改訂版(案)(PDF 1027KB)
[アンケート結果(PDF:437KB)]
<スタッフ>
○大野賢一(鳥取大)、浅野茂(山形大)、荒木俊博(淑徳大)、上畠洋佑(新潟大)、岡部康成(帯広畜産大)、小湊卓夫(九州大)、紺田広明(福岡大)、齋藤渉(東北学院大)、嶌田敏行(NIAD-QE)、末次剛健志(長崎大)、鈴木拓人(筑波技術大)、関隆宏(新潟大)、竹中喜一(近畿大)、田中秀典(宮崎大)、土橋慶章(神戸大)、藤井都百(九州大)、藤原将人(立命館アジア太平洋大)、山咲博昭(広島市立大)
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