第13回(R1.8.22-23)大学評価・IR担当者集会2019

主催:大学評価コンソーシアム、国立大学法人神戸大学

共催:大学共同利用機関法人情報・システム研究機構 統計数理研究所、日本計算機統計学会 

大学評価・IR担当者集会2019

令和元年8月22日-23日: 神戸大学 六甲台第1キャンパス (神戸市灘区六甲台町2-1)

アクセス][キャンパスマップ 

 今年は、4年ぶりに神戸大学で大学評価・IR担当者集会を開催させていただきました。

 今回は2日間開催とし、全体で7つのセッションを行いました。

全体プログラム・案内図(PDF:237KB)]

開催概要(PDF:596KB)] 

第1日目(令和元年8月22日・木) 

[E21]評価初心者セッション

9:30-17:50 [本館332教室]

 評価担当者として「評価とは何か」について基本的事項を理解するための講義と演習を行いました。想定する参加者は、評価の実務経験がほとんど無い方(概ね1年未満)としました。

[担当]○関隆宏(新潟大)、土橋慶章(神戸大)

○ 事前学習資料

 ※情報誌「大学評価とIR」

 関 隆宏「初めて評価を担当される方へ(前編)―2019年改訂版―」(PDF:364KB)

 関 隆宏「初めて評価を担当される方へ(後編)」(PDF:324KB)


○ 講義資料

(資料1-0)評価初心者セッションについてPDF:229KB)

(資料1-1)大学評価関連用語集(PDF:308KB)

(資料2-1)演習課題1(自己評価書(実績報告書)のチェック)(PDF:244KB)

(資料3-1)演習課題2(根拠資料・データの検討)(PDF:603KB)


報告書(PDF:4.82MB)]

参加者 41名(スタッフ含む) [アンケート結果CSV]  [参加者について(PDF:230KB)]


[E22]計画立案・評価のためのロジックモデルセッション

13:00~17:50 [本館208教室]

 昨今、認証評価において、内部質保証システムを構築しそのシステムの機能的有効性と、組織内部での継続的な改善の仕組み作りが大学組織のマネジメントにおいて求められています。しかし、評価を意識した測定可能な目標や実現可能な指標等を含めた計画を立案することの難しさから、多くの大学では内部質保証システム構築の困難に直面していると思われます。特に、計画立案においては、評価結果と具体的成果が概念的なものではなく、数値で表現するという難しさに直面しているケースも多くなっていると思われます。つまり、どのように計画を立案・策定しそれを評価していけばよいのか、また計画のモニタリングや評価に必要な指標はどのように設定すればよいのかといったことが、内部質保証システム構築において解決すべき一つの課題として挙げられている現状があります。

 そこで本セッションでは、目標に達するうえで重要な計画間の論理的因果関係を理解して、その過程の中で評価可能な計画立案、それを評価する基準となる指標の策定などを扱うロジックモデルを学ぶ機会を用意しました。

 このセッションでは、基本的な内容を理解するための講義と、架空の大学のケースを使った演習を組み合わせ、計画立案と評価に対する基本的な観点や手法を一定程度、身につけることができたのではないかと考えています。

[担当]○小湊卓夫(九州大)、上畠洋佑(新潟大)、齋藤渉(東北学院大)、難波輝吉(名城大)

○ 講義資料

大学における計画立案と評価
-ロジックモデルを中心に-
(PDF:271KB)

小湊卓夫(九州大学 基幹教育院)

○ 演習素材

ロジックモデル演習素材PDF:219KB)


・ロジックモデル演習素材の内容を事前に読んで、どのような対策がありうるのかを考えてきてもらいました。


参加者 32名(スタッフ含む) アンケート結果CSV  [参加者について(PDF:230KB)]

[E23]機関別認証評価セッション 

13:00~17:50 [本館306教室]

機関別認証評価の担当者もしくは担当予定者を対象に開催いたしました。

第3サイクルの認証評価は、内部質保証システムの運用やデータ・資料の活用など、これまでより、さらに高度化が進んでおります。

このセッションでは、実際に認証評価を受審した大学の報告、内部質保証システムの解説などの事例報告を聞き、その後、評価機関別の小グループに別れ、1) 自大学の取組状況(準備状況)2)最も課題と考えている部分、上手く機能している部分、みなさんに確認したいことなどを中心に70分×2セットの実務的な情報交換を実施しました。

「ここに出席すれば、一定程度の他大学の準備状況を知ることができる」という場となったと思います。

[担当]○大野賢一(鳥取大)、浅野茂(山形大)、嶌田敏行(茨城大)、末次剛健志(佐賀大)、高田英一(神戸大)、増田至(立命館大学)、藤井都百(九州大)、荒木俊博(淑徳大)、藤原将人(APU)、白石哲也(山形大)、久保田祐歌(関西福祉科学大学)

■当日のタイムテーブルと資料

13:00-13:10 担当者集会オープニング・セッション趣旨説明

13:10-13:35 事例報告1「内部質保証」

       高田 英一(神戸大学)

13:35-14:00 事例報告2「立命館大学事例」(PDF:3.38MB)

       増田 至(立命館大学)

14:00-14:25 事例報告3「山形大学事例」(PDF:2.91MB)

       浅野 茂(山形大学)

(休憩15分)

14:40-15:50 グループトーク1(70分)[4~5名×16班:認証評価機関ごと]

15:55-17:05 グループトーク2(70分)[4~5名×16班:認証評価機関ごと]

17:05-17:15 クロージング(まとめ)

17:15-17:50 ふれあいコーナー(会場は18時すぎまで開放)


参加者 73名(スタッフ含む) アンケート結果CSV  [参加者について(PDF:224KB)]

[R24]IR実務担当者セッション 

13:00~17:50 [社会科学系アカデミア館501教室]

会員の皆様からIRや評価の現場での事例や課題を報告いただき、自大学での取り組みに対するヒントを得るとともにIRや評価の知見の共有を図るセッションです。

今回は、兼ねてよりご要望いただいておりました定員増(35→80名程度)にお応えできるよう、セッションの構成、運営方法式を見直しました。

報告者へのQ&Aは従来どおり行いますが、定員増に伴い、質問紙の配布と回収という従来方式での実施は時間的に困難であるため、各報告者への質問は原則、Webから投稿いただく方式に変更しました。そのため、本セッション参加の皆様には、可能な限りスマートフォンまたはネットワーク接続可能なタブレット/PC等を持参してもらいました。

[担当]○山本幸一(明治大)、岡部康成(帯広畜産大)、橋本智也(四天王寺大)、山本鉱(九州工業大)、田中秀典(宮崎大)、藤原宏司(山形大)、佐藤仁(福岡大)、鈴木達哉(山形大)


R24・R33共通_スケジュール+質問フォーム+事後アンケート](PDF:994KB)


大学基本情報の分析環境の紹介とBIレポート作成・管理のtips(PDF:766KB)

○周東 夏希(大学改革支援・学位授与機構)、佐々木伸(大学改革支援・学位授与機構)、筒井 優子(大学改革支援・学位授与機構)、金原 英徳(大学改革支援・学位授与機構)

当機構では、大学ポートレートに参加する国公立大学を対象に、大学基本情報の分析環境を今秋提供予定である。その概要の紹介のほか、構築にあたってPower BIを利用した際の具体的な課題や技法を共有し、今後BI導入等を検討する方の参考情報としたい。


米国のIR事情:FERPAとRegistrarについて(PDF:886KB)

○藤原 宏司(山形大学)、浅野 茂(山形大学)、山本 幸一(明治大学)

米国のIR担当者は、業務上必要とするデータに学生の同意なくアクセスできる。これは「FERPA(1974)」という連邦法が根拠となっており、「Registrar」と呼ばれる教育情報に関する最高責任者が「誰がどのデータにアクセスできるか」を明確に定めているからである。本報告では、米国の大学においてデータの収集・管理・活用の要ともいえる「FERPA」と「Registrar」の概要について紹介するとともに、日本への適用可能性についても検討する


「学修成果の評価と学修行動比較調査の可視化について[スライド(PDF:16.6MB)] [別紙資料(PDF:391KB)]」

○伏谷 建造(川崎医科大学)、○増田 清士(川崎医科大学)

学修成果の評価や学生の学修行動を把握し可視化して、教育の質向上に資することが求められている。そこで、卒業時コンピテンシーの到達度を、①科目成績(GP)の利用、②学生による自己評価の方法で分析・評価を試みた。また、学修行動調査は、16大学が参加するALCS学修行動比較調査2018を用いて分析したので報告する。


「アウトカム基盤型教育を導入している医学部で実施された間接評価から見えること」(当日投影資料のみ)

○江端 弘樹(帝京大学)

現在、全国の医学部ではアウトカム基盤型の医学教育への移行が進んでいる。入学時、6年間の在学中、卒業時、そして卒業後に実施している「間接評価」(学生の自己評価)を実施し、アウトカム基盤型教育の実質化を図った2つの医学部の事例を紹介すると共に、見いだされた課題を紹介する。


オーソライズされた「学修成果の評価方針」の内容と広がり:公表資料の網羅的な調査による検証(PDF:856KB)」

○橋本 智也(四天王寺大学教育学部/IR・戦略統合センター)

とくに私立大学においては、平成30年度から私立大学等改革総合支援事業や、私学助成一般補助の「教育の質に係る客観的指標」の要件にアセスメント・ポリシーが加わったことで、学修成果の評価水準や実施方法の方針を検討し、機関としてオーソライズする動きが広がりつつあると思われる。本研究では、公表資料の網羅的な調査により、アセスメント・ポリシーの内容と広がりを検証する。


R言語を用いた教学IRデータの分析と可視化(PDF:2.41MB)」

○西山 慶太(専修大学教務部 生田教務課(IR担当))

本報告ではR言語を用いた教学IRデータの分析事例を報告する.R言語は無料で利用できる上,前処理,可視化,統計分析などの強力なパッケージ群を有している.なお,当日の発表では中途退学者予測や学修行動調査の分析などの事例紹介を予定している.


参加者 97名(スタッフ含む) [アンケート結果CSV  [参加者について(PDF:228KB)]

日目(令和元年8月23日・金) 

[E31]国立大学法人評価情報交換セッション

9:30-17:50 [本館306教室]

国立大学法人評価の担当者もしくは担当予定者を対象として開催しました。

国立大学法人評価の4年目終了時提出(令和2年6月)に向け、各国立大学の評価作業も本格化し始めている時期であるため、各大学における準備状況の事例報告を行い、その後、グループでの情報交換を実施しました。

各自、10~20大学程度の準備状況を知ることができたと思いますが、後半は似たような話になりがちだったので、次回は2回まわし程度でよいと感じました。

[担当]○大野賢一(鳥取大)、浅野茂(山形大)、嶌田敏行(茨城大)、末次剛健志(佐賀大)、関隆宏(新潟大)、土橋慶章(神戸大)、藤井都百(九州大)

■当日のタイムテーブル

09:30-09:45 担当者集会オープニング・セッション趣旨説明

09:45-10:55 第一ラウンド(70分)[4~5名×12班]

11:05-12:15 第二ラウンド(70分)[4~5名×12班]

(休憩70分)

13:25-14:35 第三ラウンド(70分)[4~5名×12班]

14:45-15:55 第四ラウンド(70分)[4~5名×12班]

15:55-16:00 まとめ

・4人班(スタッフを除く)を基本とし、70分1サイクルでメンバーを入れ替えながら、情報交換を行なうスタイルで進めました。

・当日は、以下のような内容の記述された状況報告資料をお持ちいただきました。

<持参資料>

以下の点について、A4用紙半分~1枚程度にまとめてください。

 ○所属大学の評価体制(第3期における事務局の部署やスタッフ、関係委員会、部局との連携体制、第2期における評価体制・活動との違い等)

 ○第3期中期目標(4年目終了時評価)に向けた準備状況

 ○班のメンバーに確認したいこと(1~2問程度)


参加者 52名(スタッフ含む) アンケート結果CSV   [参加者について(PDF:220KB)]

[R32/R42]初歩的な統計講座[講義編/演習編]

9:30-17:50 [本館208教室]

統計数理研究所および日本計算機統計学会との連携事業です。

事務系職員を対象とした統計の基礎を学ぶ勉強会として開催しました。午前(講義編)は、データの種類(量的・質的、名義・順序・間隔尺度など)、データの代表値や散らばりの指標(平均値、中央値、四分位数、分散、偏差値、相関係数)などについて解説し、それぞれに適した処理や見方をするための基礎知識や、グラフ化したりする際のポイントなどの修得を目的としました。

午後(演習編)は、模擬データ(成績関係)を使って簡単なデータ分析の演習を行いました。この演習では表の作成程度にしかExcelを使ったことがない初心者を対象としました。

[担当]藤野友和(福岡女子大)、山本義郎(東海大)、○小湊卓夫(九州大)、難波輝吉(名城大)

参加者 講義編 34名 演習編 32名(スタッフ含む)

[アンケート結果(講義編アンケート結果CSV演習編アンケート結果CSV)]

[参加者について(講義編演習編)](PDF:216-217KB)

[R33]IR実務担当者セッション

9:30-17:50 [社会科学系アカデミア館501教室]

・開催形態は前日と同様に実施しました。途中で昼休みを挟みました。

[担当]○山本幸一(明治大)、岡部康成(帯広畜産大)、上畠洋佑(新潟大)、齋藤渉(東北学院大)、橋本智也(四天王寺大)、荒木俊博(淑徳大)、山本鉱(九州工業大)、田中秀典(宮崎大)、藤原宏司(山形大)、佐藤仁(福岡大)、久保田祐歌(関西福祉科学大学)、鈴木達哉(山形大)


R24・R33共通_スケジュール+質問フォーム+事後アンケート](PDF:994KB)


人文社会学系大学における学習成果の可視化を考える」(PDF:2.01MB)

○白石 哲也(山形大学)

第3期認証評価において、学習成果の可視化は内部質保証と並び、大きな評価項目に位置付けられる。そのため、各大学では学生の学習成果について様々な観点からの評価を模索している。なかでも、人文社会学系においては学習成果の測定に苦慮することが多い。そこで、本報告では、何が課題となり、また学内でどのように進めていくべきかを議論したい。


米国のIR事情:Provostについて」(PDF:958KB)

○浅野 茂(山形大学)、○藤原 宏司(山形大学)、土橋 慶章(神戸大学)

米国の一般的な大学では「Provost」という役職が存在し、教学面での統括責任者、そしてIR業務を展開していくうえで重要な責務を担っている。日本においても、指定国立大学法人の指定を受けている一部の大学で導入が進んでいるが、その全容は明らかになっていない。本報告では、米国の大学において「Provost」がどのように位置づけられ、どのような責任や役割を有するのかといった概要を紹介するとともに、日本の大学における適用可能性についても検討したい。


テレンジーニのIRに関する3つの知性論に関する考察~5大学での教職員経験を振り返って~(PDF:1.39MB)」

○上畠 洋佑(新潟大学 教育・学生支援機構)

日本では、IR組織の力やIRer人材育成が検討される時に、テレンジーニ(Patrick T. Terenzini)による3つの知性論が引用される。しかし、その議論は理論的なところに頼るところが多いものと考えられる。そこで本報告では、5つの大学でIRやそれに類する実践経験をした本報告者のオートエスノグラフィーを通して、我が国におけるテレンジーニの3つの知性論について帰納的に考察することを試みたい。


質保証に資する為の第3期機関別認証評価の実地調査をどう考えるか(PDF:197KB)」

○荒木 俊博(淑徳大学大学改革室)、○山咲 博昭(広島市立大学企画室)

機関別認証評価の実地調査は、大学の教育研究や質保証に取り組む姿勢を実際に確認し、必要な情報を収集する事を目的としている。本報告では、大学基準協会で第3期認証評価を受審した大学の事例をもとに、自己点検・評価報告書提出後から実地調査までを大学としてどのように捉えるべきかを検討したい。


立ち上げ期のIR組織における活動事例 ~広島市立大学における内部質保証・IRプロジェクトの取組み~(PDF:1.12MB)」

○山咲 博昭(広島市立大学企画室)

これまで立ち上げ期のIRオフィスにおける活動内容やその在り方に関しては数多く事例が報告されてきたが、一方で公立大学における事例報告は未だ数少ない。 そこで、本報告ではまず、報告者が所属する広島市立大学における事例を基にIR組織の設置から活動に至るまでのプロセスと課題について報告する。そのうえで、第3期認証評価における内部質保証システムの機能化にIRがどのように寄与するのかについて議論したい。


「教育改善に向けた学生調査の分析:GPAとの関係をもとに」[スライド(PDF:340KB)][レジュメ(PDF:96KB)]

○久保田 祐歌(関西福祉科学大学社会福祉学部/ IR・FD・アドミッション推進室)、木村 貴彦(関西福祉科学大学健康福祉学部/ IR・FD・アドミッション推進室)

学生調査を教育改善に用いるためには、改善に向けた一定の方向性が見出せる分析結果が必要となる。本報告では、本学の授業アンケート、学修習慣実態調査と学生のGPAとの相関分析を行った結果を紹介しながら、学生調査を教育改善に活用する方法を検討する。


参加者 106名(スタッフ含む) アンケート結果CSV  [参加者について(PDF:231KB)]

大学評価コンソーシアム総会

・総会での審議事項につきましては、すべてご承認をいただきました。


総会資料」(PDF:497KB)

H29・H30監査報告書」(PDF:144KB) 

大学評価コンソーシアム [ R2.10.8更新]