大学評価担当者集会2015> IR上級S
日時:平成27年8月28日(金)9:50~16:00
会場:神戸大学 六甲台キャンパス 瀧川記念学術交流会館大会議室・留学生センター102教室
参加者:15名(スタッフ2名を含む)[参加者について(PDF:168KB)]
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このセッションでは、評価・IR業務を、その「目的」と「対処」の観点から捉え、参加者の大学の評価(若しくはIR)の様々な業務を「説明責任のための通常業務」、「説明責任のための臨時業務」、「改善支援のための通常業務」、「改善支援のための臨時業務」の4つの項目を使って整理します。
さらに、学外への説明責任のために作成したデータを、どのようにして学内の改善支援に転換させていくかを参加者とともに考えました。
想定する参加者は、評価・IR部署の長、あるいは当該部署の業務の全体像を把握している方ですが、評価・IR部署で一定年数のご経験をお持ちの方にも参加いただきました。
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山形大学 学術研究院 教授 浅野 茂(講義・進行)
明治大学 教学企画部 評価情報事務室 副参事 山本 幸一(進行)
アイスブレーク(9:30-9:50)
講師陣の自己紹介に加え、参加者の自己紹介及び従事している業務、本セッションの参加動機等を伺うアイスブレーク(一人当たり2分程度)を行いま
趣旨説明及び進め方(9:50-10:00)
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これまで、データの収集、データの分析(情報への変換)の議論を行ってきたので、それらの成果について報告を行い、その上で、今年度は、評価活動やIR活動を実際の改善(意思決定)に活かすためには、どのようにすればよいのかをみんなで考えていきましょう、という分科会の主旨を説明しました。
[第四分科会の概要(PDF:122KB)]
講義「四象限分析について」
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資料を用いて、講義させていただきました。(10:00-10:20)
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[講義内容+スライド(PDF:398KB)]
[講義資料(スライドのみ)(PDF:1.01MB)]
演習「四象限分析について」
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1)続いて、演習を行いました。(10:20-11:10)
・まず、ステップⅠとして、所属組織において評価・IR 部署が展開している業務を、附箋に記入にして、リストアップしていただきました。
・次に、ステップⅡとして、附箋にリストアップした業務を、それぞれ四象限(資料3。A3版で印刷を推奨)にプロットしていただきました。
・そして、ステップⅢとして、プロットした象限ごとの業務が全体に対して、どれぐらいの比率を占めるかを書き込んでいただきました。
2)演習結果の発表と質疑応答を行いました。(11:10-11:50)
各自作成いただいプロット表を講師が指名する3名に発表(一人当たり5分程度)していただき、質疑応答を行いました。
[四象限分析フォーマット(PDF:37KB)]
○ 第一部の総括(11:50-12:00)
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ステップⅠ~Ⅲを総括し、四象限分析をすることで、どのようなことが可能になるのかについて、お話しさせていただきました。なお、当日の演習を通じて、それぞれの象限に挙げていたいただいた業務は以下のようなものです。
第一象限(学内の改善に向けた通常業務):
「大学情報データベースや事務情報管理システムの構築・運用支援」「大学の現状把握に係るデータ収集」など
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第二象限(学外の説明責任に係る通常業務):
「大学ポートレートのデータ収集・登録」「認証評価・法人評価等の自己評価書作成」など
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第三象限(学外の説明責任に係る臨時業務):
「研究業績数の集計や教員評価の実施支援」「ファクトブックの項目選定」など
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第四象限(学内の改善に向けた臨時業務):
「学長・理事からの要望対応」「IRに関する調査・研究」など
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また、それぞれの象限の業務比率に ついては、平均で第一象限:27%、第二象限:41%、第三象限:14%、第四象限:18%となりました。
[演習結果(PDF:156KB)]
[12:00-13:00 昼食休憩]
講義「意思決定を捉えるための枠組みについて」
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・資料2を用いて、講義させていただきました。
(※説明資料は、四象限分析編の後半部分です。)
[講義内容+スライド(PDF:274KB)]
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演習「ゴミ箱モデルを用いた意思決定・改善支援の分析」
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1)演習(13:25-14:30)
・第一部の四象限分析に係る演習から得られる分類結果を基に、意思決定・改善支援につながりやすい事例、つながりにくい事例を選定していただきました。
・そのうえで、意思決定・改善支援につながっている事例、つながっていない事例を、それぞれゴミ箱モデルの4つの要素(事前配布の資料4)に分解していただきました。
2)演習結果の発表と質疑応答(14:45-15:45)
・第二部の演習で各自作成いただい分析結果について、意思決定・改善支援につながっている事例、つながっていない事例を講師が指名する4名に発表(一人当たり5分程度)していただき、質疑応答を行いました。
[分析結果事例(PDF:206KB)]
[ゴミ箱モデル分析フォーマット(PDF:51KB)]
全体総括(15:45-16:00)
意思決定・改善支援を推進するうえで、IR 担当者として何ができるかを、ゴミ箱モデルの四つの要素に沿って分析いただいた実際の結果を参照しながら総括しました。具体的には、 意思決定または改善につながりやすい事例、困難な事例をそれぞれ様式に沿って分析していただき、ある問題に対してIRが提供したデータが適切であったか否か、どのような構成の委員会や会議体に諮ったか、といったことを挙げていただき、提供したデータの妥当性や投入のタイミングや場が適切であったか否かを事後的に検証しました。
[まとめ(PDF:115KB)]
このセッションの実施、成果のとりまとめ、報告書作成にあたり、参加されたすべての方に感謝申し上げます。
平成25年度科学研究費補助金(学術研究助成基金助成金(挑戦的萌芽研究))「日本の大学経営におけるデータに裏付けされた意思決定支援の適応可能性に関する研究」(課題番号:25590223、研究代表者:浅野茂)
○ 当日のスタッフ
浅野 茂*(山形大学 学術研究院 教授)、山本 幸一*(明治大学 教学企画部 評価情報事務室 副参事)
[*は大学評価コンソーシアム幹事/監査人]
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