第10回は,16族元素としてO,Sの話題を取り上げます.基底状態の酸素分子と比較して反応性の高い酸素種を一般に活性酸素種と呼びます.活性酸素種は,細菌や真菌などの殺菌を行う生体防御や細胞内信号伝達への関与などを担う一方で,その高い反応性から,過剰に発生すると,組織・細胞障害を引き起こすという生体にとって有益と有害という2面性を有します.この活性酸素種について詳しくみていきます.また,活性窒素種,そして,硫黄のオキソ酸についても講義します.硫黄のオキソ酸では,解毒剤としてのチオ硫酸ナトリウムに関して講義します.最後に,一重項酸素の発生を利用したがん治療法である,光線力学療法(PDT)について講義します.
(1)活性酸素種(テキストp.182-187)
(2)硫黄の酸化物とオキソ酸(テキストp.125-126)
(3)チオ硫酸ナトリウム(テキストp.126)
(4)光線力学療法PDT(テキストp.185)