(2020-07-11 初稿 - 2020-09-01 転記・追記)
約12年ぶりにデスクトップPCを購入しました。
その間にノートPCは購入してましたが、長い間デスクトップPCを使っているという意識はあったものの、12年間もの間、購入していなかったとは思っていませんでした。(汗)
購入したデスクトップPCは、パソコン工房のSTYLE-M1B4-R535-RXSで、OSはインストールされていない製品です。
ちなみに、価格は約10万円。ちょうど新型コロナの給付事業の振込み時期に購入しました。まあ、記念で買ったということにしておきます。
[マザーボード] ASUS PRIME B450-A
[CPU] AMD(R) Ryzen 5 3500 (3.6-4.1GHz/6コア/6スレッド/16MBキャッシュ/TDP 65W)
[メモリ] 16GB (DDR4-2666 8GB×2)
[グラフィック] NVIDIA(R) GeForce GTX 1660 Ti 6GB GDDR6
[電源] 500W
インストールOSが無いPCを購入したので、まずはOSのインストールから始めます。
もちろんインストールするOSは、筆者お好みのDebianです。
2020年6月でしたので、インストールしたDebianのバージョンはBuster(10.4)でした。
Debianは、Stretchの時代からUEFIに対応しているとのことですが、セキュアブートには対応していないので、セキュアブートをOFFにしないとDebianをインストールできないようです。
マザーボードの種類によっては、セキュアブートをOFFにする設定が異なるようで、購入したマザーボードのBIOSでセキュアブートをOFFにできるかドキドキしました。
起動直後にDELキーまたはF2キーを押してBIOSに入り、最初はセキュアブートの設定を切ることができなくて焦りましたが、あらかじめ設定されていたパスワード削除することにより、無事にセキュアブートの設定を切ることができました。
上記で、UEFIの準備が整ったので、いよいよDebian Busterのインストールをします。
ネットに有線ケーブルで接続し、ダウンロードしたDebianのnetinst版を用いてインストールしました。
インストールは、いつものように正常に終了しましたが、再起動するとXが起動しません。
グラフィックボードがNvidia製品ですから、Xが起動しないのは想定の範囲内でした。
ちなみに、インストールしたデスクトップ環境は、筆者お好みのLXDEです。
LXDEは、とても軽いデスクトップ環境で、筆者の普段の利用では必要十分な機能があります。
sudoをインストールする前なので、rootになって以下のコマンドを実行します。
# apt install nivdia-detect
# nvidia-detect
Detected NVIDIA GPUs:
08:00.0 VGA compatible controller [0300]: NVIDIA Corporation TU116 [GeForce GTX 1660 Ti Rev. A] [10de:2182] (rev a1)
Checking card: NVIDIA Corporation TU116 [GeForce GTX 1660 Ti Rev. A] (rev a1)
Your card is supported by the default drivers.
It is recommended to install the
nvidia-driver
package.
# apt install nvidia-driver
上記のとおり、nvidia-driverをインストールして、再起動すると無事にXが起動しました。
以下は、細々として各種設定を実施します。
このデスクトップPCは、筆者のメインPCとなるので、IPアドレスが固定していた方が、他のPCからのssh接続などで便利です。
当初、デスクトップのネットワークマネージャ(Wicd)のアイコンでIPアドレスを固定しましたが、実際には全く固定化できておらず、少し焦りました。
以下のとおり、/etc/network/interfaces を編集することによってIPアドレスを固定することができました。
# vi /etc/network/interfaces
allow-hotplug enp0s3
auto enp0s3 # <= 追加(自動起動)
#iface enp0s3 inet dhcp # <= コメント化(DHCP を使用しない)
iface enp0s3 inet static # <= 追加(IP アドレス固定化)
address 192.168.11.11 # <= 追加(IP アドレス)
network 192.168.11.0 # <= 追加(ネットワークアドレス)
netmask 255.255.255.0 # <= 追加(ネットマスク)
broadcast 192.168.11.255 # <= 追加(ブロードキャストアドレス)
gateway 192.168.11.1 # <= 追加(デフォルトゲートウェイ(ルータの IP アドレス))
dns-nameservers 192.168.11.1 # <= 追加(ネームサーバ(現時点ではルータの IP アドレス))
dns-search exsample.com # <= 追加(DNS 検索)
なお、IPv6を利用しない場合は、以下のとおり無効化することもできます。
# vi /etc/sysctl.conf
# 最終行に追加
net.ipv6.conf.all.disable_ipv6 = 1
sudoが使えないといろいろと不便なので、以下のとおりsudoをインストールします。
# apt install sudo
# chmod +w /etc/sudoer
# vi /etc/sudoer
# User privilege specification
root ALL=(ALL:ALL) ALL
hoge ALL=(ALL:ALL) ALL #<= 自分のユーザ名を追加
# chmod -w /etc/sudoer
ディレクトリ名も英語でないと不便なので、以下のとおり英語表記に変更します。
# apt install xdg-user-dirs-gtk
$ LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update
日本語変換には、fcitx-mozcを利用しています。
筆者のユーザ辞書には登録単語を追加しているので、scpでコピーして利用します。
なお、コピーにはsshのインストールが必要です。
$ sudo apt intall fcitx-mozc
$ scp (既存のPC名):.mozc/user_dictionary.db .mozc/
デスクトップ環境としてLXDEを使っているとどのgvimをインストールしたら良いのかよくわかりませんが、最もシンプルそうなvim-gtkをインストールしました。
sudo apt install vim-gtk
なお、利用するフォントは、NOTO MONOの14を用いるように .gvimrcに追記しました。
$ vi .gvimrc
set guifont=NOTO\ MONO\ 13 #<= 追記
ブラウザは、Google chromeをインストールしました。
最近のaptは、ダウンロードしたdebコマンドをインストールできるし、依存のパッケージもインストールできるので、すごく賢くて使いやすくなりましたね。
$ sudo apt install google-chrome libappindicator3-1
家庭内のPCは、/etc/hosts に記述して、アクセスが簡単になるようにします。
ここでは、既存の /etc/hosts をscpでコピーします。
$ scp (既存のPC名):/etc/hosts /etc/hosts
3台までしか無料で利用できなくなってしまったDropboxですが、このPCは筆者のメインPCなので、以下のとおりダウンロードしたdebファイルをインストールしました。
$ sudo apt install dropbox.deb
筆者は、rubyやpythonで簡単なコマンドを作成し、~/bin ディレクトリに入れて、便利に使っています。
しかし、インストール直後は、~/binにpathが通っていませんでした。
ネットで調べると、いろいろな方法でpathを設定する方法がありますが、GUIログイン、sshのログインの両方ともに~/binにpathを通せる .xsessionrc を用いることにしました。
ちなみに、コピーした.xsessionrc は以下のとおりです。
# ~/.profile: executed by the command interpreter for login shells.
# This file is not read by bash(1), if ~/.bash_profile or ~/.bash_login
# exists.
# see /usr/share/doc/bash/examples/startup-files for examples.
# the files are located in the bash-doc package.
# the default umask is set in /etc/profile; for setting the umask
# for ssh logins, install and configure the libpam-umask package.
#umask 022
# if running bash
if [ -n "$BASH_VERSION" ]; then
# include .bashrc if it exists
if [ -f "$HOME/.bashrc" ]; then
. "$HOME/.bashrc"
fi
fi
# set PATH so it includes user's private bin if it exists
if [ -d "$HOME/bin" ] ; then
PATH="$HOME/bin:$PATH" #<= ここの行が大切
fi
デフォルトでNOTOフォントがインストールされてましたが、IPAフォントを以下のとおりインストールしました。
apt install fonts-ipafont fonts-apaexfont
rubyも便利に使わさせて頂いてます。
以下のとおり、インストールしました。
sudo apt install ruby ruby-dev rake
ちなみに、rake を入れないと rubygem が動かないようです。
pythonは3を利用しています。デフォルトでインストールされていますが、以下のとおり追加でインストールしました。
sudo apt install python3-pip
筆者は、自分で撮った写真の整理にshtowellを用いてラベル分類しているので、バックアップが必須です。
~/.local/share/shotowell ディレクトリ内に data ディレクトリがあるので、まるごとコピーして利用してます。
こちらは、少しややこしいので、別ページに記載します。
興味のある方は、のぞいてやってください。
(2020-08-16 追記)
最近あまりテレビ番組を見ることが少なくなっています。特に、新型コロナウイルスが広がってから、特に見る機会が減ってきました。
ただし、時には見たい番組があり、DebianやRaspberry Piでは、Tverで視聴できないので、不便に思っていました。
ちなみに、いつもはGoogle chrome を利用して、User-Agent Switcher for Chromeの拡張をインストールして試してみたのですが、視聴できませんでした。
ネットで検索したら、Firefoxならば視聴できるとあったので、試してみると見事に見ることができました。
なお、Debianのデスクトップ版では、Firefoxがデフォルトでインストールされますので、不便に思っている方は、試してみていはいかがでしょうか。
(2020-09-01 追記)
マルチメディア関連のパッケージを導入するには、deb.multimedia.orgをaptlineに追加します。
cat /etc/apt/sources.list
# 以下の2行を追記
deb http://www.deb-multimedia.org buster main non-free
deb-src http://www.deb-multimedia.org buster main non-free
そのまま、apt updateをすると怒られるので、公式サイトにあるように、keyring等をあらかじめインストールします。
apt-get update -oAcquire::AllowInsecureRepositories=true
apt-get install deb-multimedia-keyring
これで、通常通りaptでマルチメディア系のパッケージがインストールできるようになります。
上記でだいたいいつも使える環境になりました。
まだまだ、忘れていることがありそうなので、新たに設定したら追記します。