本日9月9日、各プログラムの資料やZOOMのURLを掲載した大会サイトをオープンしました。大会サイトのURLは、参加申込みをした皆さまに「noreply@peatix.com」のアドレスから発信されたメールに記載しております。
ご確認いただき、資料等をご確認ください。もしメールが届いていない場合は、「迷惑メールフォルダ」をご確認いただき、着信が確認できなかった場合は、事務局までお問い合わせください。
本年度の学会大会を対面とオンラインのハイブリッド形式で開催できることを嬉しく思います。そのように述べると直ちに、「えっ、昨年度もそうでしたよね?」という声がすぐに返ってきそうな気がします。
2020年4月のことを思い起こしています。新型コロナウイルス感染症が拡大した特別な春のことです。4月8日の「非常事態宣言」から「3密」を避ける「新しい」日常生活が始まりました。人との接触を避ける時間を過ごすことを余儀なくされました。草花の手入れをするようになりました。毎日散歩をするようになりました。ほぼ欠かさず、一日に一度は翻訳に勤しみました。その理由について、最初は自分でもよくわかっていませんでした。今は少し理解できるような気がします。「キョウモ、オナジジカンガ、ナガレテイル。アシタモマタ、オナジヒガ、ヤッテクル」。ほぼ無意識のうちに渇望していたのは、実のところ、そうした感覚であったように思います。
得体の知れない何ものかに耐えるように過ごしつつ、しかし公のことで最も気がかりであったのは教育思想史学会の年次大会のことでした。当時、本学会の事務局長を担当させていただいておりました。経験したことのないパンデミック状況によって社会生活も一変しました。4か月後に迫る大会の開催はほんとうに実現できるのかという不安の日々でした。それまでのデフォルトであった「対面」形式の実施が難しいなかで唯一可能であると思われたのは、当時まだ不慣れであったオンラインを何とか活用して学会大会のプラットフォームを作ることでした。途方に暮れていたとき、ある人がちょっとしたヒントを与えてくれて、そこからアイディアを育んで実装していくための事務局スクラムを組みました。参照できるモデルがないなかで専門業者に頼らず学会大会のプラットフォームを形成したのは、4月から5月にかけての約2か月間。手探りでオンライン形式での大会実施の方法を追求したあのときの緊張感を、私は当時協力してくださった方々への感謝とともに忘れることはありません。
2023年度、まだいろいろと判断の難しい状況が続くなかで、前回事務局体制の熱意と努力によって対面形式の大会が復活しました。24年度もそうでありましたし、また今年度も対面での大会を開催します。思い返せば、これまで国内外で開催された「対面」の学会大会で教育思想史や教育哲学の尊敬すべき「アスリート」たちに出会いました。彼ら彼女らのパーソナリティは多様ですが、それにもかかわらずそこには共通する何かが感じられるのでした。その何ものかは、多くの場合、論文や著作の向こう側に隠れています。「対面」の大会は、表情や口調や言葉の間合いや振る舞い方を通して垣間見えるその何ものかに接する機会であり、自分にとってのロールモデルや理想の生き方を思い描く貴重な場でもあるのではないでしょうか。以前から大会に参加いただいている方々には、久々のそうした感覚を思い出していただける機会になることを願っております。新型コロナウイルス感染症拡大によってオンライン形式が主流の学会大会開催が続いた数年間に学会デビューした若い方々にとっては、こうした「対面」形式の学会大会自体が新鮮かもしれません。
2023年度大会以降、もとの「平常運転」に、つまり「対面」のみの大会に戻ったというわけではありません。2020年度に制作した大会用プラットフォームはほぼそのまま現在の体制に引き継がれています。今大会もオンラインの長所も活かしながらの開催となります。このプラットフォームはそう遠くない時期により利便性の高いものに置き換えられていくでしょう。そうしたポジティヴな更新がこれからも続いていきますように。戦後80年を意識したシンポジウム、「アドルノ」「フェミニスト・ペダゴジー」、そして「市民教育」をめぐる三つのフォーラム、また八つのバラエティに富むコロキウム。今年度のレパートリーです。「車座の学会」にようこそ。
教育思想史学会会長
山名 淳
・8月22日(金):ランチタイムセッション参加希望調査締切(フォーム)
・9月5日(金):大会、情報交換会参加登録締切(Peatix)
・9月8日以降:大会サイトオープン(参加申込者のみへの情報配信)
→各プログラムのレジュメがダウンロードできるようになります。
→Zoomで参加する方のためのミーティングルームURLをお知らせします。
・大会直前:総会資料の配信(大会参加登録を行った会員への配信となります)
9月8日以降の情報配信は、peatix経由で参加登録を行った方のみに行われます(事務局アドレスからの配信ではなくなります)。
大会プレサイト、大会サイトにもそれぞれの配信を行った旨情報を掲載いたしますので、大会が近くなりましたら、大会(プレ)サイトのチェックをお願いいたします。
今年度の大会より、経費節減等の観点から、紙媒体の郵送を取りやめ、PDFファイルを会員に配布することになりました。
以下に添付されているファイルを閲覧いただくか、当日は事前に印刷したものをお手元にご用意ください。