こんにちは.工学部機知4年の大橋です.
院試関連の体験記2号にしてははやくも王道から外れている気もしますが,わたしの院試のながれについてまとめてみます...
私は何を受験したのか
私は東北大学機械・知能系大学院を受験しました.ここでこのページを訪れてくれた方の大半がブラウザバックなされる予定です.
私の受験した方式は
“早期卒業制度による卒業者を対象とする特別選抜(10月入学)” (いわゆる3.5年早期卒業)
であり,筆記試験もなかったので,この記事のほとんどは院試勉強の進め方や試験当日の生々しい記録というよりも,早期卒業者の卒業・院進スケジュールのまとめになります.
3.5年早期卒業の大まかな流れ
大まかな流れは以下のようになります.すべての情報に “2022年は” が付きます.
よい成績をとる(3.5年早期卒業の資格を得る)
研究室に配属される(普通の人と同じ)
卒業研究に(普通の人より早く)取り組み始める
卒業に必要な単位を7セメまでに取得する(普通のペースなら取れる)
卒研発表をし,卒論を書き上げる(普通の人より早く)
院試を受験する(日程は普通の人と同じ)
卒業&進学
書き出してみるとこれだけなのですが,ただでさえ学科の友達が少ない私に連絡を取れるような早期卒業予定者はおらず,先の見通しが立たず怖かったので,すこしでも後輩の役に立てばとこの記事を書いているということになります.私は役所や教務課に提出するような手続きと体験記の執筆が苦手です.
よい成績をとる(3.5年早期卒業の資格を得る)
院試の募集要項や学生便覧に載っているのですが,工学部機械知能・航空工学科には早期卒業制度があります.3年と3.5年があります.私の所有している便覧(2019年度入学)によればこれらの制度を利用するための条件は以下のようになっているようです.
⑹ 早期卒業制度
早期卒業制度の適用を受ける者は,3年若しくは3.5年の早期卒業時に修得科目の全科目の加重平均点が80点以上であること,及び以下の事項を満たしていること。
(6-1)3年早期卒業制度の適用を希望する者は,以下の全ての条件を満たして「卒業研究」を5・6セ メスターで履修し,かつ単位を修得すること。
① 4セメスター終了時において,それまでに修得した単位の成績のうち,評価A以上(80点以上) の科目の数が,通算で5分の4以上であること。
② 4セメスター終了時において,それまでに修得した単位の成績のうち,評価AA(90点以上)の 科目の数が,通算で2分の1以上であること。
なお,5・6セメスターにおいて,講義,実験,演習,卒業研究などが無理なく履修でき,かつ7・ 8セメスター開講科目を5・6セメスターで先取り履修するために,6セメスターの専門教育科目の単位を4セメスター時に先取り履修により修得していることが望ましい。
(6-2)3.5年早期卒業制度の適用を希望する者は,以下の全ての条件を満たして「卒業研究」を6・7セ メスターで履修し,かつ単位を修得すること。
① 5セメスター終了時において,それまでに修得した単位の成績のうち,評価A以上(80点以上)の科目の数が,通算で5分の4以上であること。
なお,6・7セメスターにおいて,講義,実験,演習,卒業研究などが無理なく履修でき,かつ7・ 8セメスター開講科目を5・6セメスターで先取り履修するために,6セメスターの専門教育科目の単位を4セメスター時に先取り履修により修得していることが望ましい。
大橋が3.5年早期卒業になった理由の一つに,そもそも3年早期卒業をできるほど成績が良くなかったことがあります.3.5年であれば先取り履修は必須ではありません.先取りするほど学部の専門科目に魅力を感じていなかった大橋にとってはこれも理由の一つになります.上の条件を見た大橋の指導教員は,「なんでみんなこれを利用しないんだろう」と首をかしげていました.笑顔の絶えない研究室です.
気を付けなければならないのは,早期卒業を目指せるかどうかの判定は4セメスターあるいは5セメスター終了時に下されますが,早期卒業できるかどうかは卒業時の全科目のGPAで決まるということです.大橋はここがギリギリのラインにいたため,6・7セメスターはGPAが下がらないように余計な科目は一切履修しないことにしました.もう特に受けたい科目もなかったのですが.主義を曲げ,製図ⅡもAAを目指しました.
早期卒業を目指す人に向けた説明会が教務課によって毎年4月くらいに開かれます.詳細は日が近くなると学務情報システムで周知された気がします.上の便覧の内容程度の説明しかしてなかった気もしますが,興味のある人や目指す人は出席するとよいと思います.
研究室に配属される・卒業研究に取り組み始める
配属は普通の人と同じタイミングでやります.3年早期卒業を目指す人はまた違うかもしれません.すでに早期卒業を目指せるかどうかの判定は下りているため,配属後しばらくすると指導教官から「早期卒業を目指す資格がありますがどうしますか」という連絡が来ます.大橋は研修Ⅱの後,11/15に「今後について」という件名でメールが来ました.翌日に卒業研究のテーマを選び,研究が始まりました.これは普通の人より早いタイミングだと思います.
大橋のキャパからすると,機知は早期卒業なんか目指さなくても基本的にずっと忙しい気がするのですが,それに加えて卒研が始まった6セメスターはかなり忙しかったです.GPAがギリギリなせいで講義の気も抜けず,毎回の小課題にも神経を使いへとへとだった気がします.「講義が忙しかったので今週の進捗はありません」な週も何度もあった気がします.卒研は研究のクオリティとかはあまり厳しくないようなので,ここで諦めて止めなくてよかったです.
成績が必要になるとわかっているなら良い成績は早めにとっておいた方がいいです.嘘をつきました.成績なんか気にせずにやりたい勉強をやったほうが絶対にいいと思います.学部で体系的に勉強できる時間はとても貴重だと思うので,3年早期卒業の資格もとれていたとしても大橋は多分しなかったと思います.3.5年ならよいのかというとうーんまぁ...
卒業に必要な単位を7セメまでに取得する
これは早期卒業を目指さない人でも機知の多くはできているっぽいです.7セメ8セメは,卒研全振りか卒研以外の履修0単位で自主長期休暇とする人が多いらしいです.もちろん好きな科目をとる人や再履を回収する人もいると思います.私は早期卒業などしないで,卒研以外の履修0単位でもう少し物理や数学の勉強をするべきだったかもしれないという後悔と日々たたかっています.
卒研発表をし,卒論を書き上げる
基本的に普通の人の日程の半年早めたものが3.5年のスケジュールになります.そのため,8月の中旬に卒研発表会があり,9月の頭に卒論の締め切りがあります.卒研発表会はコース別にやるのが普通らしいですが,9月に卒業する人は多くないので全コースあわせてやりました.あと同じく9月に卒業する留学生の人たちの発表会も一緒にやりました.あと留年した人も.
卒研発表は分野が全然違う人たち同士でやることもあり,大した質問は来ませんでした.他の人についてもそんな感じでした.3月卒業の人達(大橋はこちらものぞきに行った)の方がちゃんとした質問が飛んでそうでした.
卒研発表をした段階で成績はついているようで,あとは形式的に卒論を出すだけみたいでした.ここでどれくらい添削が入るかは指導教員次第みたいです.実験系でなくても補足に勉強したことを書いたりすれば大体分量はまともなものになります.大橋は補足にベクトル解析のちょっと高級なやつとそれを使った連続体力学の概念の解釈をまとめました.個人的にはそっちの方が本編でした.卒論の締切は次に書く院試面接の翌日でした.結局前日に提出を終えました.
院試を受験する
早期卒業該当者は大体院試の筆記試験が免除になります.要件は独立なのですが基本的に両立されます.面接は受けなければいけません.この日程は3月卒業の人と同じでした.面接の順番は該当グループの一番最初でした.私の場合は面接は15秒ほどで終わりましたが,これはコースによるのか卒業時期によるのか成績によるのかは不明です.15秒で受験番号と名前と早期卒業の確認をされて,以上ですと言われました.
卒業&進学
卒業式はありましたが入学式はありませんでした.友達と一緒に写真~とかもないので少し寂しい感じです.卒業式のときに指導教員と写真を撮るのを忘れました.