ABOUT

目的

「あそびの未来ファクトリー」の目的は,「未来のあそび」を考えプロトタイプを作ってみる,ということになっています.しかし深く考えると「あそび」というものが一体なにであるのか,ひとことで答えるのはなかなか至難の技です.

「あそび」という言葉は誰でも知っているようでいて,ひとりひとりのイメージの輪郭はかなり異なるようにも感じます.私たちが知っている「あそび」のイメージは未来永劫変化しないのか?情報コミュニケーション技術など社会を取り巻く環境の変化によって,現在では思いもつかないような「あそび」が生まれるのか?

今回のハッカソンではそんな未来をすこしだけ先取りして,参加者同士で話し合いを重ねながら「あそび」について豊かなイメージを発想し検討してみたいと思います.

何をするのか

チームごとに「未来のあそび」についてアイデアを出し、考えたあそびのプロトタイプとあそびを伝えるためのビデオを作ります。

あそびは、ビデオゲームやVRなどのデジタルテクノロジーを使ったあそびはもちろん、ボードゲーム・カードゲーム・(デジタル)ファブリケーションなどの物理的な道具を使ったあそび、からだの動きや音や触感などの身体を使ったあそびなど自由です。

最終審査会では、ビデオとスライド、プロトタイプを使ってプレゼンテーションしてもらいます。

何が提供されるのか

作業場所:東京大学情報学環オープンスタジオを作業場所としてご利用いただけます。

作業道具:希望者にiPadPro,Meta Quest等の機材を貸し出します*。
*受け渡しはオープンスタジオ現地にて行います。また機材には限りがあります。

実装費用:1人につき最大2万円の実装費用を提供します(審査あり)。

技術補助:アドバイザーより,アイデア・実装・プレゼンテーション・映像編集に関するアドバイスを受けられます。

審査員

岡田 茂

株式会社オカキチ 代表取締役


1992年セガ・エンタープライゼス(現:セガ)入社。日本、アメリカ、ヨーロッパを拠点としながらコンピュータゲームのアートディレクター、ゲームデザイナー、ディレクター等を歴任。2001年マイクロソフト入社。初代Xbox、Xbox360向けゲームのプロデューサー、プロダクトマネージャーを務める。2006年アートゥーン(現:マーベラス)入社。コンソールゲーム、オンラインゲームのプロダクトマネジメントを担う。開発本部長、上席執行役員等を歴任。2019年オカキチ入社。2020年同社代表に就任。

苗村 健

東京大学大学院情報学環 教授
同 情報理工学系研究科 電子情報学専攻/工学部 電子情報工学科 兼担
中山未来ファクトリー メンバー


バーチャルリアリティ,ヒューマンインタフェースの研究に従事。博士(工学)。2013年には,日本科学未来館において「現実拡張工房」の常設展を開催。文部科学大臣表彰若手科学者賞,日本バーチャルリアリティ学会論文賞,ヒューマンインタフェース学会論文賞,映像情報メディア学会丹羽高柳賞論文賞,電子情報通信学会HCG賞,経産省Innovative Technologies,グッドデザイン賞など受賞。

会田大也

山口情報芸術センター [YCAM] アーティスティックディレクター


現代美術(東京造形大学)およびメディアアート(IAMAS)を学んだ後、2003年教育普及担当として山口情報芸術センター[YCAM]にて市民参加型企画やオリジナルワークショップ、公園型展示プロジェクトを企画運営。2014年東京大学大学院GCL GDWS特任助教を経て2019年より現職。
「信用ゲーム」NTTインター・コミュニケーションセンター(2001)「金庫室のゲルトシャイサー展」広島アートプロジェクト(2007)「山口情報芸術センター メディアワークショップの実践」,キッズデザイン賞大賞受賞(2013)「Media/Art Kitchen」(日・ASEAN友好40周年記念国際巡回展/国際交流基金)共同キュレーター「コロガル公園シリーズ」, 文化庁メディア芸術祭審査員特別賞(2013), グッドデザイン賞受賞(2014)「Rolling @ TAG」Goodman Art Centre Singapore(2018)「みるこころみるかえりみる展」,岐阜県美術館(2018)「あいちトリエンナーレ2019」, ラーニングキュレーター(2018-2019)

串山 久美子

東京都立大学システムデザイン研究科
インダストリアルアート学域 教授


武蔵野美術大学建築学科卒業、筑波大学大学院芸術研究科修了、博士(デザイン学)。メディア制作の株式会社グロースを起業後、早稲田大学、千葉大学非常勤講師、JSTさきがけ研究員、2006年より東京都立大学教授。日本バーチャルリアリティ学会副会長。情報処理学会編集委員、文部科学省大学設置委員,芸術文化振興基金審査委員などを歴任。専門はインタラクティブアート、バーチャルリアリティ、アクセシブルデザインの開発と研究。2000年よりACM.SIGGRAPHやArs Electronicaに数多く出展。
撮影:日岐百合子

うしお

美術家


2003年筑波大学大学院芸術研究科修了。 様々な題材や手法を用いて、「思い通りにならない状況」を可視化する作品を制作している。ゲームに関連する道具や設定、ルール、言葉、イメージを多用し、映像やインスタレーション、ワークショップ形式の作品を多数発表している。2019年には東京都現代美術館の「あそびのじかん」展に参加し、大規模な参加型インスタレーションを展示した。 代表作には、チェスや囲碁、オセロなどの白黒の駒を使うボードゲームを題材にした「白黒をつけられない」作品のシリーズ(愛知県美術館所蔵)がある。また近年は、船を使った近現代の移動の歴史に関心を持ち、映像インスタレーションなどの作品を製作している。 主な展覧会には、個展「手洗いチャンプルー??」GALLERY 9.5 NAHA(2022年)、「白黒つけられないボードゲームシリーズ」シェ・ピエール(2020年)、「なかきよの とおのねふりの みなめさめ なみのりふねの おとのよきかな」gallery N 神田社宅(2018年)のほか、グループ展「境界のかたち 現代美術 in 大府」おおぶ文化交流の杜 allobu(2021年)、〈引込線/放射線〉所沢市周辺(2019年)、「TERATOTERA祭り2019 〜選択の不自由〜」三鷹駅周辺(2019年)などがある。
https://usiotokojp.info/

ファシリテーター

安斎勇樹

東京大学大学院情報学環 特任助教
株式会社MIMIGURI代表取締役Co-CEO
東京大学情報学環中山未来ファクトリー所属


東京都出身。私立武蔵高校、東京大学工学部卒業、東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。人と組織の創造性を高めるファシリテーションの方法論について研究している。組織イノベーションの知を耕すウェブメディア「CULTIBASE」編集長を務める。主な著書に『問いのデザイン-創造的対話のファシリテーション』(共著・学芸出版社)『ワークショップデザイン論-創ることで学ぶ』(共著・慶応義塾大学出版会)、『協創の場のデザイン-ワークショップで企業と地域が変わる』(藝術学舎)がある。

http://yukianzai.com/

アドバイザー

石動太一

株式会社マーベラス
開発部 副部長
エンジニア採用企画室長


1996年アマチュア劇団主宰。2000年ゲーム系ウェブメディア立ち上げに参加。編集業務のかたわらサーバ構築やECシステム設計などを兼務。2002年、同サイト上でマップ上を小さなアバターが歩き回るMMOスタイルのチャットサービスを企画、運営。その後、ゲームポータルサイトの企画などを経て、2012年アニメーション版権のブラウザゲームを企画、制作、運営。2015年株式会社マーベラス入社。オンラインゲームの基盤システムやウェブ系コンテンツの企画開発を担う。

曽根光揮

映像作家、CGディレクター
東京大学大学院情報学環 非常勤講師
東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修了  TNYU inc.所属


Awards文化庁メディア芸術祭アート部門 審査員推薦作品, “写場”(2014)第20回 学生CGコンテスト 優秀賞, “写場”(2014)Asia Digital Art Award Fukuoka インタラクティブアート部門 大賞, “写場”(2014)ナレッジキャピタル主催 BACA-JA 受賞, “Whereabouts”(2011)Tokyo Designers Week 2011 メディアアート部門 個人賞, “tobirae”(2012)
Exhibitions“「8Kテクネ」展” 東京藝術大学, 東京 (2018)“ゲーム学科(仮)0年次制作展” 東京藝術大学, 東京 (2018)"Ars Electronica" Deep Space 8K作品上映, Linz (2018)“ゲーム学科(仮)展” 東京藝術大学, 東京 (2017)めぐるりアート静岡, 静岡 (2016)六本木アートナイト, 東京 (2015)個展 “Attractions Ⅱ [幽される身体]” 名古屋 (2015)ADAA 受賞作品展, 福岡 (2015)東京藝術大学 “MEDIA PRACTICE 14-15” 横浜 (2015)東京藝術大学 “OPEN STUDIO 2014” 横浜 (2014)個展 “Attractions [引き合う力]”, 名古屋 (2013)東京藝術大学 “OPEN STUDIO 2013” 横浜 (2013)
Media Publications[TV] NHK “テクネ 映像の教室”, 8Kテクネ 映像制作 “足元の宇宙” (2018.7)[書籍] “映像作家100人+100 2017” 掲載 ( 2017.3)[TV] NHK “テクネ 映像の教室”, ワークショップ担当 (2016.8)[TV] NHK “テクネ 映像の教室”, 映像制作 “7時間の使い方” (2015.8)

https://kokisone.com/

簗瀬洋平

ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社
シニア・アドボケイト
東京大学先端科学技術研究センター 連携研究員
大阪芸術大学 客員教授


学生時代から日本コンピューターシステムメサイヤ事業部、株式会社キャリアソフト、株式会社コーエーネットなどでキャリアを積み、ソニー・コンピューター・エンタテインメント、アトラス、株式会社ゲームリパブリック、株式会社サイバーコネクトツーなどでゲームデザイナ/シナリオライタとしてゲーム制作に携わる。主なプロジェクトは「ラングリッサー」「グローランサー」「ワンダと巨像」「Folks Soul 失われた伝承」など。代表作は「魔人と失われた王国」2012年よりスクウェア・エニックスでリサーチャーに転進、現在はユニティ・テクノロジーズジャパンで学術・教育方面を担当しつつ研究者として活動。2017年 Unlimited Corridorで文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門優秀賞受賞

山下里緒奈

YADOKARI株式会社


1997年東京都・国分寺市生まれ。東京外国語大学在学中、2年間休学し、デンマークへ留学。アトリエのあるゲストハウスや3つの幼稚園でのインターン、フォルケホイスコーレでの暮らしの中で「遊び」や「余白」の価値観にどっぷり浸かる。帰国後も「遊び」を軸に、冒険遊び場のプレイリーダーや渋谷の実験区「100BANCH」運営メンバー、ラジオパーソナリティ、まちの寮「ぶんじ寮」の立ち上げを経て、現在は新しい視点や遊び心で暮らしを問い直すプロデュース事業や、小中高の探究学習のカリキュラムデザイナーとして活動している。名前の由来がブラジル・リオのカーニバル。

運営スタッフ

倉本大資

東京大学大学院情報学環  特任研究員

Books  & Media
Scratchであそぶ機械学習 - オライリー ・ジャパン (2022)
Scratchではじめる機械学習 - オライリー ・ジャパン (2020)アイデアふくらむ探検ウォッチ micro:bitでプログラミング - 誠文堂新光社 (2020)mBotでものづくりをはじめよう- オライリー ・ジャパン (2019)Scratchおもしろプログラミングレシピ - 翔泳社 (2019)子供の科学「micro:bitでレッツプログラミング」(連載中) - 誠文堂新光社 (2018-)Engineer's programming workshops help kids get expressive about coding - Japan Times (2016)

伊達亘

博士(政策・メディア)
グラフィックデザイナー
長岡造形大学デザイン学科 助教
東京大学大学院 情報学環 客員研究員
中山未来ファクトリーメンバー


Awards  & Mediaアイデア377 巻頭特集「グラフィックデザインの〈め〉新世代デザイナー21人の姿勢」(2017)
グッドデザイン賞 ベスト100 (2012)
日本タイポグラフィ年鑑 入選 (2011)

阪口紗季 

東京都立大学 助教
東京大学大学大学院情報学環  客員研究員
関西大学大学院総合情報学研究科修了 博士(情報学)
中山未来ファクトリー メンバー


Awards芸術科学会論文賞 (2017)日本感性工学会かわいい感性デザイン賞 奨励賞 (2015)Laval Virtual Award  Architecture, Art & Culture (2013)ACM Student Research Competition Semi Finalist Presenter (2012) 他

松井克文

東京大学本郷テックガレージ ディレクター
東京大学大学院学際情報学府博士課程修了 博士(学際情報学)


AwardsACM CHI’22 Best Paper Award (2022)ACM TEI’20 Best Paper Award (2020)DIGITAL SIGNAGE AWARD2014 特別賞 (2014)