Miwa, K., & Ueda, K. (2016). Price distortion induced by a flawed stock market index. Financial Markets and Portfolio Management, 30(2), 137-160.
https://doi.org/10.1007/s11408-016-0269-5
キーワード
株価指数、価格の歪み、インデックス投資、構成銘柄
要約・ハイライト
・不完全な設計をもつ株価指数が、個別銘柄の価格を歪める可能性を検討した。
・指数に連動する取引が行われると、過大な比重をもつ構成銘柄では市場上昇時に高く、下落時に低く反応しやすいことが示された。
・指数は単なる市場の指標ではなく、それ自体が投資行動を通じて価格形成に影響する可能性があることを示している。
Hanaki, N., Jacquemet, N., Luchini, S., & Zylbersztejn, A. (2016). Fluid intelligence and cognitive reflection in a strategic environment: Evidence from dominance-solvable games. Frontiers in Psychology, 7, 1188. https://doi.org/10.3389/fpsyg.2016.01188
https://doi.org/10.3389/fpsyg.2016.01188
キーワード
実験経済学, 行動経済学, 意思決定
要約・ハイライト
・dominance-solvable games を用いて、流動性知能と cognitive reflection が戦略的意思決定に与える影響を分析した。
・認知能力の異なる参加者が、支配戦略の反復削除を必要とするゲームでどのように行動するかを検証した。
・分析の結果、認知能力と熟慮傾向は戦略的推論の深さと関連するが、戦略的不確実性の下では高能力者でも理論予測から逸脱しうることが示された。
Takashi Yamada and Nobuyuki Hanaki (2016). Experiments on Lowest Unique Integer Games. Physica A: Statistical Mechanics and its Applications, Vol. 463 (1), pp 88-102 (doi:10.1016/j.physa.2016.06.108), 2016. https://doi.org/10.1016/j.physa.2016.06.108
https://doi.org/10.1016/j.physa.2016.06.108
キーワード
実験経済学, 行動経済学, 意思決定
要約・ハイライト
・lowest unique integer game を用いて、参加者の戦略的推論と学習過程を実験的に分析した。
・勝利条件が「最小かつ唯一の整数」である環境で、選択分布が反復を通じてどのように変化するかを検証した。
・分析の結果、参加者は経験に応じて選択を調整するものの、均衡的行動への収束には戦略的不確実性と異質な推論が影響することが示された。
Nobuyuki Hanaki, Nicolas Jacquemet, Stephane Luchini, Adam Zylbersztejn (2016). Cognitive ability and the effect of strategic uncertainty. Theory and Decision, 2016, Vol. 81 (1), pp 101-121.
https://doi.org/10.1007/s11238-015-9525-9
キーワード
戦略的不確実性, 認知能力, ゲーム理論
要約・ハイライト
・2×2の dominance-solvable coordination game を用いて、認知能力と戦略的不確実性への反応の関係を実験的に分析した。
・人間同士で相互作用する処理と、行動が完全に予測可能なコンピュータと相互作用する処理を比較し、他者行動の不確実性を切り分けている。
・分析の結果、認知能力の高い参加者ほど戦略的不確実性に敏感に反応し、他者の行動が不確実な場合と予測可能な場合で選択が大きく変化することが示された。
Ito, T., Ogawa, K., Suzuki, A., Takahashi, H. and Takemoto, T. (2016), Contagion of Self-Interested Behavior: Evidence from Group Dictator Game Experiments. German Econ Rev, 17: 425-437.
https://doi.org/10.1111/geer.12077
キーワード
独裁者ゲーム実験、グループ意思決定、社会的アイデンティティ
要約・ハイライト
・目的: 本研究は、独裁者ゲームにおいて、グループによる意思決定が「他者配慮行動」にどのような影響を与えるかを実験で検証した 。特に、メンバーを入れ替えてゲームを繰り返した場合の効果と、社会的アイデンティティ(所属大学)の違いが寄付行動に与える影響を個人と比較した 。
・方法: 山形大学と広島市立大学の学生を対象に、2×2(個人vsグループ、同大学vs他大学)の実験デザインを用いたランダム化比較試験を実施した 。グループ条件では3人1組で5分間のオンラインチャットを通じて寄付額を決定し、メンバー(大学は固定)を毎ラウンド入れ替えながら3ラウンド実施した 。
・主要結果・含意等: データ分析の結果、グループ決定ではラウンドが進むにつれ寄付率が17%から4%へと大幅に減少したが、個人決定では変化がなかった 。また、グループは他大学の相手に対して有意に利己的であった 。これらの結果は、グループ環境下では利己的な行動が「伝染」しやすく、公平性に関する社会規範の解釈が変化することを示唆しており、組織や集団における意思決定の特性を理解する上で重要な知見を提供している 。
Heidhues, P., Kőszegi, B., & Murooka, T. (2016). Exploitative innovation. American Economic Journal: Microeconomics, 8(1), 1-23.
https://doi.org/10.1257/mic.20140138
キーワード
行動産業組織論、行動契約理論、ナイーブ、価格競争、イノベーション
関連タグ
https://www.aeaweb.org/research/how-hard-do-companies-work-create-hidden-costs
Emoto, N., Okajima, F., Sugihara, H., & Goto, R. (2016). A socioeconomic and behavioral survey of patients with difficult-to-control type 2 diabetes mellitus reveals an association between diabetic retinopathy and educational attainment. Patient Prefer Adherence, 10, 2151–2162.
https://doi.org/10.2147/PPA.S116198
キーワード
糖尿病、社会経済状態、学歴、糖尿病網膜症
要約・ハイライト
・糖尿病の血糖コントロールに影響する患者の危険回避的性向にsocioeconomic statusが関与するかを検証。
・血糖コントロール困難として一般診療所から糖尿病専門外来へ紹介された238名の2型糖尿病患者についてsocioeconomic statusを含めた行動経済学的質問票調査を行なった。65歳未満の患者では高校卒以下の学歴の患者に糖尿病網膜症の有病率が有意に高かった。危険愛好的性向も網膜症と相関を認めたが、学歴ほど強い影響はなかった。年収と網膜症との相関は認めなかった。
・糖尿病の合併症進行には高校卒以下の学歴であることが独立した大きな要因となる。認知能力が合併症の進行に影響していることが示唆された。
Daido, K., & Murooka, T. (2016). Team incentives and reference-dependent preferences. Journal of Economics & Management Strategy, 25(4), 958-989.
https://doi.org/10.1111/jems.12166
キーワード
行動契約理論、組織の経済学、参照点依存、損失回避、チーム