オンデマンド授業については、7月1日(月)から授業映像と資料を配布します。
各授業については、Google Classroomから告知します。
課題については、その週の指定された期日までに提出してください。
授業の概要
各講義やワークショップの基本情報、マニラでのフィールドワークに関する注意事項についてお知らせします。
私個人のアーティストとしてのフィリピンでの体験、フィリピンの文化や芸術に関する概要、フィールドワークで訪れる各地域に関する情報、や事前調査の方法について、みなさんと意見交換をします。
担当:稲垣立男(いながき たつお)
稲垣立男はコンテンポラリーアーティスト、法政大学国際文化学部教授。フィールドワークによる作品制作と美術教育に関する実践と研究を行う。1992年にネグロス島のバコロド市(フィリピン)で開催されたVIVA EXCON 1992への参加をきっかけに海外での活動を開始。これまでにヨーロッパ・アジア各国、アメリカ、メキシコ、オーストラリアでプロジェクトを実施している。近年はCommunity – Residency for Anthropologists and Artists(2017、イタリア)、VIVA EXCON 2018 in Roxas(フィリピン)などの国際展に参加。また、ArtCamp(2017、西ボヘミア大学、チェコ)、Bacolod Workshop(2019、デラサール大学、フィリピン)などの教育プログラムで講師を務める。
授業の概要
前ドゥテルテ政権の中国融和政策から南シナ海で中国と対峙し、米国や日本、豪州などといった「同志国」との海洋安全保障や経済分野における提携を強める方針に転換したマルコス政権。また前政権で実施された麻薬撲滅戦争で数千人を超える超法規的殺害事件が発生したが、現政権は麻薬患者の更生に重点を置く政策に変更した。このドゥテルテとマルコス両政権の類似点と相違点を挙げながらフィリピン社会の現在の立ち位置を検討する。
担当:澤田公伸(さわだ まさのぶ)
フィリピンにある邦字紙のまにら新聞の嘱託記者兼デスク。まにら新聞監修のオンライン・フィリピン語講座も主宰
大阪外国語大学(現大阪大学)外国語学部フィリピン語専攻コース修了後、同大学大学院で修士号。同大学で3年間ほど講師として教鞭を取った後、1996年からまにら新聞で働き始める。気分転換にフィリピンの映画や音楽の視聴、フィリピン各地を旅行したり、お祭りの様子を取材するのが趣味。
授業の概要
フィリピン映画は昨今海外で高い評価を受けており、カンヌ、ベルリン、ベネチア、東京など主要な国際映画祭でも常連となっている。そこで表象される世界像は、フィリピンの人々や文化を理解するのみならず、ポスト植民地時代とは何か、グローバリゼーションはどのように社会に影響を与えているのかについて考える道標でもある。本講義では多くの映像を交えてフィリピン映画を紹介しながら、上記テーマを中心に議論する。
担当:鈴木勉(すずき べん)
国際交流基金マニラ日本文化センター所長
東南アジアとの国際文化交流に長年取り組む。フィリピン、タイ、インドネシアでの海外駐在は通算15年。特に芸術交流や文化協力で多くの経験がある。著書に『フィリピンのアートと国際文化交流』(2012)、『インディペンデント映画の逆襲―フィリピン映画と自画像の構築―』(2020)、『国際文化交流を実践する』(2020、共著)他。青山学院大学総合文化政策学研究科博士後期課程在籍。
授業の概要
本講義では、私個人がマニラでアーティストとして活動した実体験をお話します。また発展して、マニラのコマーシャルギャラリーを中心としたアートシーンについて、そこから見えてくるフィリピンの美術や文化について考えます。
担当:山形敦子(やまがた あつこ)
北海道生まれ。2012年から2021年までマニラで活動する。現在は群馬県在住だが、年に2−3回マニラのギャラリーやアートフェアなどで展示を続けている。マニラでの個展は過去に12回、グループ展には多数参加。2022年に香港の現代芸術賞ソヴリン・アジアン・アートプライズにて入賞。
授業の概要
本講義では、ストリート(街路)から、フィリピンの美術と文化を考察します。戦後からマルコス独裁政権下の美術史の流れを知る上でストリートは重要な空間であり、多くの現代アーティストにとってはインスピレーションの源でもあります。またマニラのストリートから、日本との関係についても考えてみたいと思います。
担当:平野真弓(ひらの まゆみ)
大阪生まれ、マニラ在住。インディペンデント・リサーチャー、キュレーターとして活動している。2016年に「ロード・ナ・ディト」をマーク・サルバトスと共同設立し、文脈に根付いたキュレーションの方法を探っている。教育と連帯のプラットフォームとしての展覧会やフェスティバルの機能と可能性に関心をもっている。現在は日比の芸術連帯運動の歴史について調査を行うと同時に、こうした運動を支える「オーガナイズ」の仕事が美術史において周縁化されてきたことに対する疑問から、女性カルチュラルワーカーに関する調査とライティングワークショップを共同開催している。最近のプロジェクトに「Panultol」展(Viva ExCon 2024, Antique、2023)、「Trace the Traceness of the Ant」展(Purita Kalaw-Ledesma Center, Makati, Manila、2023)、『戸口に立って―彼女がアートを実践しながら書くこと』(共同編集、2023)など。Purita Kalaw-Ledesma Centerディレクター、フィリピン大学ディリマン校芸術学部シニア・レクチャラー。
https://sites.google.com/view/2024fieldschool/%E4%BA%8B%E5%BE%8C%E5%AD%A6%E7%BF%92
授業の概要
各授業に関する振り返り、またマニラでのフィールドワークについてのフィードバックについて
まとめの課題についての説明をします。
担当:稲垣立男