課題は授業全体のレポートと、マニラ滞在中のアートワークの記録です。
レポートについてはオンライン授業の課題と同じようにお考えください。
アートワークにの記録については、各自で考えて取り組んでください。うまくいった、いかないということには考慮する必要はありませんので、、アートワークの実施したこと、実施しようとしたことと、その中での経験やアイディアについての記録を提出してください。
「インターベンション(介入)」というテーマで作品制作をしますが、「都市への介入」を意識してください。
色々と考えられます。やったことのないこと、実験的なことが面白いと思います。技術よりも知恵とセンスが求められます。それらの記録をとって、ポスター、パワポ、テキスト、映像など自分で適切と思う方法で資料を作成してアートとしての価値を説明をしてください。"
今作品は、フィールドワークの事前授業を通じて感じた疑問をテーマにした作品である。日本には、約31万人のフィリピン人が住んでおり生活している。実際、私の周りにもフィリピンとのハーフの子が多くいた。しかしながら、日本の公共施設などの案内標識には英語、中国語、韓国語のみである。渡航前の私は、フィリピンでどのくらい英語を話されているのか想像ができず日本に住んでいるフィリピンの人が生活する上で不便ではないのかと疑問に思った。そこで、フィリピン滞在中に現地で暮らしている人に声をかけ日本語で話している動画を見てもらい何を話しているかを考えてもらった。文章は、一文で短く挨拶のような言葉ではないものを選んだ。日本語の動画を撮影してくれた友人は、英語もタガログ語もわからない。フィリピンで協力してもらった人も日本語がわからない人にお願いし、会話を仲介する作品を制作しようと考えていた。
Conversation with other language
日本で買った12入りのチョコレートを使い、フィリピンの都市で出会う人々とチョコレートを渡す際に、物理的な「物」の交換だけでなく、「情報」を同時に交換するというコンセプトである。
このプロジェクトは、物理的なチョコレートの交換を通して、都市空間における人々との関係性を浮き彫りにするものである。都市は単なる建築物やインフラではなく、そこで生活する人々の価値観や文化的背景が織りなすダイナミックな空間であることを強調したい。また、物々交換というシンプルな行為が、異文化理解や新しい視点を生む手段であることを示唆したい。
Chocolate and Information Exchange: Points of Connection Between the City and Its People
私が海外フィールドスクール中に掲げていた目標は、なるべく現金を利用して様々な種類のフィリピン通貨を集めることである。この作品は、最終日に集まったフィリピン貨幣とそれを集めるために行った買い物のレシートを用いて作ったものである。レシートは、貨幣を通した現地の人とのやり取りを形にしたものであり、今回の作品制作のテーマであるインターベンションを表現している。
Coinnection
フィリピンのインターベンションアートとして、人々の「手」に焦点を当てた動画作品を制作した。手は労働やコミュニケーション、祈りなど、生活のさまざまな側面を象徴する。市場ではたらく人の手、異文化体験をする手、文化を守る手など、その背後にある個々の物語を想起させる。フィリピンという社会の中で人々が手を通してどのように他者と繋がり、社会を構成しているのかを表象している。
フィリピンの現代社会は、高層ビルや巨大なショッピングモールが立ち並ぶ。しかし、その真下では土埃にまみれて商売をする店や解けないほど絡まった電線など、かつての日本の高度経済成長期を思わせるような二面性のある街並みが印象的である。現地で感じたノスタルジアを反映させるためレトロな映像を目指した。
Touch
2024年8月4日から8月8日にかけて、海外フィールドスクール・マニラ研修に参加し、「都市への介入」をテーマにアートプロジェクトを行なった。「都市への介入」というテーマを受けて、私はマニラに自分が介入した痕跡として、現地で購入した紙粘土、水彩絵具、シールを使って、日本やフィリピンに関連する小さなお守りのようなオブジェを作り、それらを研修中に訪れた先々にそっと置いておくというプロジェクトを行なった。これは、そのプレジェクトの記録である。
Record of my intervention on the streets of Manila
チャバカノ語話者にインタビューを行い、その音声を録音してオシロスコープを使って可視化したものを針金で立体にした。
ことばを文字以外の方法で可視化し物体にすることでそのことばを理解できない人でもそのことばと繋がりを持たせることを目的としている。
Language Traces
フィリピンの人々の心に根付く文化「フィリピノタイム」。人との関わりを愛するがあまり、我知らず時の流れに身を委ねてしまうこと。そんな街で悠々自適に暮らした5日間の記録。目の前の愛を辿れ。
Spend like a Filipino