SYMPOSIUM 2011
連続講演会「ケータイ社会を考える」
第1回 「災害と携帯電話-東日本大震災におけるドコモの取り組み」 (2011年10月13日)
NTTドコモ執行役員・広報部長(モバイル社会研究所副所長) 坂井義清氏
「ネット社会が初めて経験した大災害」。東日本大震災の特質のひとつを坂井氏はこのように指摘した。マグニチュード9.0の大地震と津波が発生した2012年3月11日、NTTドコモの東北4900局でサービス中断になり、携帯電話が使えなくなった。東北全体では1万1000局の基地局をドコモはもっており、半数弱が機能停止になった。大震災の経験を教訓にして、ドコモではふたつの取り組みが検討されている。「グリーン基地局」と「モバイル空間統計」である。
第2回 「ケータイ小説作家 : 十和さんを迎えて」 (2011年11月17日)
ケータイ小説作家 十和(とわ)氏
2006年に『クリアネス』で第1回日本ケータイ小説大賞を受賞した十和さんと、ケータイ小説を書籍として初めて世間に発信したスターツ出版専務取締役の新井俊也氏が対談した。活字ではなく電子メディアで発信する、とくに女性をターゲットにした小説の総称を日本のメディアでは「ケータイ小説」と名づけてきた。学校時代の「作文」は親や教師が読むので「本当のこと」は書けなかった。ネットには匿名で「本当のことを書く」。それを「誰かが読む」。匿名性と双方向性、読者が内容をつくり出す参加型メディアであることがケータイ小説の魅力であるようだ。
第3回 「携帯電話の光と影」 (2011年11月24日)
中央大学教授 松田美佐氏
松田氏は、当初から携帯電話をアカデミックな研究対象として追い続けている「ケータイ社会学」のパイオニアであり、現在もその第一人者である。松田氏によると、携帯電話の普及は私たちのコミュニケーションにいくつかの大きな変化をもたらしたが、携帯電話が私たちの社会に一方的に影響を及ぼしていると考えるのは必ずしも正しくない。私たちが携帯電話に何を求め、どのように利用していくのかという志向性が、携帯電話の利用法を育んできたとも言えるのである。携帯電話は、光と影を交えながら、私たち自身や私たちの生きる社会を映し続けるのだ。
第4回 「ツイッターの世界」 (2011年12月8日)
デジタルガレージ執行役員 佐々木智也氏
デジタルガレージは1994年に設立されたインターネットサービス会社。同社は2007年12月、ツイッター社に投資し、日本唯一の株主になり、日本でのツイッター普及拡大、ツイッターを利用した企業支援を行っている。北海道新聞・広告部門出身の佐々木氏は、日本でのツイッター事業の総帥といっても過言ではない。その利点を「速報性、伝播性、簡便性、多様性」と佐々木氏は要約する。ツイッターの利用者は全世界で2億3千万人を突破した。1日あたり46万件の新規登録がある。携帯電話によるアクセスは全体の46%に上るという。
第5回 「ケータイ利用の心理」 (2012年1月19日)
前東洋英和女学院大学長・NTTドコモモバイル社会研究所長 飽戸弘氏
今やケータイは電話でありメールであり(口コミ)、パソコン(インターネット)であり、テレビ(マスコミ)であり、SNSであり、さらに、電話とパソコンがスマートフォンで大接近しており、通信と放送の融合の時代である。こうしたケータイの利用者研究として、これまでの様々なライフスタイル研究と同様に、ライフスタイルアプローチはその一つである。2003年と2010年に行われた「今後のモバイルの未来を考える研究」の調査によって、ケータイにおける人間関係、ケータイ機能利用の回答を比較し、ケータイの機能拡大とその利用者の心理の変化が捉えられた。
→詳しくは「News letter vol.2」をご覧ください。