【留学レポート】理工学部のグローバル教育

海外研修・留学レポート

2019年3月21日~27日 北京/ 地方都市/ 広州・中華人民共和国  海外研修:日中友好大学生訪中団 

東洋大学 理工学部 生体医工学科 3年(当時)

土屋 諒真 さん

日中大学生が交流を通して両国の相互理解を深めること、中国の文化を直接目で見て肌で感じること、そして更なる客観的な中国の理解を得ることが大きな目的だった今回の訪中で私が常に感じていたのは“刺激”でした。中国への訪問が初めてだった私にとって現地で食べるものや建物の雰囲気、住んでいる人など、現地で見たもの、聞いたもの、味わったもの、触れたもの、すべてが新鮮でした。中華料理を食べることはありますし、中国人を見かることもありますし、テレビや新聞などのメディアを通じて現地の様子や建物を見たこともありましたが、日本で見られるものと本場の実物では大きな差がありました。古い歴史を持つ中国の遺跡や博物館への訪問や無形文化遺産体験としての筆づくりでは、画面の向こう側でしかみたことのないものを直接目で見て、想像以上のスケールに驚きましたし、筆づくりという貴重な体験は中国の伝統的な文化を知るという点で非常に良い経験となりました。一昔前から現在に至るまでの中国の政治的な流れの展示した資料館も知識の浅かった私にとってはとても新鮮でした。一方で、現在世界第二位の経済大国である中国の”新“の部分にも非常に感銘を受けました。私自身理系を専攻する学生として、最先端の技術やいま注目の企業を見学できたことは今後自分自身の将来や世界の科学技術の発展に関して役立つことになるだろうし、非常に興味深かったです。建物の壮大さ、伝統文化と技術のすばらしさ、長い歴史から学ぶこと、時代を先取る最先端の技術とそれを支える教育など、すべてが興味深く、新鮮で、刺激的でした。”古”を重んじつつも、同時に“新”を追求して共存を図るというところに非常に感銘を受けました。この訪中を通して中国に対するイメージはとても良いものに変わりましたし、今回得た経験を様々な場所で出来るだけ多くの人に共有したいと思います。 

また、現地の大学生との交流もたくさんの刺激を貰える良い時間となりました。特に強く感じた印象は、彼らの勤勉さです。小学生、中学生のころから大学やその先の進路のために一生懸命に勉学に取り組むという話を聞いて衝撃を受けました。さらに大学に進学した後もひたむきに取り組むという話をしていて、見習いたいと強く感じました。たくさんのことに関心を持ち、興味を持ったことを追求していくという事も彼らから改めて学びました。将来競争することになるだろう彼らの勉学や将来へのビジョンを聞いて、私自身刺激を貰えましたし、さらに頑張ろうという気持ちになれました。やはり、彼らのそのような姿勢があったからこそ、中国は現在世界第二位という経済大国になりえたのだと思いましたし、この先の将来も勤勉な中国人学生に支えられて更なる経済大国であり科学技術大国に発展していくのだろうと感じました。同時に日本人としてそのような彼らとやりあうために私自身頑張ろうという刺激を貰いました。

 今回の訪中を通して私自身が感じた大きな成果の一つとして、たくさんの日本人学生と交流できたことがあります。募集定員100人に対して日本全国398人の大学生から応募があったということで、約4倍の競争から選ばれた学生はみんな意識・意欲が高く、そんな彼らと知り合い、交流を持てたことは自分にとって大きな財産になりました。会話1つ1つが刺激的でしたし、大学在学中に経験したり成し遂げてきたりしたことや、将来のいろいろな考えや夢、ビジョンを持った学生との交流はとても楽しかったです。私自身将来は世界で活躍できる人材になるという目標のもと、残り2年の大学生活が終わった後はドイツの大学院への進学を考えています。たくさんの人のたくさんの夢を聞いて、改めて自分自身努力を重ね夢の実現へ歩みを進めていきたいとおもいました。彼らとは今後も連絡を取り合い、情報を交換して良き仲間であり良きライバルとして高めあっていきたいです。

 とても濃く、刺激的な一週間を訪中団の皆さんと過ごせたことは私の中で忘れがたい経験で、財産になりました。この経験をたくさんの人に共有し、日中友好の懸け橋になることが訪中団のメンバーとして今回参加した私の役割だと思いますし、この訪中を一つのきっかけに日中友好はもちろん、世界中の友好の懸け橋となる人材に慣れるように努力します。