2024.06.17|Mon.
【イベント報告】 2024年6月16日(日)“学び”LIVE授業体験を行いました!
今年度はじめての“学び”LIVE授業体験が赤羽台キャンパスで開催されました。
“学び”LIVEとは、高校生が実際に大学に訪問し、大学教員の講義を聴講するというイベントです。
赤羽台キャンパスでは、2学部5学科による講義が1、2限に開催され、
昨年度と比較して全体では250名増となり、多くの方にご参加頂きました。
健康スポーツ科学科による1限の講義(講師:竹村瑞穂、146名参加)では、
「テクノロジーとスポーツ その倫理的問題性について考える」というテーマでお話をしました。
今年はオリンピックイヤーということもあり、まず近代オリンピックの誕生から歴史について説明し、
およそ130年の歴史の中で、参加国や参加者数など、どれほど規模が拡大してきたのか確認しました。
また、規模の拡大と同時にアスリートの技やタイムも向上してきました。講義では、実際に体操競技の映像を視聴したり、
男子100メートル優勝タイムを比較するなどして、どれほどパフォーマンスが高度化してきたかについて説明をしました。
その背後には、選手のたゆまぬ努力とともに、科学技術の影響が多分にあります。
トラック環境1つとっても、1896年アテネ大会の時と、2021年東京大会の時とは雲泥の差があります。
このように、科学技術の恩恵を受け、最大のパフォーマンスを発揮できる快適な環境の中で、私たちはスポーツをすることが出来ています。
一方で、科学技術による改良の対象は、外的自然ばかりではなく、内的自然-アスリートの身体-にも向けられてきました。
その大きな問題の1つがドーピング問題です。2004年には、遺伝子治療技術を援用する「遺伝子ドーピング」も禁止方法に加えられました。
医・科学技術や生命科学技術の進歩とスポーツには親和性があるのです。
汎用性人工知能技術、IT革命、遺伝子研究の急激な進歩など、人類にとって素晴らしい成果である医・科学技術は、
扱い方を間違えると深刻な問題を引き起こします。それは、スポーツ界も同様です。
人間がより豊かに、幸福になるためにスポーツという文化を次世代に引き継いでいくためには、
新しい倫理的な問題について対応していかなくてはなりません。「スポーツとは何か」「人間とは何か」、
そのような根本的問題を東洋大学で一緒に学んでいきましょう。