つばめの親子

朝の登園ラッシュの保育園。元気に遊ぶ子どもたちの上を、親ツバメがエサを運んで巣に戻ってきました。

弟「ごちそうさま。お腹いっぱいだよ。」

母「今日は遠くまで虫をとりにいったから、疲れてしまったわ。」

姉「どうしてここに巣をつくったの。虫がたくさんいるところにすれば良かったのに。」

母「ここには人間の子どもがたくさんいて、にぎやかでしょう。そういう所にはカラスが近寄って来れないからね。私たちも安全に暮らせるというわけなの。」

弟「なるほど。だからたくさんのツバメがここに巣をつくっているんだね。」

姉「でも、保育園の子たちは迷惑じゃないかしら。フンだって落とすし・・・」

母「昔から人間たちは、“ツバメが巣をかけると福が来る”といって喜ぶんだよ。それにこの前工事の人が来て、フンが落ちない仕掛けをつくっていたからもう大丈夫。」

弟「僕、この保育園大好きだよ。子どもたちがとっても元気だから。」

姉「私たちが飛べるようになったら、別の場所に行かなくちゃならないのよね。お別れなんて寂しいわ。」

弟「僕は大人になったらここに戻ってくるよ。いつも僕たちを見て図鑑で調べているあの男の子に会いに来るよ。」


姉「ほら、あそこを見て。お母さんと別れるのがイヤで泣いている子がいるわ。」

母「みんなで歌って元気づけてあげましょう。せーの。」

チュルチュルチュル♪♪ チュチュチュチュ♪♪