あやとり

「四段ばしご」に挑戦です。先生に教えてもらいながら、まず中指でひもを取って、それから親指を…ところが何度やってもはしごの形になりません。

「違うよ、そうじゃなくて下から指を入れるの。もう、なんでできないんだろ!」

ちなみに、先生はぞう組のS君、生徒は私です。いつもは教えるのが専門の私ですが、今日は立場逆転です。

S先生の熱血指導のお陰で、ようやく「四段ばしご」を完成させることができました。おお、この達成感たるや。あやとりってこんなに楽しいものだったっけ。喜んでいる私を尻目にS先生は、

「僕なんか、目をつぶったままできるんだから」

あっという間に「東京タワー」を完成させ、師弟の力の差をまざまざと見せつけてくれました。

「あやとりは女の子の遊び」なんて、つまらない固定観念は子どもにはありません。外遊びが好きなB君やC君も熱中しています。もちろん女の子たちも大好きです。

ぞう組に触発されて、きりん組の子もあやとりを始めました。まだ年長さんのようにはうまくできませんが、雰囲気だけはしっかり味わっています。

ぞう組のDちゃんが、きりん組のE君の手に「ほうき」を作ってあげています。

「ほら、ほうきだよ」

E君は満面の笑みを浮かべながら、出来上がったほうきをみんなに見せて回っています。

流行の発信源はぞう組のF君だったようです。大人がやらせた訳ではなく、自然とはやったところがみそですね。こういうことがあると嬉しくなってしまいます。

今ではF君も凌ぐ名人も誕生しています。見せ合ったり、二人で取り合ったり、自分の世界に浸ったりしながら、技を磨いています。

さて、次は「六段ばしご」に挑戦しましょう。S先生、お手柔らかに…