本学での書道の歴史は建学に遡り100年以上の伝統があります。日本文学科や中国文学科のなかで長く育まれ、2000年に文学部に書道学科として設置されました。
本学科では、おもに歴史・理論・技法・表現の4領域から書道を総合的に追究する「書道学」を掲げ、学生は「書作(実技)」と「書学(知識)」を両翼・両輪にして書道を学びます。
卒業には、卒業論文(12000字以上)と卒業制作(臨書と創作で計3点)を必須としています。
1年次:書道学基礎演習(オムニバス方式)、書道学概論
外国語:中国語学基礎演習1・2
書作:楷書法1、行草書法1、篆隷書法1、仮名書法1、書写書道教育法1
書学:中国書道史通論、日本書道史通論
2年次:外国語:中国語学基礎演習3・4
書学:中国書道史特論、日本書道史特論
書作:必修科目はありませんが、豊富な選択必修科目が用意されています。
楷書法2・行草書法2、篆隷書法2、仮名書法2、書写書道教育法2、
篆刻法1、日本文化実地演習、篆刻学概論など
3年次:必修科目はありませんが、書作と書学の両方のゼミに全員必ず入ります。
選択必修科目として、中国・台湾での研修や、文房四宝や表装に関する科目など、多彩に用意されています。
ゼミは少人数で行われる演習形式の授業で、高い専門性を修得します。
書作:5つのゼミがあり、漢字系・仮名系・篆刻系に分かれます。
書学:4つのゼミがあり、書学系・美学芸術学系・中国書道史系・日本書道史系に分かれます。
4年次:必修科目はありませんが、3年次のゼミをそのまま継続します。
書作:卒業制作ゼミ
書学:卒業論文ゼミ
なお、全員の卒業制作と卒業論文の概略を掲載した『卒業研究収録』を、毎年度末に刊行しています。
ともに学びの集大成として、卒業制作と卒業論文があり、学外の美術館で卒業制作展を行います。全員の卒展作品写真と卒業論文要旨を、『卒業研究収録』に掲載します。
卒業制作展への準備として、合宿と展覧会を各学年に設けています。
*合宿について
1・2年生:通い合宿(東松山キャンパス、夏休み)→秋季展に出品
3・4年生:ゼミ合宿(夏休み)
*展覧会について
学内での展覧会(東松山キャンパス):新歓展・秋季展(1・2年生)
学外での展覧会:ゼミ展(3年生)、卒業制作展(4年生)
その他の展覧会:高校生・大学生書道展(日本書芸院)、大東文化大学全国書道展(本学書道研究所主催)などに全員出品します。
さらに、大規模な公募展である、読売書法展や日展などに、有志ですが出品し、入選する学生もいます。
2年次
夏休み(通い合宿期間中) ゼミ説明会(各教員がゼミの内容や特色を説明します)
9月 ゼミ見学会(志望するゼミを検討します)
3年次
9月 書学:4年生の合同卒業論文中間発表会に参加
10月 書作:4年生の合同卒業制作中間発表会に参加
1月 書作:ゼミ展(板橋区立成増アートギャラリー。準備や運営を学生で行います)
4年次
9月 書学:合同卒業論文中間発表会
10月 書作:合同卒業制作中間発表会
12月 書作・書学:卒業制作作品と卒業論文の提出
2月 書作:卒業制作展(上野の森美術館。準備や運営を学生で行います)
『書道全集(戦後版)』全28巻 平凡社
『新装版 書道講座』全7冊 二玄社
『日本・中国・朝鮮 書道史年表事典』書学書道史学会編、萱原書房
『大東文化大学書道テキスト』全11巻 本学書道研究所編、二玄社
『書の古典(入門・中級)』 本学書道学科編
『大東書道』(本学書道研究所が毎月発行する全国規模の競書誌。学生は無料で入手可)