著者 小池 和男
4.5 5つ星のうち 7 カスタマーレビュー
Download仕事の経済学PDF小池 和男 - 内容紹介 10数年にわたって読者を獲得してきたロングセラーテキスト。「知的熟練」と「長期の競争」の重要性を指摘する著者独自の理論が、多くの統計・資料をベースに、十分に展開される。 内容(「BOOK」データベースより) 「知的熟練」と「長期の競争」に重きを置く著者独自の一貫した論理が、多くの統計・資料を裏付けに、展開される。最新テーマを織り込んだ全面改定版。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 小池/和男 1932年新潟市生まれ。1955年東京大学教養学部卒業、同大学院経済学研究科博士課程卒業。東京大学、法政大学、名古屋大学、京都大学、法政大学、東海学園大学勤務をへて、現在、法政大学教授(大学院イノベーションマネジメント研究科)。紫綬褒章(1996年)。専攻は労働経済学。著書に『職場の労働組合と参加―労資関係の日米比較』東洋経済新報社、1977年(エコノミスト賞、労働図書賞)、『中小企業の熟練』同文舘、1981年(中小企業研究賞)、『労働者の経営参加』日本評論社、1979年(サントリー学芸賞)、『人材形成の国際比較―東南アジアと日本』(猪木武徳氏と共編)東洋経済新報社、1987年(沖永賞、太平記念賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
以下は、仕事の経済学で最も役立つレビューの一部です。この本を買うか読むかを決める前に、これを検討する必要があるかもしれません。 長期雇用における職業能力形成をキーとして労働経済について快刀乱麻に教えてくれる本。ぼくはこの本で、世の様々な労働経済の現象を非常によく理解できる核となるベースを得られました。星5つです。ただその反面で、長期雇用における技能形成で説明できることにばかり注目されている気が片方でしています(えらい先生にすごく失礼ですが・・・)。無論、僕は、安定雇用をただ流動化すればよいという考え方には著者と同様に懐疑的であり、長期雇用における連続した仕事経験での能力開発には合理性があると思っています。しかし、弁護士や医師などの専門職や、散髪屋や大工などの職人ではない普通のサラリーマンでも、単一の企業(内部労働市場)における仕事経験の連続だけでなく、外部労働市場を経由していくつかの企業を渡り歩き、職業能力を形成していく人はおります。すくなくとも僕の周りには自分の意思で会社を選び、転職してキャリアを作る人が割といます。それゆえ、長期雇用でないところで合理的になされる普通のサラリーマンの職業能力形成について、これから自分で考えないといけないなと思ったわけです。とはいえ、最初に書いたとおりすごく勉強になったので、買って読み通す価値は絶対にあると思います。 小池和男の議論は、日本の長期雇用システム、特にその中で、大企業ブルーカラー層に特有の技能形成システムを論じたところに重要な意義がある。年齢別の賃金プロファイルについて国際比較を行うと、ホワイトカラーについては、各国共通して40〜50歳代まで年齢が高まるごとに賃金が高くなる傾向がみられる。一方、日本に特徴的なのは大企業ブルーカラーであり、この層では、日本の賃金プロファイルはホワイトカラーと同様、年齢が高まるほど賃金が高くなる傾向を持つ。ところが、米国や英国では、20歳台までは急激な賃金の上昇があるものの、それ以降は横ばいで推移する。その様な違いが生じる理由として、小池は「知的熟練」の存在を挙げる。生産ラインで働く直接生産労働者の一見単調に見える労働には「ふだんの作業」と「ふだんと違った作業」があり、後者には、機械の知識や生産の仕組みの知識が必要となる。これは、企業特殊的熟練であり、長期勤続の下で幅広いOJTによって身に付けることができる。日本では、熟練労働者による熟練の独占が生じなかったため、内部労働市場が広くその機能を高め、結果的に、長期雇用システムが一般的な慣行・制度としての位置を占めるようになったのである。 こうした小池の議論に対しては、野村正實等による批判もあるが、今時、小池和男を批判するとすれば、それらはおしなべて雇用流動化論になってしまう、というのが「悲しい」現実である。「悲しい」というか、無論、そのことはつまり、未だに小池理論の「現代的意義」は大きいことを意味しているのである。 Tags:仕事の経済学PDFダウンロード仕事の経済学PDF仕事の経済学のePub仕事の経済学ダウンロード仕事の経済学オーディオブック仕事の経済学ダウンロードブック仕事の経済学発売日仕事の経済学試し読み仕事の経済学ネタバレ仕事の経済学amazon仕事の経済学download仕事の経済学kindle