著者 宇江佐 真理
3.9 5つ星のうち 9 カスタマーレビュー
ダウンロード 余寒の雪 (文春文庫)無料 ePub宇江佐 真理 - 内容紹介 子持ちの町方役人の後添えにと望まれた女剣士が、幼子との交流を通じ成長する姿を描いた表題作他市井の人々の機微を写しとる六篇 内容(「BOOK」データベースより) 男髷を結い、女剣士として身を立てることを夢見る知佐。行く末を心配した両親が強引に子持ちの町方役人と祝言を挙げさせようとするが―。幼子とのぎこちない交流を通じ次第に大人の女へと成長する主人公を描いた表題作他、市井の人びとの姿を細やかに写し取る六篇。中山義秀文学賞受賞の傑作時代小説集。 商品の説明をすべて表示する
以下は、余寒の雪 (文春文庫)で最も役立つレビューの一部です。この本を買うか読むかを決める前に、これを検討する必要があるかもしれません。 昭和の終わり頃に、「ちょっと良い話」が流行ったことがあります。宇江佐 真理さん、初体験ですが、書かれている作品は多くが時代物で、江戸が大好きな作者のようです。そんな筆者が、肩の力を抜いて、チョット良い恋物語を綴ったのが、深川恋物語のようです。初体験として、この余寒の雪をオーディブルで楽しみました。見事な筆力といいますか、滑らかで、シットリとしていて、肩肘も張らず、静かに二人の恋が成就するさまを描いたのが、この作品です。深川恋物語の中には、破局も入っていますので、全てがハッピーエンドでは無いのですが、この作品は、見事に心を暖かくしてくれる、以前に流行った良い話の延長線上にあるような作品です。そんなおとなしい作品を、梶けいこさんの落ち着いた声質が惹き立て、最後まで一気に聴くことが、楽しむことができました。素晴らしい作品、ありがとうございます。 昔、藤沢周平の短編にぞっこんだったことがあった。宇江佐真理の七つの短編は、あのすぐれた世話物時代小説に特有の深く濃く香り立つ匂いや、滋味深くて爽快な味わいを久しぶりに思い出させてくれた。でも、これは当たり前のことだけれど、そこにはくっきりと藤沢節とは違う宇江佐真理の個性が刻まれていて、それは中村彰彦さんが「解説」で紹介している「女性ならではの繊細さ」という評言が言い当てようとしているものと同質であるように思う。たとえば仙台の女剣士・知佐が、騙されて同居することとなった北町奉行所同心・鶴見俵四郎宅で五歳になる松之丞との交情を深め、やがて俵四郎との真剣勝負を経てその後添いとなることを受け入れる一部始終を丹念に淡々と綴った表題作「余寒の雪」などは、読み終えて気持ちが清々しくなる絶品で、その丁寧な筆運びのうちに、情感の襞に分け入りながらもこれをそっと事物、言動に託して描写する「繊細さ」がいかんなく発揮されている。 Tags:余寒の雪 (文春文庫)PDFダウンロード余寒の雪 (文春文庫)PDF余寒の雪 (文春文庫)のePub余寒の雪 (文春文庫)ダウンロード余寒の雪 (文春文庫)オーディオブック余寒の雪 (文春文庫)ダウンロードブック余寒の雪 (文春文庫)発売日余寒の雪 (文春文庫)試し読み余寒の雪 (文春文庫)ネタバレ余寒の雪 (文春文庫)amazon余寒の雪 (文春文庫)download余寒の雪 (文春文庫)kindle