鋳鉄製のダッチオーブン

ダッチオーブンを語るには、まず鋳物についてです。

鋳物とは?

金属加工法の一つです。

まず、熱して溶かした金属を型に流し込みます。

冷えて固まった物を型から取り出します。

できた物を鋳物といいます。

その型のことを鋳型(いがた)といいます。

鋳型の作製には、昔から主に砂を使っています。

砂型は、簡単に崩せるので中の物を簡単に取り出せます。

そのため、複雑な加工ができます。

厚みがあり、なおかつアール部分が作りやすい加工法なのです。

車のエンジンや、多くの製品に使われている技法です。

つまり、必然的に鋳物で鍋が作られたわけです。

それでは、ダッチオーブンです。

ダッチオーブンといえば、普通は鋳鉄製のものを指します。

分厚いフタ付き鍋を作るのに、最良の技法だったのです。

ダッチオーブンと鋳物は相性も良いのです。

鋳型に流し込むだけの製法なので、表面に小さな隙間が多くなります。

そこに油が染み込み焦げ付きにくくなります。

しかし、そのせいで結合力が弱いために壊れやすいのが欠点です。

長所

熱の伝わり方が柔らかく蓄熱性に良いので、おいしい料理が簡単に作れる。

油が染み込むため焦げ付きにくい。

万一焦げ付いても焼き切ったり、金属ヘラで落とすことができる。

短所

シーズニング(慣らし)が必要。

使い込まれていないと簡単に錆びる。

油の匂いが染み込むので、料理によっては向かない場合がある。

落とすと陶器のように割れてしまう場合がある。

とても重い。

みなさん、ブラックポットって知ってますか?

鋳鉄製のダッチオーブンは、長く使うと黒く変色します。

そんなダッチオーブンをブラックポットと呼びます。

簡単には、できないので覚悟がいりますがw

そこまでいくと、錆びにくい使いよいダッチオーブンになります。