カリフォルニア州の温泉2
ブロックウェイ温泉(2002年10月訪問)
Brockway Springs (ブロックウェイ温泉)風光明媚なタホ湖の北岸(Kings Beach)に摂氏 55度の単純硫黄泉が湧いています。ここは運悪く高級別荘地のど真ん中のため、この別荘地に立つロッジに宿泊する人しか来ることができません。入り口にはゲートがあって、ちゃんと門番の人がいます。岩とセメントで作った露天風呂の残骸らしきものが湖岸にあり、その脇から少し硫黄臭のする透明な源泉が湖に流れ込んでします。泉温が高いので湖に流れ込むあたりでよくかきまぜれば足湯が楽しめます。
マーシー温泉(2003年11月訪問)
まわりに何もないので、食料と水は必ず持参してください。キャンプも受け付けています。夏はプールもあります。夜空は星がよく見えるとのこと。
電力は太陽光と風力です。丘の上に立てたアンテナで温泉の無線電話がつながります。荒野の真っ只中という環境に住んでいる温泉経営者には頭が下がります。おすすめの季節は春と秋で、夏は暑すぎるし冬は雨が多いとのことです。春は草や花がきれいだそうです。
内湯の様子(タイルと岩の2種類あり)
筆者の後ろには温泉専用飛行場
ちなみに温泉は隣接する屋外プールの熱源として使われているのみです。まことにもったいない話ですが、せっかくの高温泉と美しい環境がまったく生かされていません。温泉が泣いています。筆者も泣いています。残念ながら湧出量は不明です。筆者が億万長者になった暁には、ぜひここを別荘地ごと買い取って温泉旅館を建てたいと思います。そのために Lotto (宝くじ)に毎週投資しています。このあたりは地価が高いので、買収に 20億円くらいかかるのではないかと見ています。しかしその立地条件は魅力的です。プールより露天風呂、ですよね。
Mercey Hot Springs (マーシー温泉)ギルロイ温泉を除くとおそらくシリコンバレーから一番近い温泉がこれでしょう。州道101号を南に下り、アウトレットセンターで有名なギルロイに向かいます。州道152号の東方面に出ますので、アウトレットの出口のひとつ先で101号を降りて Los Banos 方面に向かいます。するとニンニクのいい匂いがしてきますが、ギルロイは全米の90%のニンニクを生産している農業の町でもあり、最近はアウトレットセンターでも有名です。峠を越えて I-5 の南方面に乗ります。しばらく行くと Mercey Springs Road という出口がありますが、これは旧道ですのでここで降りてはいけません。これを無視してさらに進み、Shields Ave. (J1) という出口で西に向かいます。この出口には Mercey Hot Springs の矢印もあります。周りは畑と牧草地しかなく、まったく人家がありません。本当にこの道で合っているのだろうかと不安になるころ、右手に木が茂っている場所が見えてきます。これがマーシー温泉です。シリコンバレーから車を飛ばして2時間くらいです。
ここは「鄙びた」温泉です。朽ち果てていた温泉を買い取った親子が、コツコツと修理を重ねてかろうじて営業しているという風情のところですので、何もきらびやかなものはありません。お店もレストランも何もありません。ただ個人用の内湯がふたつと、混浴の外湯がひとつあるだけです。内湯はひとり $10 で一時間入れます。外湯は大人 $15 子供半額で時間制限はありません。外湯はアメリカには珍しく clothing optional つまりハダカでもOKです。十角形のとても深い木製のお風呂の内側に腰掛けるための棚が作られています。アゴまで浸かっても足が下に届かなかったので、水深は 160cm ぐらいありそうです。棚につかまって肩まで浸かりながら頭上の青空を眺めるのは最高の気分です。無色透明無臭の湯で、内湯の蛇口から出る湯を舐めてみたところ薄い塩味がしました。成分表はこちらです。外湯には裸の男性と水着の女性がいたので、外湯の写真は遠慮しました。面白いことにセスナが飛べる私設飛行場も併設されていて、ちょうど飛行機で温泉に入りに来た達人がいました。
源泉温度 華氏118度(摂氏43度) 蒸発残留分 2303.2mg pH 8.8 湧出量不明(自噴)