2015年度講師

★さあ、はじめよう

柴田 晋平

NPO法人小さな天文学者の会/ 山形大学理学部物理学科

宇宙には不思議なことがいっぱいあります。

地球上で起きていることを研究するのでなくて、

宇宙に探検にでよう!と思った科学者のことを天文学者というのでしょう。

宇宙を観ることで、地上に起きていることも宇宙に起きていることも

全て理解しようとするのが天文学者です。ぼくも天文学者です。

人、もっとひろく生き物にも不思議なことがいっぱいあり、それがとても好き

です。でも、ときどき悩んで行き詰ってしまうことがあります。

そんなとき、宇宙から生き物を見たらきっと新しい考えが浮かんでくるでしょう。

そのように、人と宇宙についていつも考え、なにかを創造しようと思っています。

星のソムリエになって体験していただきたいことは、宇宙を感じながら

自分の何かを表現する楽しさ、そして、それをみんなと共感する喜びを感じる

ことです。さあ、はじめましょう。星のソムリエへの道。

★星空の文化に親しむ

安藤 享平

郡山市ふれあい科学館

何となく見上げる星の輝きに目を向けて「いいな」と思えること。言葉にならなくても、星を見て何かを感じて考えられることは、素晴らしい星の楽しみ方と言えます。

古くからも星の輝きを見て、人々はさまざまなことを考え、語り継いできました。そのほんの一部を振り返ってみることでも、いろいろな天の世界の捉え方があり、星を通して人々の世界観や深い考えが見えてきます。

改めて星の輝きを見て、語り継がれてきた宇宙観を振り返える、壮大な旅にご案内できればと思います。いっしょに星空と人々が繋がった時間旅行に出かけましょう。現代に生きる、私たちそれぞれの宇宙観が見えてくる時間になればと思います。

・・・と、難しいことを言っているふりをしますが、語り継がれてきた星空のお話は本当に面白いものです。その面白さのほんの一部をみなさんにお伝えできれば、これほど嬉しいことはありません。星をいっしょに楽しめることを楽しみにしています。どうぞ、お気軽に!

★望遠鏡のしくみ

飯塚 亮

NPO法人小さな天文学者の会/ JAXA宇宙科学研究所

祖父祖母いわく、私は小さい頃、「時間ってなんであるの?」「星ってなんのために光っているの?」など、なりふり構わず問う、特に自然の存在に対する理由や価値を気にする偏屈な子供だったようです。たまりかねた祖父は、図鑑やら望遠鏡やらを買ってくれましたが。その探求心とでもいうべき大きな柱が、いつしか宇宙へ大きく傾くのですが、そもそも、なんで宇宙だったんでしょう。それは自分自身も分かりませんが、きっとそのぐらい宇宙には魅力があるんだと思います。

そんな宇宙の魅力を多くの人に知ってもらいたい、体験してもらいたいです。いろいろな体験の仕方がありますが、まずは望遠鏡で生の星や惑星を見ることです。とてもきれいです。中毒性があります。しかし、多くの人が、その魅力を知りません。そこで、みなさんにも協力していただき、望遠鏡をかついで、宇宙の魅力を広める活動をしたいと思っています。きっと見る方も見せる方も、みなさん幸せな気分になると思います。それが、星のソムリエの第一歩です。

その活動のきっかけとして、この講座の1つである「望遠鏡のしくみ」であったらいいな。

最終目標は、1家に1台望遠鏡計画 ..... 実現したいなぁ。

★望遠鏡を使ってみよう

秋田 守

NPO法人小さな天文学者の会

今年度より「望遠鏡を使ってみよう」の講座を担当します。星を肉眼で見るのはすばらしいですよね。空の暗いところでの満天の星空はいつ見ても感動します。このように肉眼で見る星空はもちろんすばらしいのですが、望遠鏡でみると、また世界が広がります。肉眼では見えないものが見えてくるからです。天文台にあるような巨大な望遠鏡でなくても、この写真で私が手にしているような本当に小さなものでも、月のクレータ、木星の衛星などを見ることができるんです。この講座を、そんな感動をみなさんと一緒に体験するきっかけにしたいと思っています。私も小学生のころ望遠鏡で見た月がきっかけで、星好き、天文好きになりました。

この講座では、この写真のよりも少し大きな望遠鏡を使って、簡単な実習もまじえて説明させていただく予定です。望遠鏡というとマニアックで難しいとの印象があるかも知れませんが、今まで望遠鏡を使ったことがない方を念頭にわかりやすく説明するよう頑張りますので、ぜひ大勢のみなさんに参加いただければと思っています。よろしくお願いいたします。

NPO法人小さな天文学者の会

今年度、「望遠鏡を使ってみよう」の講座を秋田さんと一緒に担当することになりました間渕です。星空の楽しみ方は様々ありますが、双眼鏡や望遠鏡を使うことで、その幅は格段に拡がります。

私自身の望遠鏡との出会いは、小学生の頃、同級生のお兄さんに土星を見せていただいたことでした。その時の感動は今でも忘れません。以来ウン十年天文ファンを続けています。この講座を通じて、望遠鏡を気軽に使えるようになっていただき、一緒に星空を楽しんでいきたいと思っています。

間渕 秀和

★宇宙はどんな世界?

梅本 智文

国立天文台野辺山宇宙電波観測所(http://www.nro.nao.ac.jp)

私の専門は電波望遠鏡を使って星や惑星の誕生を調べる事です。現在は野辺山45m電波望遠鏡を使ったレガシー観測「銀河面サーベイ」にたずさわっています。

私は中学生のときはじめて天文学に目覚めました。天体望遠鏡を買ってもらい、夜な夜な天体観測をしていましたが、田舎ではきっと変人と思われていたかも。

高校では地学部に入部し、ペルセの流星観測や洞窟探検などをして平凡?な高校生活を送っていましたが、高3になって天文学をやるには物理学と数学ができなければいけないことを認識、がぜん物理と数学に興味をもちましたが、時すでに遅し、一浪してやっと天文学が学べる大学に入る事ができました。

私の周りには星が好きで天文学者になった人はそう多くありません。そんな私だからこそ星や宇宙の素晴らしさを伝えていけたらと思っています。

★星座を見つけよう

宮坂 憲央

NPO法人小さな天文学者の会/品川星の会/星空案内人@山形

『星座を見つけよう』を担当します、宮坂です。

まずは軽く自己紹介を・・・品川区の五反田文化センター内にある五反田プラネタリウムで非常勤講師をしています。現在は、毎月行われる天体観望会を担当していますが、参加された方々に、「さぁー、みなさん。夜空をよーく見てください。」と言いますと、「あっ、あれが一番星だ!」とか「こっちにもある!」とか、老若男女問わず、五反田の夜空をくまなく懸命に探してくれます。ちょっと解説を加え、星を結んでいきますと、「うわ~、本当に見えるんだ!」と喜んでもらえ、こちらも非常に嬉しくなります。これが、テキストに書いてあります、“ハッピー2乗の法則”だと、実感しております。

さて、東京のど真ん中で、『星座を見つけよう』・・・!?と思われるかもしれませんが、意外や意外。東京の方が星座は見つけやすいですよ。(あくまで、個人的な感想ですが(笑))

有名どころの星座は、たいてい明るい星がありますから、その星を見つけることができれば、おおよその見当がつきます。ちょっとしたコツさえつかめば、東京でも十分に“スターウォッチング”ができますので、この講座が終了したら、今一度夜空を眺めてみてください。きっと、一味違った東京の夜空が待っていますよ!!

★星空案内の実際

渡邉 瑛里

NPO法人小さな天文学者の会

小学校3年生の時に父につれられて行った児童センターで手作り望遠鏡づくりを失敗したこと、そして自分以外の人が作った望遠鏡で見た月に感動(と同時に「なんで私の作った望遠鏡じゃみれないの!?」という悔しさ)を覚え、それから天文に興味をもちました。

それから月日流れましたが、星や宇宙のことを知れば知るほど、考えれば考えるほど、その不思議さや面白さに心が惹かれてなりません。そこにはいつでも新鮮 な驚きや発見があります。また、そこで出会い、その驚きや発見を共有できる仲間は、毎日が色づくような鮮やかな時間をもたらしてくれます。

みなさんが星をみあげたくなる時はどんな時でしょうか?天文の難しい知識も大切ですが、星を通して色んな人と語り合ったり、「奇麗だね」って気持ちを共有する時間はもっと大切な気持ちを思い出させてくれます。

みなさんと一緒に星や宇宙を通じて楽しい時間を過ごせる事を楽しみにしております。少しでも興味をもった方は、ぜひ講座にチャレンジしてみてください。きっと今までとはひと味違う毎日が待っているはずです。