2020年度講師

必修科目(講師名あいうえお順で紹介)

さぁ、はじめよう

柴田 晋平

NPO法人小さな天文学者の会/星空案内人資格認定制度運営機構/山形大学

宇宙には不思議なことがいっぱいあります。地球上で起きていることを研究するのでなくて、 宇宙に探検にでよう!と思った科学者のことを天文学者というのでしょう。宇宙を観ることで、地上に起きていることも宇宙に起きていることも全て理解しようとするのが天文学者です。ぼくも天文学者です。

人、もっとひろく生き物にも不思議なことがいっぱいあり、それがとても好きです。でも、ときどき悩んで行き詰ってしまうことがあります。そんなとき、宇宙から生き物を見たらきっと新しい考えが浮かんでくるでしょう。そのように、人と宇宙についていつも考え、なにかを創造しようと思っています。

星のソムリエになって体験していただきたいことは、宇宙を感じながら自分の何かを表現する楽しさ、そして、それをみんなと共感する喜びを感じることです。さあ、はじめましょう。星のソムリエへの道。

望遠鏡のしくみ

坂中 二郎

NPO法人小さな天文学者の会

「望遠鏡のしくみ」を担当する坂中です。

お子様にしても大人の方にしても、望遠鏡をのぞいてはじめて見る天体の姿に触れたときに、心の底から喜ばれる様子をみると、こちらの方まで幸せな気分になります。そんな体験をきっかけに星空案内人となり、そして、みなさんが星空案内人となるお手伝いをするようになりました。

望遠鏡を使うことによって、月のクレーターをはじめとして、土星の環、木星とその衛星たち、美しい二重星や、星雲、星団などといった、肉眼では判別できない天体の姿を、目の前にあるように見ることができるようになります。

そんな、天体を観察するための道具である望遠鏡を使いこなすために、まずはその仕組みを学んでいきます。講座の中では、コルキットスピカという小型の望遠鏡キットを自分の手で組み立て、自分専用の手軽にどこにでも持って行ける望遠鏡として活用することによって、望遠鏡の理解を深めていただきたいと思います。

星空案内の実際

渡邉 瑛里

NPO法人小さな天文学者の会

小学校3年生の時に父につれられて行った児童センターで手作り望遠鏡づくりを失敗したこと、そして自分以外の人が作った望遠鏡で見た月に感動(と同時に「なんで私の作った望遠鏡じゃみられないの!?」という悔しさ)を覚え、それから天文に興味をもちました。

それから月日は流れましたが、星や宇宙のことを知れば知るほど、考えれば考えるほど、その不思議さや面白さに心が惹かれてなりません。そこにはいつでも新鮮 な驚きや発見があります。また、そこで出会い、その驚きや発見を共有できる仲間は、毎日が色づくような鮮やかな時間をもたらしてくれます。

みなさんが星を見上げたくなる時はどんな時でしょうか?天文の難しい知識も大切ですが、星を通して色んな人と語り合ったり、「奇麗だね」って気持ちを共有したりする時間はもっと大切な気持ちを思い出させてくれます。

みなさんと一緒に星や宇宙を通じて楽しい時間を過ごせる事を楽しみにしております。少しでも興味をもった方は、ぜひ講座にチャレンジしてみてください。きっと今までとはひと味違う毎日が待っているはずです。

選択科目(講師名あいうえお順で紹介)

梅本

宇宙はどんな世界?

梅本 智文

国立天文台野辺山宇宙電波観測所(http://www.nro.nao.ac.jp)

私の専門は電波望遠鏡を使って星や惑星の誕生を調べる事です。現在は野辺山45m電波望遠鏡を使ったレガシー観測「銀河面サーベイ」にたずさわっています。

私は中学生のときはじめて天文学に目覚めました。天体望遠鏡を買ってもらい、夜な夜な天体観測をしていましたが、田舎ではきっと変人と思われていたかも。

高校では地学部に入部し、ペルセの流星観測や洞窟探検などをして平凡?な高校生活を送っていましたが、高3になって天文学をやるには物理学と数学ができなければいけないことを認識、がぜん物理と数学に興味をもちましたが、時すでに遅し、一浪してやっと天文学が学べる大学に入る事ができました。

私の周りには星が好きで天文学者になった人はそう多くありません。そんな私だからこそ星や宇宙の素晴らしさを伝えていけたらと思っています。

星座を見つけよう

森出 廣行

NPO法人小さな天文学者の会

今年度の『星座を見つけよう』を担当する森出と申します。

小学生のときに雑誌の付録で手作り望遠鏡を手にしたのがきっかけで、宇宙や星空に興味を持ちました。

都会の明るい夜空でも、そこに知っている星座や惑星を見つけられると、楽しくてなんだかワクワクします。また、案内する星座や天体を正しく見つけられることは、スムーズで楽しい星空案内のための第一歩でもあります。

この講座では、星空案内で天体を見つけるための、必要な諸注意、星座早見盤の使い方、それぞれの季節の主な星座や天体の見つけ方、惑星の動きなどを皆さんと一緒に学んで行きたいと思います。

星座なら任せてという方も、星座はちょっと苦手でこれから本格的に覚えたいという方も、楽しめる講座にしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

望遠鏡を使ってみよう

筥崎博之

NPO法人小さな天文学者の会

はじめて望遠鏡を覗いたのは、小学生のとき、ピントがなかなか合わなかったのを覚えています。プラネタリウムに通ったり、カメラを星空に向けたりした時期もありました。社会人になり、次第に星を見る機会は少なくなっていました。

あるとき、天文台が企画した行事に参加しました。台長さんは気さくな方で「ここに来るのも大変だろうから、地域で活動したら」と言われました。その後、地元で星空観察会を開催、「たのしい宇宙講座」に応募しました。

この講座は「望遠鏡のしくみ」で学んだことの応用や実習が中心です。街中で星空案内をしたり、個人で星を見に行くときに使用している、さまざまな望遠鏡のデモンストレーションを見たり、実際に触れて望遠鏡の使い方を体験していただきます。手足を動かして、たのしく学んでください。

星空の文化に親しむ

永田 美絵

コスモプラネタリウム渋谷チーフ解説員

NHKラジオ第一「子ども科学電話相談」の天文・宇宙関連を担当

夜空を見上げていると遠い昔の人々が星座に託した想いや、遠く彼方に広がる宇宙の謎を解き明かしてきた先人の知恵に驚いたり、地球の中に生きる自分の命の大切さに気付いたりします。夜空を見上げることは本当に素晴らしいことです。

そして少しでも見上げた時に星の知識があれば、より豊かな人生を過ごすことができると思います。私は地球に生きる素晴らしさや命の大切さを天文学から学びました。

それを皆さんにお伝えすることをとても嬉しく思っています。どうぞよろしくお願いします。