2017年度講師

★さあ、はじめよう

柴田 晋平

NPO法人小さな天文学者の会/ 山形大学理学部物理学科

宇宙には不思議なことがいっぱいあります。

地球上で起きていることを研究するのでなくて、

宇宙に探検にでよう!と思った科学者のことを天文学者というのでしょう。

宇宙を観ることで、地上に起きていることも宇宙に起きていることも

全て理解しようとするのが天文学者です。ぼくも天文学者です。

人、もっとひろく生き物にも不思議なことがいっぱいあり、それがとても好き

です。でも、ときどき悩んで行き詰ってしまうことがあります。

そんなとき、宇宙から生き物を見たらきっと新しい考えが浮かんでくるでしょう。

そのように、人と宇宙についていつも考え、なにかを創造しようと思っています。

星のソムリエになって体験していただきたいことは、宇宙を感じながら

自分の何かを表現する楽しさ、そして、それをみんなと共感する喜びを感じる

ことです。さあ、はじめましょう。星のソムリエへの道。

★星空の文化に親しむ

安藤 享平

郡山市ふれあい科学館

何となく見上げる星の輝きに目を向けて「いいな」と思えること。言葉にならなくても、星を見て何かを感じて考えられることは、素晴らしい星の楽しみ方と言えます。

古くからも星の輝きを見て、人々はさまざまなことを考え、語り継いできました。そのほんの一部を振り返ってみることでも、いろいろな天の世界の捉え方があり、星を通して人々の世界観や深い考えが見えてきます。

改めて星の輝きを見て、語り継がれてきた宇宙観を振り返える、壮大な旅にご案内できればと思います。いっしょに星空と人々が繋がった時間旅行に出かけましょう。現代に生きる、私たちそれぞれの宇宙観が見えてくる時間になればと思います。

・・・と、難しいことを言っているふりをしますが、語り継がれてきた星空のお話は本当に面白いものです。その面白さのほんの一部をみなさんにお伝えできれば、これほど嬉しいことはありません。星をいっしょに楽しめることを楽しみにしています。どうぞ、お気軽に!

★望遠鏡のしくみ

池本 勝年

NPO法人小さな天文学者の会

「望遠鏡のしくみ」を担当します、池本と申します。夜空を見上げた時、少しでも知識があると、今までと見方が全く違ってきます。例えば、「色」、「明るさ」、「形」、これだけも多くのことがわかりますし、「星座物語」が加わりますとさらに興味がわいてきます。星空って今も昔も、私たちを魅了する力があるんだなって改めてそう思います。

星や宇宙を知る道具といえば、やはりなんと言っても天体望遠鏡ですね。レンズを通して星を見る世界は、広大な宇宙の姿の一端を目の当たりにすることができるようになります。

天体望遠鏡はいったいどんな仕組みになっているんでしょうか。また、どんな種類があり、どんな特徴を持っているのでしょうか。これらのテーマについて、みなさんと一緒に考え、一緒に楽しんでいきたいと思っています。よろしくお願いします。

★望遠鏡を使ってみよう

坂中 二郎

NPO法人小さな天文学者の会

今年度から「望遠鏡を使ってみよう」を担当する坂中です。

星を見るといえば、まず望遠鏡を思い浮かべる人も多いでしょう。月のクレーターをはじめとして、土星の環、木星とその衛星たち、美しい二重星などなど、望遠鏡によって目の前にあるように見える、肉眼では判別できない天体の姿には誰もが感動します。

そんな望遠鏡を使った星空案内をするためには、望遠鏡の扱い方をマスターしておく必要があります。ところが、自分が望遠鏡を使うとなると、難しそうだとか、高価な機材を下手にさわって壊したらいけないとか、尻込みする方も多いのではないでしょうか。

この講座では、私たちが公園などで行う観望会でよく使用するような天体望遠鏡を用いて、実際にみなさんに望遠鏡に触れていただきながら、望遠鏡の基本的な操作方法を学びます。たくさんのスタッフに手伝ってもらい、やさしくお教えしますのでご安心下さい。

望遠鏡を使いこなして、星空案内の世界を広げましょう。

★宇宙はどんな世界?

梅本 智文

国立天文台野辺山宇宙電波観測所(http://www.nro.nao.ac.jp)

私の専門は電波望遠鏡を使って星や惑星の誕生を調べる事です。現在は野辺山45m電波望遠鏡を使ったレガシー観測「銀河面サーベイ」にたずさわっています。

私は中学生のときはじめて天文学に目覚めました。天体望遠鏡を買ってもらい、夜な夜な天体観測をしていましたが、田舎ではきっと変人と思われていたかも。

高校では地学部に入部し、ペルセの流星観測や洞窟探検などをして平凡?な高校生活を送っていましたが、高3になって天文学をやるには物理学と数学ができなければいけないことを認識、がぜん物理と数学に興味をもちましたが、時すでに遅し、一浪してやっと天文学が学べる大学に入る事ができました。

私の周りには星が好きで天文学者になった人はそう多くありません。そんな私だからこそ星や宇宙の素晴らしさを伝えていけたらと思っています。

梅本

★星座を見つけよう

宮坂 憲央

NPO法人小さな天文学者の会/品川星の会/星空案内人@山形

『星座を見つけよう』を担当します、宮坂です。

まずは軽く自己紹介を・・・品川区の五反田文化センター内にある五反田プラネタリウムで非常勤講師をしています。現在は、毎月行われる天体観望会を担当していますが、参加された方々に、「さぁー、みなさん。夜空をよーく見てください。」と言いますと、「あっ、あれが一番星だ!」とか「こっちにもある!」とか、老若男女問わず、五反田の夜空をくまなく懸命に探してくれます。ちょっと解説を加え、星を結んでいきますと、「うわ~、本当に見えるんだ!」と喜んでもらえ、こちらも非常に嬉しくなります。これが、テキストに書いてあります、“ハッピー2乗の法則”だと、実感しております。

さて、東京のど真ん中で、『星座を見つけよう』・・・!?と思われるかもしれませんが、意外や意外。東京の方が星座は見つけやすいですよ。(あくまで、個人的な感想ですが(笑))

有名どころの星座は、たいてい明るい星がありますから、その星を見つけることができれば、おおよその見当がつきます。ちょっとしたコツさえつかめば、東京でも十分に“スターウォッチング”ができますので、この講座が終了したら、今一度夜空を眺めてみてください。きっと、一味違った東京の夜空が待っていますよ!!

★星空案内の実際

渡邉 瑛里

NPO法人小さな天文学者の会

小学校3年生の時に父につれられて行った児童センターで手作り望遠鏡づくりを失敗したこと、そして自分以外の人が作った望遠鏡で見た月に感動(と同時に「なんで私の作った望遠鏡じゃみれないの!?」という悔しさ)を覚え、それから天文に興味をもちました。

それから月日流れましたが、星や宇宙のことを知れば知るほど、考えれば考えるほど、その不思議さや面白さに心が惹かれてなりません。そこにはいつでも新鮮 な驚きや発見があります。また、そこで出会い、その驚きや発見を共有できる仲間は、毎日が色づくような鮮やかな時間をもたらしてくれます。

みなさんが星をみあげたくなる時はどんな時でしょうか?天文の難しい知識も大切ですが、星を通して色んな人と語り合ったり、「奇麗だね」って気持ちを共有する時間はもっと大切な気持ちを思い出させてくれます。

みなさんと一緒に星や宇宙を通じて楽しい時間を過ごせる事を楽しみにしております。少しでも興味をもった方は、ぜひ講座にチャレンジしてみてください。きっと今までとはひと味違う毎日が待っているはずです。