シラバスの統制は、学問の自由の侵害である。この事実を否定するものは、次のようにいう。
あくまでも形式のことであって、内容にまで踏み込むものではありません。
これは、話を混乱させる論法である。混乱を避けるために、形式と内容との差は、相対的なものであることを指摘しておこう。一字一句までの形式の統一は、内容の統一でもあろう。われわれは形式以外の部分を内容といっているのである。これは、教室配置や時間割配置の問題とは異なる。教員が記述することになっているシラバスの項目を書かなかったことで、他の講義が妨げられることはない。