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昆虫と菌・変形菌

昆虫の体表に寄生する菌

ラブルベニアとよばれる菌類は、節足動物の体表に寄生することがよく知られています。中でも、ゴミムシ類（オサムシ科）には非常に多くのラブルベニアの種類が寄生します。どのような環境に生息するゴミムシ類で寄生率が高いのでしょうか。越冬中のゴミムシ類における寄生率を生息場所間（森林、農地、河川敷）で比較しました。

昆虫に寄生して殺す菌

昆虫疫病菌は、多くの昆虫の死亡要因となる重要な天敵です。昆虫疫病菌の中には、胞子散布を効率的に行うため、宿主昆虫の行動を操作することがあります。昆虫疫病菌の一種（Entomophaga aulicae）は宿主であるシロヨトウ幼虫の行動を操作していることを明らかにしました。

昆虫に運搬してもらう菌

植物寄生菌には、植物に蜜を作らせることで、昆虫をおびき寄せ、胞子散布を託す種類があることが知られています。

バッカク菌は日本に移入された外来種ですが、胞子散布には、蜜に集まった移動性の高い蛾の仲間が関わっている可能性を示しました。
タコノキの葉に潜る甲虫の一種に便乗する植物寄生菌群集を明らかにしました。

昆虫と変形菌類

変形菌類は菌類と類似した子実体を形成し胞子で分散する。変形菌子実体上の節足動物群集を定量的に調査した結果、変形菌の胞子を専門に摂食するヒメキノコムシ類について、成虫の胞子散布者としての役割を評価した。