エントモフィリア

日本においては多くの子どもたちは虫が大好きです。例えば、幼少の頃から虫を採集したり集めたりする昆虫少年がいます。また、虫好きのまま大人になり、日本の昆虫相解明に寄与するような昆虫採集家の存在もあります。採集された虫は標本として、得た知識は同好会誌などに文献記録として集積されています。これらの一次情報を用いることで、さらなる研究が望めるかもしれません。さまざまな文献に散在していた小笠原産のカミキリムシの食樹記録を集めて解析を行ったり、30年前に採集された(今となっては)絶滅危惧種の標本を用いた研究などを行ってきました。


  • 小笠原に固有のカミキリムシは、在来樹種と同じくらい外来樹種も餌として利用していることが判明。

  • 現在全国的に減少しているダイコクコガネについて、過去に採集された標本を使用して雄の角の二型性を解明。

関連する研究成果

Sugiura, S., Yamaura, Y. & Makihara, H. (2008) Biological invasion into the nested assemblage of tree-beetle associations on the oceanic Ogasawara Islands. Biological Invasions, 10(7): 1061-1071.

Sugiura, S., Yamaura, Y. & Makihara, H. (2007) Sexual and male horn dimorphism inCopris ochus (Coleoptera: Scarabaeidae) Zoological Science, 24(11): 1082-1085. (cover photo)