アリと植物

多くの植物では、花以外にも、葉や茎、 芽から蜜を出し、アリをおびきよせ、植食性昆虫から植物体を守ってもらうことが知られています。このような蜜を出す器官は花外蜜腺(extrafloral nectary)と呼ばれています。

植物にとって、花外蜜腺の重要性を明らかにするために、もともとアリの少ない島(小笠原諸島)の植物を使って調査を行いました。小笠原諸島では外来のアリが花外蜜腺を介して在来の植物ー植食性昆虫の関係に影響を与えていました。

関連する研究成果

Sugiura, S. (2010) Species interactions-area relationships: biological invasions and network structure in relation to island area. Proceedings of the Royal Society B: Biological Sciences, 277: 1807-1815.

Sugiura, S., Abe, T. & Makino, S. (2006) Loss of extrafloral nectary on an oceanic island plant and its consequences for herbivory. American Journal of Botany, 93 (3): 491-495.

杉浦真治(2007)島の植物に被食防衛は必要か?—海洋島での花外蜜腺の消失と移入アリによる影響. 生物科学, 58 (2):111-114.