簡単そうで難しい言葉
6年生の学習の時間でした。
「『1,2,3,4』の4つの数字を1回ずつ使って4けたの数を作ると何通りの数ができますか。」という問題がありました。
そこで、子どもたちに問いかけてみました。
「『数』と『数字』って何が違うんだろう?」
こういう問いに対して、必死でこたえようとする子って結構いるものです。
後で聞くと、「多分、こうなんじゃないかなぁと思っても自信がないから発表は出来なかった。」という子もいます。
これらの子を含めると、相当数の子が答えを出そうと取り組めていたことになります。
「数」は、自然数、整数、小数、分数、有理数、無理数、虚数というように無限に存在するものです。
それとは反対に、「数字」は「字」ですから、0~9までの10個しかありません。
とても単純なことですが、なんとなく理解していることですよね。
このように簡単な言葉で理解しているのだけれど、説明できない言葉って大人でも結構あるものです。
たとえば「右」。
どうやって説明しますか?
「こっち」と指差すことはできますが、これでは文として説明できませんし、電話で伝えたり視覚障害の方には伝えたりできないですね。
辞書を引いてみると「この辞書で偶数の方が右」や「東を向いて南の方が右」というように書かれています。
二年生で三角形を学習します。
では「三角形」はどんな形でしょうか。
これも言葉で表すことになります。
「3本の直線で囲まれた形」というと説明できますね。
算数・数学の場合にはこれが「定義」という事になります。
辞書を見てみたくなった人もいらっしゃるのではないでしょうか?
蛇足ですが、「三角形」を「3角形」と書く子がいます。
「さん」は数字でなく漢字で書きますね。
なぜでしょうか?
これは、ものの「名前」だからです。
「三郎さん」を「3郎さん」とは書きませんね。