立方体の展開図

今日はちょっとクイズ形式から始めてみましょう。

立方体、つまりさいころの形を想像してみてください。

簡単に浮かびますね。

今までに手元にさいころが無く、仕方が無く展開図を書いて作ったりしたことはありませんでしたか?

今回はまずこの展開図を考えてみましょう。

実はこの展開図、表裏にしても重なる場合、回転して重なる場合は同じ元と考えるとぜんぶで11種類あります。

思いつきますか?

書き出してみると意外と出てこなかったりするものです。

さて、答えは最後にご紹介することにして本題に入ります。

こうやって頭の中で考えることを脳内操作と言ったりします。

この操作を頭の中でするときにさっと思い浮かぶ人と苦手な子がいます。

この違いは何なのでしょうか。

実は、これも体験の差になります。

棒と粘土玉を使って直方体を作る。

大人だったら、同じ長さの棒が4本ずつ3組必要だとか頂点の数は8つと分かりますから、粘土玉は8つ必要になるなど、頭の中で想像がつきさっと作れるでしょう。

しかし、これを学習するのは2年生なのでたいていの幼児は分からないでしょう。

いろいろな長さの棒がたくさんあり、それを組み合わせていろいろな形を作って遊ぶ遊びや積み木遊びなどを通して、いつの間にか空間認識ができるようになっていくのです。

また、紙を切っていろいろな形を作る遊びなどでは、面を組み合わせて立体を作る感覚が育っていきます。

このように何気ない遊びの中に空間認識を育てていくものが含まれているのです。

知育というおもちゃがたくさん売られていますが、身の回りにあるものでもこのような感覚が育つものはたくさんあります。

知育のおもちゃをただ買い与え、1人で遊んでいるより、そのようなもので一緒に遊び「平らになったね」「まっすぐだね」「箱みたい」「曲がってるね」「重なるかな?」「とどくかな?」のように声をかけてあげることの方がその状態を意識することができるのではないかと思います。

では、最後に11通りの展開図をご紹介しておきます。

さて、いくつ思いつきましたか?