著者 八木 克正
4.3 5つ星のうち 10 カスタマーレビュー
ダウンロード斎藤さんの英和中辞典――響きあう日本語と英語を求めてBook PDF八木 克正 - 内容紹介 100年前の齋藤秀三郎『熟語本位英和中辞典』を校閲する――長年の英和辞典研究と学習英和辞典の編纂経験をもって臨んだ、1700頁余の精読から見えてきたものは何か。欽定訳聖書・シェイクスピアから後の受験英語まで、文明開化から都々逸・漢籍まで、英語と日本語の殿堂入りの妙技を読み解く。これぞ「伝説の辞書」の魅力と校閲の舞台裏。 内容(「BOOK」データベースより) 100年余前の斎藤秀三郎『熟語本位英和中辞典』を校閲―長年の英和辞典研究と学習英和辞典の編纂経験をもって臨んだ、1700頁余の精読から見えてきたものは何か。欽定訳聖書・シェイクスピアから後の受験英語まで、都々逸・漢籍から文明開化まで、日本語と英語の妙技を読み解く。「伝説の辞書」の魅力と校閲の舞台裏。 商品の説明をすべて表示する
以下は、斎藤さんの英和中辞典――響きあう日本語と英語を求めてで最も役立つレビューの一部です。この本を買うか読むかを決める前に、これを検討する必要があるかもしれません。 今尚、齋藤秀三郎が偉大であることを著者が身を以て示した一冊。「熟語本位」の例文の不十分さを指摘している箇所などに著者の英語センスが如実に表れている。「Ideas find expression in institutions. 」に関する指摘は論外としても、「There are ever so many more」の齋藤による訳文の語感のセンスや、betake の例文に(脅迫を止めて)を挿入した齋藤のニュアンスに対する鋭いセンスなどを全く理解していない重箱の隅つつきなどにより「今だに齋藤秀三郎は偉大なり」と証明する本。よって「熟語本位」はやっぱり旧版に限るという結論と共に★2つ。 本書は斎藤秀三郎の『熟語本位英和中辞典』について調査したものである。著者は辞書学者として名髙い人物であり、過去に開拓社から『英和辞典の研究』を執筆した碩学である。その人物が、豊田実が増補した『熟語本位英和中辞典』を徹底的に読み込んだ上で、出版したということもあり、大いなる期待を持って読んでみた。その結果、著者の斎藤秀三郎に対する情熱は理解できるものの、そのためにやや思い込みが強いために、文体的統一性に欠ける部分もあるのではないかと感じられる部分があった。たとえば、P33には「出来はこの「解題」で豊田による増補に『携帯英和』が利用された形跡が全く見られぬこと」を嘆じている。」ことに対し、「豊田は「増補」を行ったのであり、改訂を行ったのではないことを理解していれば出てくるはずのない慨嘆である。」と出来を非難している。しかも、P52に「-オリジナル版の内容には手を加えられていない」、P53「増補新版、新増補版いずれにおいても斎藤のオリジナル版の記述内容に手が加えられることはなく、そのまま残っている。」と強調しているにもかかわらず、同じP52の脚注19には「豊田増補で斎藤のオリジナル版には手を加えられていないと思っていたが、handsomeの項を見ると手を加えた跡がある。」と矛盾した記述がある。だとすれば、P33で出来の発言を否定したのはやはり問題がある。出来は日本英語教育史学会の会長を務めたほどの人物であり、この分野の第一人者である。その出来が『携帯英和』に触れたのであれば、当然出来は豊田版の中に斎藤のオリジナル箇所に、豊田が手を加えた場所があるのを認識していたはずである。そのため、斎藤のオリジナリティーを生かすためには豊田による記述ではなく、斎藤が記述した『携帯英和』の記述を生かすべきだという意味での発言だったと考えられる。ところが、著者はさんざん、豊田によってオリジナル記述に手は加えられていないと強調したにもかかわらず、最後の注19ではそれを否定する発言を載せている。確かに、本書が著者がこれまで発表してきた内容を年代順にまとめた論文集であれば、その後の補足で記述するのも問題ないかもしれないが、本書は書き下ろしなので、本来ならば、全体の整合性を考えて、書き直すべき箇所である。それをしなかったのは、著者の怠慢か、それとももうほとんど版下が出来上がっていたために、訂正させなかった出版社の責任かは分からないが、この記述のせいで、今後の記述の信憑性が問われることになる。事実、P50のgrounderの記述に「同時代の『模範英和辞典』、『詳解英和辞典』では見出しにない」とあるが、それはそうだろう。なぜなら、この単語は豊田によって増補された単語であり、斎藤のオリジナルの記述ではないからだ。事実、筆者が所持している1962年に出版された新増補版には『増補新版序」も掲載されているが、そこには「又、増補の個所に一々星印を附したのは、渋澤氏の希望に基き、且増補の責任を明らかにせんがためである。」とあること、実際にgrounderにも星印がつけられていることからもわかるはずである。では、なぜこのようなことが起こってしまったのだろうか。考えられる理由は二点ある。一点目はこの著者は増補版は読み込んでいたが、オリジナル版との整合性を確認することを怠ったこと、二点目は思い込みである。事実、「はしがき」には「豊田実によるこの辞書の新増補版(1960)全1714ページを隈なく読み」と新増補版については記述しているが、オリジナル版については言及していない。さらに、P164に「私が40年近く前、表題の例は斎藤の創作だと思っていたのは誤りであった。」とあるように、思い込みが強い部分が随所にみられる。そのため、この本の内容をそのまま信じるのはやや難しい。このほかにも疑問に思う箇所が随所に見られるので、岩波書店は辞書編集部やその他の専門家(それこそ、出来成訓氏)によるチェックを受けさせて、改訂版を早急に出すべきである。 Tags:斎藤さんの英和中辞典――響きあう日本語と英語を求めてPDFダウンロード斎藤さんの英和中辞典――響きあう日本語と英語を求めてPDF斎藤さんの英和中辞典――響きあう日本語と英語を求めてのePub斎藤さんの英和中辞典――響きあう日本語と英語を求めてダウンロード斎藤さんの英和中辞典――響きあう日本語と英語を求めてオーディオブック斎藤さんの英和中辞典――響きあう日本語と英語を求めてダウンロードブック斎藤さんの英和中辞典――響きあう日本語と英語を求めて発売日斎藤さんの英和中辞典――響きあう日本語と英語を求めて試し読み斎藤さんの英和中辞典――響きあう日本語と英語を求めてネタバレ斎藤さんの英和中辞典――響きあう日本語と英語を求めてamazon斎藤さんの英和中辞典――響きあう日本語と英語を求めてdownload斎藤さんの英和中辞典――響きあう日本語と英語を求めてkindle