OCDの症状

強迫観念:

本人が望んでない考え、イメージなどが侵入してきます。例えば、繰り返し出現する、考え、イメージ、衝動などで、内容的には暴力的、また性的なもの、また汚染に関する物が多いです。時には霊に関するものなどもあります。本人が無視したり、押さえ付けようとしても困難で、他の考えや行動によって変容します。本人は、その強迫観念は自分が作り出していることを理解しています。

.強迫観念の例:

暴力的な行動:誰かを刺す、手摺越しに突き落とす、線路に誰かを突き落とす

病的な考え:自分、また他人を傷つけたい衝動、悲劇が待ち受けている、病気になる

宗教的な事柄:神を冒涜する考え、悪い霊に取り付かれる、地獄に落ちることへの恐怖

性的な考え:特定の誰か、または自分が同性愛だと思う、子どもや動物と性的関係を持つ心配

思い出す必要:他人が言ったことを振り返って全て思い出そうとする

身体的な心配:癌やエイズにかかったかどうかを過剰に気にする、自分の呼吸が気になる

知る必要:頭に浮かんだ疑問に対する答えを知らなければ気が済まない

善悪への疑問:浮かんだ考えが正しいかを知りたい、正しい考えが浮かぶまで動けない

場所への疑問:自分が住んでいる家が本当に自分の家かどうか疑う

状態への疑問:自分の目が開いているかどうか、自分が起きているか眠っているかの疑問

強迫行為:繰り返し行為(手洗い、順番通りに整頓する、確認など)または、内面行動(祈る、数える、言葉を繰り返すなど)で、強迫観念に反応して、または厳しいルールに従って、行わざるを得ないものです。

・繰り返し行動や内面行動で、感情的な苦しみを中和させたり、抑えたりする働きをします。しかし、それらはリラクセーションのような実際的な方策ではないです

強迫行為の例

メンタルな強迫行為

勘定:文章や数字などが割り切れるか試す、物事を好きな数字で終える、数字の組み合わせ

リスト作り:すべきこと、買い物、旅の行程などを頭の中にリストして繰り返し、ねりなおす

祈る:機械的に祈りを意味もなく繰り返す、決められた祈りの儀式を続ける

身体的な強迫行為

暴力的:独り言のように暴言を吐く、自分を傷つけるような行動

身体行動:排便、つばを吐く、排尿、つばを飲みこむ、自慰

身体動作:何かに触る、握る、跳ねる、身体を揺らす、擦る、奇声を発する

洗浄・清掃:過度の手洗い、シャワー、身支度、大小便の作業、歯磨き、その他の清掃

確認:鍵の確認、火の元、家電製品、電灯のスイッチ、運転中の事故の有無、仕事上のミス

繰り返し:書き直し、読み直し、納得のいく感触が掴めるまで動作を繰り返す

勘定:メンタルな強迫行動と似ているが内面で無く実際に数えたり、割ったりする作業を行う

整理整頓:ある物を望み通りの場所に据える、並べる、洋服をある順番に揃える、ハンガーの向き

溜め込み:新聞を集める、切り抜き、雑誌、ビニール袋、キャップ、紙切れなどを集める

告白質問:どうしても情報を聞きたい、望まない情報を知らせたい、理解したかを執拗に聞く

やり直し:同じ来た道を何度も戻る、ベッドに出た時の全く同じように入る

身体検査:脈や血圧を何度も測る、病気の徴候、サインがないか身体を過度の調べる(乳がんなど)

<一般の不安の推移>

何らかのきっかけによって不安が発生する。時間の経過に従い、不安はピークに達し、その後次第に納まってくる。

<OCDの不安の推移>

不安の引き金が暴露したあと、不安がピークに達する、儀式を行うことによって不安を緩和させることによって習慣化される。実際には儀式を行わなくても不安は納まって行くが、不安を抑えるための儀式を止めることが出来なくなる。儀式(強迫行動)を行わないと不安が消えないと確信している。